働く女性の声を発信するサイト『イー・ウーマン』
会議番号:3598 開催期間 2020年06月12日- 06月19日
黒人差別をどう考えますか?という質問に対し、たくさんの投稿をいただき、ありがとうございました。「黒人差別」に絞った今回は実体験はやや少なめとなりましたが様々な意見が届き、私としても学ぶところ大でした。 実感する例として、「(1963年、叔父からの便りで知った) 米国南部でトイレが分かれていた」(東京都・リースリングさん)、「米国では人種・民族でのグループ分けがはっきりしている印象」(京都府、shosho さん)などのコメントをいただきました。大阪府のblueberryさんからは、「政治体制の異なる国では人種差別自体存在しないと言い切るかもしれません。自由の国では公民権運動等で終わりではなく、第二、第三次との果てしない努力が必要ということを痛感しています」というご意見もいただきました。差別があっても、抗議活動自体が許されない国も多いこともご指摘いただきました。そして果てしない努力が必要というご指摘、もっともだと思いました。 約8割の方々が人種差別を実感したことあり、一方約2割の方が実感したことなしと回答くださいました。実感したことなしという方も「自分の意識が足りなかっただけ」(東京都、Saayaさん)など、自分の中の意識と向き合う真摯なご意見をいただきました。自分は差別意識をもっていなくても、言われた当事者は偏見を感じることは少なくないので、向き合い続けることが、個人としても社会としても大事なことだと思います。 そこで、最後の質問です。人種差別をなくしていくために、私たちにできることは何でしょうか? また、みなさんが政府に求めることは何でしょうか? 私は長年、世界の多くの先進国と同様、日本政府は人種差別禁止法(仮称)を日本にも導入する必要がある、と考えてきました。政府が、ルールを示すことが大事だと思います。政府が会社や学校などに、人種差別行為はダメというルールを示すと、社会のアクターたちが動き出し、メディアでも取り上げられることになり、社会のうねりが起きると思うのです。 政府がルールを示す効果については、男女雇用機会均等法を考えてみればわかると思います。男女雇用機会均等法が導入されて数十年が経ちましたが、採用や解雇、そしてハラスメントなどの分野で日本社会は大きく変わったと思います。真の男女平等にはまだ遠いとはいえ、もし法律もなかったらと考えると、とても不安になります。 初日にもコメントしましたが、新型コロナウイルス感染拡大前の日本は慢性的な人手不足にあり、外国からの労働力を求めていました。今後感染が収束して、そうした状況に戻った時のことを想像してみてください。 第二次世界大戦後の労働力不足でたくさんの移民を受け入れた欧州諸国や米国の失敗と成功から事前に学び、差別や偏見で社会に亀裂が入ることを避ける制度や手立てを今のうちに取っていければと思います。そのためにもまずは、人種差別についての議論を日本社会でも始められればと思います。私たち一人ひとりが人種差別をなくすためにできることや、日本政府に求めることについて、「人種差別を実感したこと、ありますか?」にYes,Noでお答えの上、ご意見をお寄せください。
イー・ウーマン
表参道カレッジ
eshop
©2014 ewoman, Inc.