働く女性の声を発信するサイト『イー・ウーマン』
会議番号:3629 開催期間 2021年02月19日- 02月26日
皆さんからいただいたご意見に心が温かくなりました。スポーツが内包する可能性をたくさん感じて、ほっとしました。 オールジェンダー種目を増やしてほしいというほひこさんの提案は今トレンドになっています。日本独自の男子新体操にも「かっこいい!」と女子小中学生が一緒に演技するようになっています。 きまこさんの学校でのスポーツ指導を教員だけでなく地域に広げてはというご提案も、2023年から土日に限り部活動が地域に開放されるという形になっていきますので、こうご期待です ZonnetjeさんやDiamondBarさんのスポーツを通して一緒に成長したり、生涯楽しむものという考え方はとても大切ですね。いのくちさんややっちゃんさん、スポーツは楽しむことが一番です。英語の動詞はPlayですからね。 リンダ山本さんのドイツのスポーツクラブの例は、まさに地域の人が共に楽しい時間をスポーツを通してコミュニティを形成していくという素晴らしい例だと思います。日本にもこれをお手本に総合型地域スポーツクラブというものが作られ、今全国に4000近くありますが、まだまだですね。 スポーツをどうとらえるか、メディアはメダルの数ばかりというレッズさん、本当ですね。メディアが一番スポーツの本質を分かっていないように思います。 時代とともに変わってくるジェンダー平等やダイバーシティですが、スポーツ界のダイバーシティの問題は多岐にわたっているので、いくつかに分けてお伝えしたいと思います。 まず、世界の動きを提示しておきます。スポーツに関する法律というのは世界にもありません。一つの尺度としてあるのがオリンピック憲章でしょうか。この中の差別禁止規定の中に、「性的指向」という一文が入りました。これにより東京都は、オリンピック開催都市として新しい条例を出しています。オリンピック憲章に謳われる人権尊重の理念の実現を目指す条例です。「都、都民及び事業者は、性的指向、性自認を理由として不当な差別をしてはならない」と明記されました。一つの時代の変化です。これからLGBTQの人々がスポーツをする時に、様々なことが気にかけられるようになってくる時代に入ってきたようです。学校の中もしかりです。 様々な場所で女性の登用についての議論がなされています。JOCでも、ジェンダー平等のためにすべきこと、してはいけないことの洗い出しが各セクションで始まりました。森会長の言葉を受けてか、過日行われたJOCの会議では女性理事たちがとても勢いがあり意味深い発言をしていました。森さんの言葉で男性だけでなく女性の意識も変わってきたようです。競技団体における女性理事の割合も7年前はJOCが12.12%だったものが現在は21.43%になりました。競技団体では7年前は7.41%だったものが15.37%になりました。少しずつですが着実に増加しています。日本はジェンダー平等に関しては周回遅れと言われています。これを挽回するために、今回の一連の騒動はとても良い機会になったと感じています。 スポーツ界の理念は素晴らしいけれど、中は閉鎖的というご意見はごもっともです。前回もコメントしましたが、日本の場合、体育会という閉鎖空間がかなり問題ではないかと感じています。これはまたスポーツだけではなく、一般社会の中の年功序列にも表れていますので、壊していくのはとても大変だと思います。フィンランドの首相が34歳の女性であるなどということを聞くと卒倒しそうな高齢男性もいらっしゃることでしょう。しかしジェンダー平等やダイバーシティに関して周回遅れの理由は恐らくこの年功序列にあるのではないでしょうか。 また、日本は単一民族で異なることを認めないHomogeneousな国であると評されます。しかし現実にはもはや外国から多くの人が入ってきており、彼らなくしてはこの国は成り立たなくなっています。相手との違いを認めて相手をリスペクトする、その習慣を子どもの頃から作っていくことが大切でしょう。こうした習慣を学校の体育やスポーツから作っていくことができれば、社会も自然と変わっていくのだろうと思います。 スポーツは相手がいなくてはできません。相手がいるからこそ自分も磨ける。平昌五輪の小平奈緒さんとイ・サンファが抱き合ったシーンを思い出しました。あの二人はトップアスリートですが、スケートをこよなく愛しています。ライバルであり最大の親友。あそこまで滑れるのは並大抵の努力ではないことがお互いにわかるからこその抱き合いだったのでしょう。 私たちはトップアスリートとは違いますが、喜びを分かち合ったり、スーパープレーに拍手を送ったり、アフタースポーツを楽しんだりとスポーツを通じて人生を豊かにすることができるはずです。人生を豊かにするためのスポーツをこれからも皆さんとご一緒に考えていきたいと思っています。私が代表を務めるカルティベータは「耕す」という意味です。文化、Cultureの語源でもあります。日々を耕し、豊かで楽しい人生を。そのためにどうするのが良いかを考えていければと思っています。 皆さんにいろいろご提案いただき、とても刺激になりました。ありがとうございました。★あわせてご覧ください!宮嶋議長が登壇された「第25回国際女性ビジネス会議」オリンピックメダリスト有森裕子さん、太田雄貴さんとのトークショー ★関連テーマの<働く人の円卓会議>・スポーツは社会の縮図だと思いますか?・スポーツとダイバーシティ。関係あると思いますか?・ダイバーシティの測定、良い方法ありますか?
イー・ウーマン
表参道カレッジ
eshop
©2014 ewoman, Inc.