働く女性の声を発信するサイト『イー・ウーマン』
会議番号:3665 開催期間 2021年11月19日- 11月16日
今回も、皆さまの熱い思いのこもったコメント、本当にありがとうございました。 レッズさんは、自衛隊の派遣を、とのこと。「現地住民の懐柔」という軍事行動があることを知っている私としては、軍服を着た自衛官たちによる人道支援には、普段は賛成できません。軍隊による支援活動は、「協力的な行動」という見返りを期待するものだからです。ただ、現状が余りに厳しいので、自衛隊でも誰でも食料を提供できるなら、見返りを求めないことを明確にした上で、是非実施して欲しい、とすら思います。 真打ちさんのコメントには、わが意を得たり、という気持ちです。ジェンの教育促進のプロジェクトでも、イスラム法に忠実に生きようとする人々の気持ちに寄り添っています。コーランは、良きイスラム教徒は男女の別なく、命が終わるその時まで学び続けなければならないと説いているのだそうです。そこで、宗教指導者たちにこの部分の理解を深めて、女児も学校に行くことが大切であると腹落ちしてもらう所から始めています。 やっちゃん24さんは「共に統治国家の仕組みを作るためのアドバイスする国、機関、人があれば」とのこと。この部分は、前政権も大いにサポートを受けていましたし、タリバン政権にとっても必須のものです。 ニライカナイさんは、「食糧を直接人々に届ける支援」のために「支援を行なっている団体を支援する」、Achikoさんは「現地で実績のある団体が行う支援活動に少額だが寄付をした」とのこと、とても嬉しいです。ジェンも現在、クラウドファンディングをしているから判るのですが、実は、こうした支援には皆さんが余り想像されない重要な効果もあります。 それは、現地で人道支援活動をする職員への励ましです。先日、現地の同僚からこんな話を聞きました。「町で、見知らぬ若い男性が話しかけてきた。その方の家には、自身の妻子だけでなく、戦死した3人の兄弟の妻子3家族が身を寄せている。わずかな遺族年金を受給していた兄弟の妻子たちは、今回の政権交代に伴う資金凍結でそれもなくなった。男性は身を粉にして働いて、自分の家族を含む4家族を何とか支えようと努めてきたがもう限界だ、全ての希望を失くした、と言った」そうです。同僚は、わずかなお金を渡して励ましたと言っていました。この同僚だけではなく、アフガニスタンに住む全ての人が、この様に、自分だけの力では根本的な解決をもたらすことができない悲しい出来事の当事者となり、また日々見聞きしています。 同僚たち自身も、明日のアフガニスタンや自分と家族の将来に対する大きな不安を抱えながら、それでも人々の暮らしが少しでも良くなる様に、悲しい思いをする方を一人でも減らせる様に心を砕き、支援活動という仕事をしています。その彼らが、寄付してくださる一人ひとりの方によって励まされ、その彼らの姿を見て、励まされて前に進む方もいます。金額に関わらず、ご寄付があったという事実が励ましの連鎖を生み、人々の希望をつないでいるのです。一人の力は小さくない、と常々考える所以です。 日本でアフガニスタンの話をすると、多くの方は、怖くないの?危険じゃないの?と反応されます。これまで支援活動で行った危険と言われる地域で出会った方は、皆さん普通の方でした。怒りもするし泣きもする、優しい気持ちや思いやりに溢れた温かい気持ちも持たれています。 今回の働く人の円卓会議は、アフガニスタンの方々が、我々日本に住む人たちと変わらない、普通の人たちだということ、その人たちが自分の力だけでは解決できない困難にさらされていること、だからこそ、今、支えを必要としていること、日本にいる私たちも自分の力だけでは解決できない困難にさらされる可能性があることなどを感じていただけたら嬉しいと思って進めてきました。 皆さんの熱心なご参加に私自身も大いに励まされました。アフガニスタンに興味を持ってくれている方がこんなにたくさんいる、と現地に伝えたいと思います。コメントをくださった方、投票してくださった方、読んでくださった方、今回も本当にありがとうございました。
★【緊急支援】アフガニスタンにいま食糧を
クラウドファンディングはこちらから
★木山議長の過去の円卓会議より
・アフガン情勢、ウォッチしていますか?
・厳しい状況下。誰かを励ませていますか?
・日本で「難民の就労」を増やす、いい案ありますか?
★テーマに関連する講演(2021年9月12日開催 第26回国際女性ビジネス会議より)
「私の見たアフガニスタン」安井浩美氏(共同通信社カブール支局通信員)
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