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会議番号:3706 開催期間 2023年02月03日- 02月10日
ロシアのウクライナ侵攻によって、武力による「現状変更」が現実のものとなり、その連想が中国による台湾侵攻、尖閣占領をより現実化し、日本は中国を仮想敵国とした防衛力の増強を目指すようになりました。ウクライナ侵攻がなければ、防衛費の倍増は、夢物語だったでしょう。その意味では、プーチン氏が日本の景色を一変させたともいえます。 真打ちさんは、「中国共産党は、台湾統一を最大理由に、習氏に舵取りを任せた」と見ています。毛沢東以来の指導者であることを歴史に残したい習近平氏が台湾統一を最大の目標としているのは明らかです。ロシアによるウクライナ侵攻が武力による台湾統一に道を開いたともいえますが、その一方で、ウクライナの抵抗は、逆に武力侵攻のコストが高くつくことを中国に教えたともいえます。blueberry53さんが言うように、「中国に対して、武力侵攻は認めないという訴え」がいまこそ有効な時期なのかもしれません。 日中関係の基礎となる文書は、レッズさんが指摘するように1972年の日中共同声明です。声明は、中国が日本に対する戦争賠償の請求を放棄する代わりに、日本が中華人民共和国政府を唯一の合法政府であることを承認しています。台湾についても中華人民共和国の領土の不可分の一部であるという中国の立場を日本は理解し、尊重するとなっています。中台紛争に、日本が米国と一体化して介入すれば、中国は日本が共同声明を反古にしたとみなして、戦後賠償を持ち出す可能性もあります。 中国は日本によって最大の貿易相手国です。「日中は平和で友好であり続けることを望む」というレッズさんの主張は、日本の経済安全保障を考えれば、当然の帰結になります。以前、台湾の軍人と話す機会があったときに、私は「台湾は独立国家だと思いますが、日本がもう一度中国と戦争をしたら、日本は中国と二度と友好関係は築けません。そうならないようにお願いします」と言いました。その気持ちは今も変わりません。 資本関係からみると、仏ルノーの傘下にあった日産自動車が今月、ルノーとの資本関係を対等にするのに成功しました。日産との経営統合を狙っていたルノーが折れたのは、ウクライナ侵攻のおかげで、ルノーにとって最大の外国市場だったロシアから撤退せざるを得なかったからです。n.danさんが言うように、ウクライナは世界にさまざまな影響を与えているのです。中国もウクライナ侵攻の巻き添えで、米中対立が深まることは望んでいるとは思えません。日本が「国としての外交力」を中国に対しても発揮できる機会かもしれません。 外交は、仲良くすることとは違います。主張すべきは主張し、戦わずに実利を得ることが大事です。満州育ちの母を持つcaoruさんの親子関係のノウハウは、まさに日中関係のありかたでしょう。 ウクライナ侵攻から1年で、世界も日本もさま変わりです。戦争は、思っている以上に身近にいるとの危機感を持ちながら、世界、アジア、日本を見ていきましょう。ウクライナをめぐる議論にお付き合いいただきありがとうございました。ウクライナに平和を!★高成田議長の過去の円卓会議より・ウクライナ情勢。日本への影響を心配しますか?・「次世代型原発」新設へ。賛成ですか?・中国・習氏。脅威ですか?
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