イー・ウーマン（ewoman）

平和（n.dan　・広島県・49）

ニュースだけでなく街の移動でも、G7広島サミットを感じています。広島に生まれ育った人間として、「平和」な核兵器のない世界への前進を期待しています。

倫理と命（DiamondBar・東京都・54）

AIのリスクは、恣意的な情報操作と産み出されたものによる結果の責任だと思う。前者は、政府や企業が人々の意思決定を誘導するようなAIの使い方をすることで、後者は自動車の自動運転のように、事故の結果の責任があいまいだということだと思う。犯罪の教唆、薬の誤った服用方法による事故など、人の命に係わるような問題だが、AIが書いた文章の責任の所在は誰にあるのか。提供側の倫理観にゆだねるのではなく、人の命を守るためのルール作りと監視が必要だと思う。

AIに対する国際的な決まり事を（まうやん・東京都・52）

AIが今回のトピックとのこと、確かに現状では公には規制がないことから、これから国際秩序を守るためには何か決まりを設けなければなりませんね。出来たら「ドローンにしろAIにしろ軍事目的では使用しない」ぐらいなことを明言したいです。そしてその決まりは主要7ヶ国だけでなくグローバルスタンダードに。中国もロシアもウクライナも含まれる、というところでしょうか。

発展と退化（真打ち・栃木県・53）

AIの普及で、世界に目まぐるしい発展が期待できると思う反面、人間の思考力や判断力は衰退の一途を辿る懸念も感じます。人間の作ったAIが人に代わり活躍している時、その人間が時間をどのように使うかが、能力の衰退を左右するカギのように思います。掃除ロボットの稼働中に好きな事が出来るというように、AIは常に人へ時間をプレゼントしています。プレゼントを贈られ続けることで、やがてAIに「人間らしさとは?」と問う日が来ない事を祈ります。

人間の英知でコントロールを（blueberry53・大阪府・66）

ＡＩへの対応で難しいのは、リスクが予想されてもその危険の内容や影響範囲の予測が困難なことだと思います。企業などに責任を持たせる規制をするのかもしれませんが、規制自体が抽象的であれば想定外の問題が生じる恐れがあります、私は、その対策としてアセスメントとモニタリングを義務付けることも一つの対策かと思います。リスクを想定し、想定外を早期に発見する。容易ではないと思いますが、人間の英知を集めたＡＩを人間の英知でコントロールする、そんな議論になって欲しいと思います。

積極的な国際ルール作りを（unagi・東京都・62）

日本は生成AIについての対応で出遅れた感があると思います。国際的には、すでに「使うか、使わないか」という段階ではなく、「どのように使っていくか」という段階に入っていると私は思います。東大の学内向け指針で「知ったかぶりの人物」とはまさに言い得ていて、間違った情報を堂々と出すチャットGPTには思わず失笑ですが、例えば偽情報の安全保障への影響なども考えると笑い事ではない。国際的なルール作りを積極的に推し進めていきたいとのメッセージをまずは発信すると思います。

いよいよ広島サミットが始まりました。バイデン大統領は何とか出席することになりましたが、サミット後に予定していたパプアニューギニアとオーストラリア訪問はキャンセルしたとのこと、内憂は深刻なようです。各国首脳は平和記念資料館を訪問します。「広島に生まれ育った人間として、平和な核兵器のない世界への前進を期待しています」（n.danさん）との声がありました。被爆国である日本国民として、その思いを共有したいと思います。
 
さて、AIについて、意見を求めました。「ドローンにしろAIにしろ、軍事目的では使用しない、ことを明言したい」（まうやんさん）という提案が出ました。AIは人間の頭脳よりも早く考える能力を持っているそうですから、より強力な武器を作れと命じたら、予想外の武器を考案するのではないでしょうか。「偽情報の安全保障への影響なども考えると笑い事ではない」（unagiさん）という意見もありました。情報という武器をAIが操るようになれば、疑心暗鬼による核戦争もSFの世界では終わらないでしょう。
 
「人の命を守るためのルール作りと監視が必要」（DiamondBarさん）という意見は、その通りでG7が世界を巻き込んで早急に取り組まなければならない課題だと思います。その際、「アセスメントとモニタリングを義務付ける」（blueberry53さん）というのは必須条件ですね。AIのモニタリングもAIにまかせるのではなく、人間が見張っていることをAIに教えておきたいです。AIの規制や監視の必要性について、G7の首脳たちがしっかり認識してくれるといいのですが…。
 
人間の多くの仕事を代替するAIは、「人へ時間をプレゼントしている」（真打ちさん）というのは、AIのメリットです。すべての人がAIのプレゼントを享受できる社会を実現できるかは、まず人間が考えることだと思います。ケインズは100年後の世界では、「労役もしないし、つむぎもしない野の百合のような人々が尊敬される」と予言しましたが、AIも尊敬するような人間になれるのか、いつも自問自答が必要ですね。
 
きらびやかなサミットが首脳たちのフォトオポチュニティにとどまらず、ロシアの攻撃にさらされるウクライナの人々に、またグローバル化に取り残されたグローバルサウスの多くの人々に、希望のメッセージを出すことができるのか、見守っていきましょう。一週間の建設的な議論、ありがとうございました。


★高成田議長の過去の円卓会議より
・ウクライナ侵攻から1年、あなたにできることありますか？
・中国・習氏続投。脅威ですか？
・「次世代型原発」新設へ。賛成ですか？

• 2023.05.19
• 高成田享 コラムニスト、元 朝日新聞論説委員