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会議番号:3044 開催期間 2010年09月13日- 09月20日
8割を超える人たちが尖閣問題について、今後の日中関係に与える影響を懸念しているという数字が出ました。私が気になるのは、丹羽大使を深夜に呼び出したり、日中間の交渉や交流を次々に延期したり、中国側の行動が異例なことです。 今、必要なのは、ユズコさんが指摘するように、「どこにどのような問題があるか見極める」ことだと思います。とくに相手側のメッセージは何かを知ることが大事です。 中国の主張は、尖閣諸島は中国の領土なのだから、そこで操業する中国漁船を日本がだ捕するのは不当で、日本は漁船員と漁船を直ちに解放せよ、というものです。日本側は船長を除く漁船員と漁船を解放しましたが、中国は一歩前進としながらも、まだ拘留している船長の釈放を求めています。 中国の異例の行動などから読み取れる中国側のメッセージは、とりあえず船長を釈放せよ、そうすれば領土問題に深入りしないが、船長の拘留が長引くのなら、領土問題を本格的に持ち出すし、そこまでくれば中国としても後には引けないよ、ということだと思います。 canaさんは「領土問題というよりも経済水域をめぐる問題では」と問題提起しています。まさに中国側のメッセージは、今なら経済水域をめぐるトラブルだということですが、釈放が長引けばそれだけではすまない、ということが含まれていると思います。 そこで、どうするかが問題です。多くの人が「毅然とした対応」を求めています。当然のことですが、相手国の国民も毅然とした対応を自国の政府に求めているということです。今回の問題で、中国のネット掲示板などは、日本への断固たる措置を求める声があふれているといいます。 どちらが先に降りるかで勝負するチキンゲームの始まりです。忘れてはいけないのは、日本はいま最強のカードを手にしているということです。それは尖閣諸島の実効支配というカードで、ここでチキンゲームを続けると、この最強のカードをめぐる争いになる恐れもあるということです。 地球交響曲さんは「米国の協力」を期待しています。私も期待しますが、米国は領土問題には中立な一方、日本の安全が脅かされれば防衛行動に出る、というあいまいな立場にあります。それが尖閣をめぐる中国の実力行使への抑止力でもあり、日本にとっての不安材料でもあります。 ということで、日本は毅然路線で走りますか、それとも妥協という政治的決断をしますか?考えてみましょう。
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