イー・ウーマン（ewoman）

現実を突きつけられた！（benbe・32）

以前から予測できた事ではありましたが、実際にこういう記事を目にすると少なからずショックです。移民を受け入れるかどうか？　私は受け入れざるを得ないと思っています。経済がそれなりに回っていないと最低限の生活さえできなくなります。現役世代を増やすには、流れの速い現代では結果が出るまでに時間がかかりすぎる。日本が無くなるか、異文化交流するか？　それとも日本を諦めて自分が外に出て行くか。

人口増以外の策はない？（おれんじ７８・神奈川県・32）

外国の方が入ってくることはよい刺激になると思います。ただ、日本人への社会保障とのバランスなど、工夫が必要かもしれません。また、人海戦術ではない解決策、たとえば人手や費用をかけずにサービスを提供する方法の開発、人口構造のシフトを読んで将来の政策を練る、それを国民にも浸透させる政治手法など知恵を絞る余地はあると思います。自分に何ができるか考えると難しいですが、これができれば他国からも模範とされるすばらしい国になると思います。

わからないのですが……（kemkem・岡山県・51）

技術革新で事務系も技術系もどんどん省力化されています。機械が人の仕事をして人手はいらなくなります。介護、医療でも今後企業がそれを望む限り省力化は進むでしょう。人がいらないから就職難なのです。ここに移民を入れて経済が発展するという論理が成り立つのか理解できません。米国がそうであるように雇用の奪い合いが起こるだけでは？　経済発展が必要ならば国民力を上げる教育プロジェクトを推し進めたほうがいいのでは？　日本の資源は人だと思います。

こじんまりと、＋。（ハルヒ・千葉県・33）

こじんまりでいいと思います。地球儀を眺めていると、いったい全体、どうして日本が2位だったの？って感じです。ほかの場所で生きてる人の方が多いのに。中国は広いけど人数も多いし、人数比を考えると水が少なそうなので日本の土地が欲しいだろうな、とも思うし。で、私が思うのは、こじんまりと、プラス日本であるこの土地を愛おしいと思える人たちが移民として（私は有権者になってもらいたい！そして一緒に責任を共有したいです）入ってきてどうぞ〜って思います。

外に目を向け、自分を磨く（Pururu・東京都・50）

人口増は消費増に繋がりますが、全員が今の生活水準とグローバルな競争力を保つには、大胆に人件費を抑えなくてはいけません。せっかくここまでたどり着いたのですから、頭数を増やすのではなく、今いる私たちを最大限に生かす教育改革、個人の資質にあった職業の選択を急いでほしいと思います。そして移民というよりも企業や大学が、外国人を普通に受け入れることがまず大事なのではないかと思います。

他国を見習うことは無いけれど（さくら　ゆうか・愛媛県・32）

今もニュースで、春節の中国人の観光や買収を報道しています。でも、これは中国でも一部の裕福層の話であって、他の省にいけばその日暮らしの国民もいたり……。どの国も矛盾が多すぎるんですよね。日本も、GDPも上げる為に他国を見習う必要は無いし、日本なりに前向きに頑張っていけば良いと思います。もっと、もっと幸福度を上げていきましょう。

転落したことより、これから！（kimirie・兵庫県・40）

何位かなんて、正直なんとも思いません。それよりも、安心して生活していける、安全な国、安定した国にしていきたいです。しっかり働けるうちは、しっかり税金や年金を払う、そして、納付した税金や年金は、納付者が納得できるように、皆に還元される。高齢者、病弱者、そういう立場になり、働けなくなったときには、不安にならなくても、最低限の生活は守られる。そういった、助け合い、支え合いが出来る社会が確立されるといいと思います。

自国だけが富めばいいのか？（chiakyo・東京都・43）

日本だけに冨がもたらされればいいという時代はもう終わったと思う。これだけ、いろいろな国から資源や食料を輸入したり、他国の労働力に頼っているのに、自分だけがそれを自由に使えるのはおかしい。安い賃金で働かされている外国の方々にも私は平等に賃金を払ってほしいと思う。今の日本だって、労力を使って儲けの少ない農業、漁業従事者よりも生産性の低い公務員の方が多額の収入を得ていると感じる。自分達の収入のために消費税を上げようなんて。とてもまともな国とは思えない。

まずkemkemさんの疑問に私なりの考えをお話したいと思います。今の日本の問題は、需要が少ないことに尽きるのではないでしょうか。供給と需要のギャップ（つまり需要が少ない）は現在でも約30兆円ぐらいあるとされています。GDP（国内総生産）の約6％にあたります。このギャップを解消しないとデフレから抜け出すのも難しいと思います。
 
需要が減っているのは、景気の循環的要素ではなく、人口の構造的な要素つまり最も消費する生産年齢人口（15歳～64歳）が減りつつあることです。1995年あたりがピークでした。この年代が消費には最も貢献します。この人口を増やすということは消費につながるということです。消費が増えないと、企業は海外に生産拠点を移さざるをえなくなります。そうするとますます雇用が減ることになり、消費すなわち需要は落ちます。だから人口を増やすために「移民」という選択肢があるのではないかと思うのです。
 
kimirieさんが言われるように、何位かなんて関係なく、将来の社会像を描くことのほうが重要という考え方には、とても説得力があります。いま政府与党がやろうとしている「税と社会保障の一体改革」というのもその一つです。ただ問題なのは、社会保障の改革とは社会保障を手厚くするということではない、ということをもっとはっきり言う必要があるのです。社会保障の現状を維持するだけでも増税は必要でしょう。それを踏まえた上で私たちは、どのような社会を求めるのかを考えたほうがいいのではないでしょうか。
 
企業は売り上げを拡大することが存続のための必要条件です。売り上げが減る中で企業経営を続けることは極めて難しいことです。同じように日本も経済が成長しているときは比較的やりやすいのですが、経済が成長しなくなったときにどのように国家を経営していくのか、まさに経済の語源である「経世済民」を考える必要があります。そしてそれは明るい話ばかりではないことをもっと自覚しなければならないでしょう。
 
1週間、実りのある議論ができたように思います。ありがとうございました。

• 2011.02.07
• 藤田正美 フリージャーナリスト、『ニューズウィーク日本版』元編集主幹