イー・ウーマン（ewoman）

お金の行き先を確認してます（りめっと・埼玉県・41）

現金やポイントでの義援金寄付をしましたが、必ずお金の行き先を確認するようにしています。今回の災害では「義援金」と名がつけばいやおうなしにお金が集まってしまう状態に、若干不安を感じています。なので義援金についても初めてとことん調べましたし、被災者直接支援ではなくもっと足の速い支援のできる団体への寄付等、何が望ましいかを考えつつ寄付をしています。義援金も重要ですが、今後は復興に巨額のお金が長期で必要となると思うので、どのような形で支援できるのかを考えています。

将来への希望となるように（minerva21・福岡県・35）

元々、寄付がどのように使われているか興味があり、寄付先は選んでいました（フォスタープランではプロジェクトを指定して寄付できるため）。今回の震災でも、これから先の日本を担っていく若者の為に何かしたいと思い、今のところ『ハタチ基金』への寄付を考えています。私自身も、大学を社会人入学し働きながら学んできました。その経験から、教育こそが、生きる希望になると感じています。すぐに形にあらわれないからこそ、そこに微力ですが、何かできればと感じています。

もちろん（qyf07416・東京都・43）

普段から海外の子どもプロジェクトを行う団体に寄付しているので、今回もまずその団体が何をするか調べて寄付。次に、大災害に活躍する動きの早そうな医療系団体に寄付。どちらもサイトに活動内容をすぐに載せていた。さらに、子どもの頃に住んでいた市の災害対策本部の口座を設置したので寄付。という具合に自分で考えて探しています。今後はふるさと納税を定期的をしたいです。信用していないわけでないですが、レジ前などでビンで集めているような寄付を私はしません。

被災地の母子支援に絞って寄付（みやぎ・東京都・36）

自分が子育て中なので、赤ちゃんや小さな子どもとそのママにできるだけ苦しんでほしくない、という強い思いがあり、どこに行くかわからない募金をするのではなく、（1）被災地の新生児集中治療、（2）被災地の助産師の活動支援、（3）被災地に託児所と子どものプレイスペースの設置、の3つの活動をしている団体にそれぞれ寄付しました。次はあしなが学生募金に寄付するつもりです。

使い方重視です（kitazakura・北海道・47）

私は寄付の使い方がとても気になります。ですから、信頼できる団体であっても、組織が大きすぎるとその使い方が見えにくくなり、寄付をためらうことも現実にあります。今回のイーウーマンの震災に対する義援金システムは大変透明性があり、良いと思います。また、プランジャパンのシステムも共感でき、距離的にはとても遠い支援対象地が、具体的な報告により身近に感じられ、微力ながら自分も役に立っているという満足感も得させていただけています。

ボランティアに行けないので（hk・愛知県・58）

自分自身がボランティアとしての参加ができないので、せめて寄付だけでもと思い、ピースウィンズジャパンとAMDAに送金しました。勤務先でも募金はしていますが、送り先はすべて日本赤十字社です。阪神のときも赤十字社の義捐金は配布に時間がかかりました。少しでも早く被災者の手助けがしたいと考えるのなら、ボランティア団体への寄付は有効な手段ではないかと思います。今後は子どもたちのためにあしなが育英会への寄付を考えています。

義援金集めにも大きな格差（おーすけ・東京都・40）

私は縁あって、青森市から南三陸町に支援物資を送る小さなボランティア団体OGA for Aidに参加していますが、個人的な知り合い、地元のPTAや中小企業など草の根的な募金・物資提供で、燃料代など実際は赤字すれすれです。報道では億レベルの義援金がまだ使われずとも言われているのに……。大きい団体が限りある募金を奪い合う構図ではなく、有効的に資金が還流？するためには、選ぶ方だけでなく発信する方も工夫とノウハウが大事だと痛感しているここ数週間です。

使われ方がわかる受け入れ先（Jerryb・東京都・44）

あれから1カ月。でもまだ余震も多く、なんだか手につかない気持ちです。とりあえずまずは赤十字と思って送りましたが、これからを作っていく子どもたちや、産業を支える上で本当に困っている人に送りたい気持ちがあります。今回のこと以前からも寄付控除を使っているので、控除対象で、細かく支援先を選択している機関の情報がありましたらぜひ教えてください。

「働く人の円卓会議」のみなさんは、寄付意識が高くてびっくりしています！
また、阪神大震災の時には、NPO法人がまだできておらず、日本赤十字や共同募金への義援金しかない、という感じがしていましたが、このたびの震災では、NPO法人も4万団体以上できており、選択肢が拡がっていることもあり、被災者自身に届くお見舞い金としての義援金か、被災者や被災地のために活動する支援金か、という議論も出ていることが大きな変化です。
 
寄付動機の大きなものの一つは、どう使われるか、ということであり、回答くださったほとんどの方が、ご自分の意志を生かした寄付先を選んでおられますね。
 
寄付先を選ぶ場合の基準は、その団体の信頼性もありますね。規模の大小や法人格の有無ばかりではありませんが、社会のニーズに応えているとか、財政基盤がしっかりしている、さらにその透明性も大事なポイントになるでしょう。
 
もうひとつ、寄付控除があるかどうかも寄付をする際のポイントになります。ただ、実際は、寄付控除できる団体の数はまだまだ少ないので、それが可能な国や地方公共団体などにすることになるようです。
 
その他、社会福祉法人、またまだ数は少ないですが、公益財団法人や公益社団法人、認定NPO法人などがありますが、これらを拡充することが寄付を広めるためにも重要です。
 
さて、控除額の算定は次のようになります。
個人の場合は、下記のいずれか低い金額 －2千円＝ 寄附金控除額となります。
 
　　　イ　その年に支出した特定寄附金の額の合計額
　　　ロ　その年の総所得金額等の40％相当額
 
寄付をした人は、これを確定申告書に、団体からの領収書やその団体が特定寄付金の寄付先であるという証明書などをつけて提出します。こうした団体が増えることが寄付先の選択肢を増やすためにも求められています。
 
ところで、みなさんは、寄付税制の優遇措置があるかどうかは、寄付先を選ぶ際のポイントになっていますか？　それとも、特に選択の基準としては考えていないでしょうか？
寄付税制が気になる方、これから考えたいという方、別の基準をポイントにしている方など、さまざまな意見をお待ちしています。

• 2011.04.13
• 高橋陽子 公益社団法人日本フィランソロピー協会　理事長