働く女性の声を発信するサイト『イー・ウーマン』
会議番号:3113 開催期間 2011年08月29日- 09月05日
2000年代後半に入ってから、若い女性(特に20代未婚)で専業主婦を望む人が増えているという調査結果が次々と発表されて以降、私は、興味をもって調査、考察をしてきました。 男女雇用機会均等法が施行されて、今年で25年経ちました。ほぼ一世代経ったわけです。1986年当時は、「専業主婦-自己実現を阻むもの」「仕事こそ生き甲斐」という図式が一般的でした。当時の若い女性にとって、一生家事、育児で終わる主婦はつまらない人生、仕事で活躍することが自分らしい生き方だと考えていたのでしょう。 しかし、バブル崩壊、就職氷河期、アジア金融危機から、リーマンショックと続き、仕事=自己実現という図式が怪しくなってきました。職場での女性差別は残る一方、フリーターなど非正規の低賃金単純労働者になる若者が増えます。若い正社員女性は長時間労働に疲れ、非正規雇用女性は単純な仕事の繰り返しで昇進もなし。なかなか仕事で自己実現とはいかないということが見えてきたこの10年だと思います。収入が高い男性と結婚してこの状態から脱出したいと考える未婚女性が増えてもおかしくありません(それが可能な男性は激減していますが)。いや、イポロさんのように、40半ばになって、専業主婦願望が現れる人もでてきました。 内閣府調査で「いきがい」を問う質問では、「趣味や友人関係」と答える未婚女性が増えています。とすると、専業主婦か結婚・出産後も働き続けたいかという希望を問う質問は、不本意な仕事に縛られるのと、家事・育児に縛られるのとどちらが楽か、どちらの立場の方が趣味や友人関係などに力を入れられるかという問いに変わっているような気がします。 それでも、経済的自立してこそ自己実現が可能というだいわさん、ryaさん、ROSARYさん、jerseyさんなどのご意見もあれば、主婦でも可能というはかきさん、suwakoさんという意見もあります。 要は、仕事も多様化(正確には格差化)、自己実現も多様化している中で、専業主婦という選択肢が魅力的なもので浮上してきたのではと考えています。 1週間参加いただいてありがとうございました。 (今、職場での女性差別が残る日本を脱出して、女性が活躍しやすいアジアに活路を求め、現地のアジア人と結婚して充実した生活をしている女性たちの調査をしています。また、いずれ、この点についても、ご意見をお聞きしたいと思っています。今後ともよろしくお願い申し上げます。)
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