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会議番号:3147 開催期間 2012年02月13日- 02月20日
東京電力が大口の事業者向け電気料金を4月から値上げするとの方針を明らかにしました。福島第1原子力発電所の事故により、原発による電力供給が減り、天然ガスなどによる燃料費が増加したためと説明しています。 大口の電気料金は、自由化料金になっているので、相手企業との契約ができれば、政府の認可を得ずに引き上げることができます。一般家庭向けについても、早い時期に値上げを申請するとしているので、遠からず東電の利用者すべてが電力料金値上げの影響を受けることになりそうです。 東電からすれば、燃料の変化によるコスト高のうち、合理化で賄えない部分について利用者に負担を求めるのは供給側の「権利」ということでしょう。一方、利用者側にすれば、原発事故が招いたコスト高を利用者に転嫁するのは無責任だし、合理化努力も十分とはいえない、という意見でしょう。 大口利用者の東京都は、東電の資産をもっと見直すことが必要と、関連会社が入居しているビルを例示までしました。資産売却が焦点になれば、発電と送電とを分離させる発送電の分離問題も浮上してくるでしょう。 値上げ申請の背景には、東電の国有化問題がからんでいるとの見方もあります。 原発事故の補償に対応するため、政府は東電に1兆円程度の出資をすることになりそうですが、その支配権をめぐって、できるだけ弱めたい東電側と強めたい政府側との「綱引き」が水面下で行われているようです。電力料金の値上げを早く実施できれば、それだけ資金力が増し、東電の国への依存度を下げることができるとの思惑があるというのです。 東電を追い詰めれば、倒産という事態も想定され、原発事故による補償も含め、混乱が広がるとの見方もあります。 原発の停止による燃料高の問題は、ほかの電力会社も同じような事情を抱えています。避けて通れぬ問題として、東電の値上げ問題について考えてみましょう。あなたは、東京電力による電気料金値上げ、仕方ないと思いますか?
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