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会議番号:3147 開催期間 2012年02月13日- 02月20日
東電の国有化について意見を求めたら、たくさんのコメントが寄せられました。国有化への賛成論が多かったですね。東電が身を削る努力もなしに値上げを強行しようとするのなら、国が経営権を握って、徹底的な合理化や資産売却を、という意見です。東電が言うことを聞かないのなら、倒産させたほうが良いという意見もありました。 こうした議論をみながら、水俣病の原因企業となったチッソをどうするか、という議論を思い出しました。私が経済部の化学業界担当としてチッソ問題にかかわったのは30年前のことでした。被害者への補償金が拡大するなかで、チッソの経営が悪化し、倒産させるか、存続させるかの議論が政府部内でも起きました。結果は、熊本県が県債を発行して、チッソを存続させ、被害者への補償金支払いを継続させるという「解決」でした。政府がもっとも恐れたのは、チッソがなくなることで、被害者と国とが直接、対決することでした。 今回の東電国有化でも、政府は同じことを恐れています。また、東電がなくなると、廃炉に向けた操作も、原因究明もできなくなると心配しています。すべてを知っている東電がサボタージュすることを恐れているわけです。監督しているのか、されているのかと言いたくなりますが、電力と政府とは、こんな関係なのでしょう。国と企業との役割を明確にすべきだとのコメントがありました。その通りですね。国がエネルギー政策を示し、その土俵のうえで、企業が相撲を取る。この当たり前の世界に戻すには、発電と送電の分離、企業や個人の自家発電の促進など、競争の環境をもっと整える必要があるのでしょう。電力会社を選べるドイツの話など聞くと、日本の政府も、もっと研究してほしいと思います。 さて、電力が値上げしても、困らない方法があります。節電です。みなさん冬場の節電はうまくいきましたか。今年の夏はうまく乗り切れそうですか?
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