働く女性の声を発信するサイト『イー・ウーマン』
会議番号:3189 開催期間 2012年09月07日- 09月14日
外交では、「相手のサインを見落とす」とか「誤ったサインを出す」といった言葉がよく使われます。 かつてイラクのフセインがクエートに侵攻したときに、米国の駐イラク大使は、フセインが侵攻をにおわしたのに気づかないどころか、ゴーサインと受けとられかねない発言までしたと伝えられています。いま、もし沖縄から米海兵隊のすべてがグアムに引けば、中国は東シナ海で何をしても米国は認めると読むかもしれません。 今回の問題でいえば、日本政府が尖閣諸島を国有化するのは、東京都による船だまり建設を回避する狙いがあると思われますが、中国は、日本という国家が本格的に尖閣問題で中国と敵対してきたと読む可能性があります。 こうした場合、役に立つのが「特使」です。外交の表舞台とは別に、裏舞台でそれをお膳立てする「特使」が登場することがあります。今回も、お互いのホンネを語り合えるか、そこまでいかなくても、お互いの腹のうちを探り合えるような「特使」がいるといいのですが、このところの日中間の冷たい関係のなかで、そうした人物がいないのが心配です。 寄せられた意見のなかに、「うやむや」という方策がありましたが、まさに、こうした決着を導くには、特使を含むいろいろな外交チャンネルが必要でしょう。 また、筋を通して、日本の主張を明確にという意見もありましたが、戦争を回避しながら、筋を通すにも、どこまで相手が認めるかというサインを正しくつかむ外交チャンネルが必要です。 尖閣問題は、いうまでもなく、日中関係のごく一部です。アジアの安定と繁栄、双方の経済発展を軸に、尖閣にどう対応するかという議論が必要です。それを忘れて、尖閣でお互いがとんがり合うのは、しっぽに頭が振り回されることになります。 これからの日中関係をどうすればよいのか、尖閣だけでなく、全体像を考えてみましょう。 【高成田議長 過去の円卓会議より】東京電力による電気料金値上げ、仕方ないですか?日本外交、民主党で改善できますか?尖閣諸島。日中関係が心配ですか?
イー・ウーマン
表参道カレッジ
eshop
©2014 ewoman, Inc.