イー・ウーマン（ewoman）

後輩たちへのキャリアセミナーを（banana5・神奈川県・35）

ボランティアで異業種企業の有志仲間と、主に女子高校生たちを対象にキャリアセミナーを開催しています。働くことってどういうこと？　会社ってどういうところ？　仕事は何をするの？など企業で働く私たちだからできることを！と、依頼を受けた学校を地道に訪問し活動しています。未だ若い世代にもはびこる古い固定観念を払拭し、リアルな声を様々なエピソードと共に伝え、彼女たちが最初の一歩から羽ばたき、困難にも立ち向かえることを願っています。

有りたい姿を描き共有する（ペネロープ・東京都・46）

女性は男性と違って、結婚や出産・育児等のイベントが就労に与える影響を、社会的にも周囲の人からも重要視されがちだと私は思います。だからこそ、自分は結婚後どう有りたいか、生きていきたいか、出産後（育休復帰後）どのように仕事をしていきたいか（続けていきたいか）、そのためにはどのような業務に携わっていくのが良いのか等々、自分の有りたい姿を描き、同僚や上長に伝え、相談し、共有していくことが必要ではないかと思います。私の経験談ですが。

起業すること（walk714・海外・その他・37）

現状の男性優位に異議を唱えても「不平不満」にしか受け取られないと私は感じたので、気持ちを切り替えました。受身な解決策ですが、どんな仕事でも楽しみを見つけて真摯に取り組むこと。眉間にしわを寄せるのでなく、笑顔で。チャンスをいただいたら、現状改善に努力する。しかし企業に属していると、実現まで時間がかかりすぎるので、やはり女性は起業して思う存分働く環境を自分で作るべきなのかと悩んでます。

企業内だけで済まない難しさ（jersey・福岡県・35）

古い価値観が、企業内のみならず地域・学校あらゆる面で未だ圧倒的支持を集める土地で10年暮らしました。あらゆる方面から同時に強力にアプローチしていかなければココは変えられないと痛感しました。男女とも次世代の価値観を育みつつ、これから決定権を得て発言力を増す私達の年代にまず浸透させていくのが無駄のない最短距離かもしれないと今は思います。自分達の後ろに道は出来るという気概で、男女や労働状況の違いに拘らず、同年代がもっと意識を高め繋がる事が出来ればと思いました。

若い人に楽しく具体的な実例を（月のしずく・京都府・39）

大学教員ですが、親世代の影響をかなり受けた保守的な大学生が多いことに驚きます。彼らに、育児は男性もできるし楽しくもあること、保育園のメリットや延長・土曜保育があるので仕事との両立もできること、一度離職しても再就職のチャンスはあることなどを具体的に説明すると、多様な生き方、働き方があると気付けるようです。「課題」だけでなく、楽しく暮らしている実例を若い人に示すことで、社会を変える原動力としたいです。

身近に改善の好機が（真打ち・栃木県・43）

sweetsugarさんの“男性のちょっと間違った気遣いはそっと正して”との意見に感銘を受けた。優しい配慮のようで、実は女性の活躍の場を奪う事になっているとは、勿体ない話だ。自発的な参加の裏には、子どもの預け先など男性側から見ればいささか面倒な“調整”が要るのも事実だが、子育て中の身には、ごく日常的なやりくりだと私は思う。やはり、意見交換で双方の思い込みなどを確認、改善へ向ける機会が何よりの対策だと考える。

長所を売れるかがカギ？（Zonnetje・海外・その他・37）

自分を含めてですが、謙遜の程度が難しく、なかなか自分の長所を売れないところに（も）弱さがあるのではないでしょうか。できる上司ならきっと見てくれているという甘い考えを捨てるところまではたどり着きかけていますが、「私をこう使ってくれたらもっと役に立てるんです」というレベルにはまだ程遠いです。

雇用形態を選んで活用してもらう（ゆらりん・東京都・46）

雇用形態を自分で選んで、企業に自分を活用してもらうという方法があるのではと思います。現在、個人委託業務形態で仕事をしています。産後、正社員として企業に残れなかったからこそ切り開けた道ですが、結果的に自分を活用してもらえてます。会社で活用してもらえていないと感じた時は、「もったいないから活用してください。」と言っています。また、家庭内の夫婦でのシェアリングも大切なことだと思っています。プライベートから見直すことにより、男性側の根本的な考えも変わってくると思います。

個人としての価値観を尊重する（HARUICHI・東京都・39）

組織はそこで働いている個人が持っている価値観を尊重するとともに、多様な価値観を持っている人材を組織の目標に向かってまとめあげるための努力が必要だと思います。また、働く女性が安心して仕事に取り組めるように、家庭や地域といった周囲の環境が、もっともっと子育てを支援する仕組みを整えてほしいと思います。

活用しようという努力はあるかも（うーろんろん・42）

男女平等といっても、結婚後、とくに出産に関しては、男女平等にはなりません。ですので、男女の特性を考えた上での活用というのは必要なように感じます。当社の現状では浪費しているとまでは思いませんが、もっと活用できると考えてます。女性のモチベーションUP及び意識改革のための研修を行っています。このことにより、働き方が変わった女性がいますよ。

一般的でないかもしれませんが（おれんじ７８・神奈川県・34）

中堅（といわれる）情報関連企業に勤務しています。育児休暇後に、システム技術者から間接部門に異動しました。外形的にはキャリアの中断ですが、前職の知識がいまも背景知識として役立っていますので、私はキャリアの展開ととらえています。女性の（元）上司が、転職が必要になった際のキャリアパスまで考慮して配置してくださったとうかがっています。能力やバックグラウンドをよく考えてくださったという感謝がモチベーションにつながっています。

たくさんの投稿をいただきありがとうございました。新しい時代の価値観を社会に浸透させるために、みなさんがさまざまな試みをしていることに感銘を受けました。女子高校生を対象にキャリアセミナーを開催している「banana5」さん。大学の現場で多様な生き方や働き方があることを大学生に教えていらっしゃる「月のしずく」さん。日本でも水面下で静かに改革が進んでいるのですね。
 
「出来る上司ならきっと見ていてくれるだろうという甘い考えを捨てるところまでたどり着きつつある」という「Zonnetje」さん。「意見交換で双方の思い込みなどを確認、改善へ向ける機会とする」ことを提案されている「真打ち」さん。「眉間にしわを寄せるのではなく、笑顔で。チャンスをいただいたら現状改善に努力する」（walk714さん）自分の状況をよくする力をわたしたちそれぞれがもっていることを忘れないようにしましょう。
 
そして、わたしたちが目指すのは、多様な価値観が受け入れられる社会。そのために「多様な価値観を持っている人材を組織の目標に向かってまとめあげるための努力が必要だと思います。」（HARUICHIさん）わたしもそう思います。
 
「自分達の後ろに道はできるという気概で、男女や労働状況の違いに拘らず、同年代がもっと意識を高め繋がることが出来ればとおもいます」（jerseさん）
ゴールドマンサックスのキャッシー松井さんも、変革の時期はいま、とおっしゃっておられます。Time is Now! 時代を変えるためにつながっていきましょう。
 
とても刺激に満ちた１週間でした。たくさんの投稿ありがとうございました。


【大沢議長　過去の円卓会議より】
・最近、転職を考えたことがありますか？
・雇用形態による処遇格差、仕方がない?
・現在のワークライフバランスに満足していますか?

• 2012.11.09
• 大沢真知子 日本女子大学 人間社会学部 現代社会学科教授　同大学現代女性キャリア研究所所長