イー・ウーマン（ewoman）

活用されていない（isabel86・愛知県・47）

私自身は20年以上勤続していますが、会社側が女性を上手に活用しているとは思えません。実際、女性社員に求められる仕事は男性とは異なり、アシスタント的仕事が求められています。まだ女性自身もそれがあるべき姿と思い込んでいるので、あまり摩擦は生じていませんが、学生時代までは男女同等であったことを考えると現在は明らかに不自然な状況です。

まだまだ（いのくち・東京都・46）

私の勤務先のことをいえば、育児休業の取得率も高く（ほぼ全員）、女性管理職も多いと思います。しかし、まだ活用しきれているとはいえません。女性の活用というのは、男性並みに男性の仕事ができる人の活用ということにとどまらず、男性にはできない仕事でリードしていける人をどんどん取り入れていくことだと思います。私たち女性自身の意識のうえでも、もっとやらなくてはならないことがあるのだろうなと思っています。

もったいないです。（maipece・33）

日本の労働市場の中心はまだまだ男性優位、男性社会が根強く残っているんだと思います。男性と女性の労働力をイコールとみていないと感じます。女性は確かに出産などで仕事を離れる期間ができるのは、あたりまえですがあります。それを理解し、同じ目線で仕事ができる環境が作られればいいなと思います。私は、女性は出産し子育てを経験するとさらに視野も広がり効率的に物事を進める能力が身に付く気がします。本当にもったいないです。

私自身を浪費してしまった（hiro2・53）

出産のタイミングが悪かった、また、製造業が海外に移転していったという日本の産業の構造変化もかかわってはいる中、離職はしていませんがキャリアを中断したまま生活のために働いている状況です。40代前半にこのままではいけない、といろいろ働きかけましたが、努力の方向や働きかけ方が間違っていたのかもしれません。退職まで10年切った今、普通はもうあきらめるしかない時期ですが、私はまだあきらめていません。

活用されなかった事例としての私（yoshiko1125・福岡県・33）

大手メーカーから公務員に転職した。夫も同じメーカー勤務で営業職、転勤、残業が当たり前、二人で協力して人の手も借りながら育児したが、何より社内に希望になるお手本がいなかったことが理由。育児休業中に、一生働きたい！という強い思いに気づき、安心してキャリアを築けると期待して転職した。転職できなければ、いつか辞めていたかもしれない。この先も安心して仕事ができるという気持ちは、日々の仕事への意欲につながっている。

調査のとおり。だけど……（marco302・海外・その他・41）

海外在住ですので、海外へ派遣されてくるたくさんの女性を知っていますが、調査の結果は間違えていないと思います。たとえば、一流企業で派遣されてくる高学歴の女性はたくさんいますが、40代後半の未婚女性、または、20代未婚のどちらか。本気で働きたい未婚の40代女性か、研修として短期派遣された独身20代女性です。ただ、管理職として派遣されてくる女性は少ないようです。しかし、規模の大きくない企業では、女性管理職は多くいます。学歴だけで判断するのは尚早かと考えます。

モチベーション（ぴょこん・神奈川県・40）

看護師をしています。圧倒的に女性の多い職場。そして離職率も高いです。現場での仕事は臨機応変な対応と疾患や看護に関する自己研鑽が必要で日々勉強です。統計では看護系大学卒の病棟勤務看護師は自己研鑽への意欲が下がるようです。看護師は同時進行で行うケアがいくつもあり、自分で時間配分や内容の調整をしなければなりません。仕事に対して思い描いていたイメージと現実のギャップがあるのかと思います。自発的に仕事が出来ない状況ならなおのことモチベーションは下がると思います。

昔ながらの企業（アリーｍｙラブ・茨城県・43）

毎日お昼に、女性が交代で男性にお茶を淹れています。20年来の体験です。私を除く女性は、自宅に帰ったりして昼食をとっているのですが。午前や午後の休憩時間にも淹れるコトがあります。女性に負担を強いるのはどうなのかなぁーと疑問に感じています。もっと違うところで企業に貢献したいです。

浪費、とは思わないです。（るるまる・大阪府・41）

私の経験上では、女性の能力を浪費するような企業に勤めることはありませんでした。今、自営業をしていて、人材を起用したいですが、「この仕事でないといやだ」「このキャリアを生かせない仕事はしない」と能力を限定したり、躊躇するのは男女変わらず多い、と感じます。一方で、社員のやる気を引き出す仕組みができているか、と振り返ると反省点も多いです。もし、女性で自分の能力を浪費されている！と思うなら、「やりたい場所がないなら、自分で作る」くらいの女性が増えてほしいです。

たくさんの方からの投稿、ありがとうございました。90％の方がYesと答えていますね。従業員が財産といわれ、従業員のやる気が企業の業績を左右するといわれるいまの日本で、女性の能力が十分に活用されていないというのですね。これでは日本の経済がうまく機能するわけがありません。これからみなさんと一緒になぜなのか。どうしたらいいのかについて考えていきたいと思います。
 
「日本の労働市場の中心はまだまだ男性優位。男性社会が根強く残っているんだと思います。」（maipeceさん）
「女性社員には、アシスタント的な仕事が求められています」（isabel86さん）
「女性が交代で男性にお茶を淹れています。………もっと違うところで企業に貢献したいです。」（アリーmyラブさん）
「女性の活用というのは、………男性にはできない仕事でリードしていけるひとをどんどん取り入れていくことだと思います。」（いのくちさん）
 
「社員のやる気を引き出す仕組みができているか、と振り返ると反省点も多いです」（るるまるさん）
 
みなさんのご意見をみていくと、会社のなかにまだまだ古い価値観が残っていること。また、そのなかで女性もその状況を甘んじて受け入れてしまっていること、さらには、会社にも従業員ひとりひとりのやる気を引き出す仕組みが作られていないこと、などいまの日本社会がかかえている問題が垣間みえてきたように思います。
 
この現状を変革するために、どうしたらいいのでしょうか。自分はこうしている。こんな好事例がある。どんなことでも構いません。ご意見をお寄せください。


【大沢議長　過去の円卓会議より】
・最近、転職を考えたことがありますか？
・雇用形態による処遇格差、仕方がない?
・現在のワークライフバランスに満足していますか?

• 2012.11.05
• 大沢真知子 日本女子大学 人間社会学部 現代社会学科教授　同大学現代女性キャリア研究所所長