働く女性の声を発信するサイト『イー・ウーマン』
会議番号:3221 開催期間 2013年03月01日- 03月08日
クオータ制について、いろいろな投稿をいただきました! 賛成の投稿が多いように見受けられますが、それでも研修不足、バックラッシュの危険性、地域的な風土、固定観念など、いろいろな懸念もいただきました。また、いきなり高い目標を掲げるよりも、段階的に引き上げていく、全女性従業員に対する役員比率で考える、というとても参考になるご意見もいただきました。 実は私は国連機関で、クオータ制による女性の積極登用の恩恵を受けたひとりです。国連本部・国連機関ではあらゆるレベルのポジションについて、女性の比率が50パーセントに達成するまでは、同じ資格があれば男性よりも女性を採用・登用しているのです。2年に一度進捗状況が総点検され、昨年の報告では、専門職以上のポストについて現在そのおよそ40パーセントが女性です。事実、私は同時期に職を求めた同資格の男性の同僚よりも、わずかではありますが昇格が早かったように思います。 それを理由に手抜きをする、女性であることに甘えることが頭をよぎったことはこれっぽっちもありません。もちろん、男性と同様に、ある一定のポジションになれば幹部研修などを受けます。ジェンダーに関する幹部研修もあるんですよ。「地位が人を作る」という恩恵を経験しましたし、「数は力である」ということも肌で感じました。女性の上司も大勢いました。超優秀な女性は当然のこととして、そしてある程度優秀な女性も様々なネガティブ・インセンティブで尻込みするところが、この制度のおかげで臆することなく階段を昇っていくことができると思います。 女性の管理職が一定規模以上いることで、少数者として男性の意見に合わせたり男性の目を気にして自己抑制したりすることもありませんでした。日本で働いた経験と比較すると、男女の別を越えて「自分らしくいられた」と思います。 面白い記事をウェブで見付けました。クオータ制賛成・反対双方の意見を取り上げたものですが、反対派の高市早苗自民党政調会長の意見にあるような理由から、政府はクオータ制には後ろ向きです。高市政調会長は専門知識のない人が選ばれる危険性を挙げていますが、専門性なしに大臣に起用されたことを豪語した男性閣僚もいらっしゃいましたね。 投稿のご提案のように段階的に目標を引き上げることもできるわけで、暫定的に特例措置を取らなければ、この圧倒的な格差を是正するのに一体何十年かかるかわかりません。 さて、もうすぐ東日本大震災から2年。震災対応のリーダーシップを担う立場に女性がほとんど参加させてもらえなかったという教訓から、防災や災害対応に女性の視点と男女共同参画をより積極的に取り入れようというシンポジウムなども開催されています。 このように、女性の権利、参加、視点の活用や、女性に対する暴力廃絶のために、多くの方々がそれぞれの立場から行動に移しています。最終日に向けて、皆さんの生活の中でどんな行動を取りたいか、是非皆さんのお考えをお寄せください! ★根本議長の新著をご紹介します。 4月下旬発売予定!『日本と出会った難民たち――生き抜くチカラ・支えるチカラ』(英治出版)『ふるさとをさがして〜難民のきもち、寄り添うきもち〜』『ブータン「幸福な国」の不都合な真実』★こちらもお読みください〜根本議長の過去の円卓会議・女性の人権、守られていますか?・世界の平和について、考えることはありますか?・「難民」について、意識したことありますか?
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