イー・ウーマン（ewoman）

被災地域が自立できるように（黒船・神奈川県・45）

私自身は、コンビニでの買い物時におつりを募金するとか、物産を購入するなど些細な支援ですが実行しています。被災した地域の人々が自立して生活できること、それが重要だと思います。具体的には、その地域に仕事があること。漁業でも、工業でも、観光でもなんでも。私は、三陸の豊かな自然を利用して、多くの人が観光に訪れたり、研修センターや合宿所のような滞在型の施設ができたら、都会の人達がもっともっと現地を好きになって、支援も加速するのではないかと思っています。

支援する側も楽しめる工夫（Coco Bennie・広島県・44）

支援というと「身銭を切って」なので、危うく、自己犠牲にならないようにするため、私は私自身も楽しい、Happyと感じられるような支援活動を心がけています。具体的にはチャリティーアイスショーへスケート選手の応援団として行って寄付したり、地元のスケートリンクでの感謝祭でボランティア活動を通じて、チャリティを募ったりしています。何気なく自分の楽しみと復興支援が一度にできると「お役に立っているかも！？」という実感があり嬉しいです。

レジリアンスを信じて（mayupyon・東京都・42）

メンタルケアに関わる一員として思うのは、中々復興が進まなくても、ひとが本来もっているレジリアンス（回復力）を信じてそれを引き出すようにサポートすれば、時間はかかってもきっと効果が出るはず、ということです。時間がかかるのを待つのはしんどいですが……そういう意味では「支援するひとのケア」も必要だと思います。

微力でも自分だから出来る事（mamisan・東京都・42）

支援は自分が大切に思う事を続けるしかないと思います。他人事でなくなるからです。この2年間5歳の子どもの内部被爆への懸念と風評被害の狭間で心を痛めました。でもある時、狭間にいるからこそ出来る事があると思いました。風評に苦しむ地域の農産物を購入するだけでなく、費用が嵩む高精度検査を自分でして結果を地元に戻す。精密なデータを積重ねる事で安全性への信頼が高まる。この取り組みを行う地元（東北関東）の団体に寄付を続けたい。これでいいか不安になる事もありますが、やるしかない。

歩み続ける（真打ち・栃木県・43）

支援には継続性が大事だが、支援者の中には、疲労や顕著に支援の成果が得られぬ悩みなどから、継続が困難になった人もいるだろうと思う。支援は、喜びと悩みが常に背中合わせではないだろうか。より良くしたいから悩むのだろうが、支援から退くという選択はせず、悩みは"話し合い"に反映させ、継続的な支援につなげてほしい。そして、前回投稿された、くみこさん。どうか、お体を大切に、元気な赤ちゃんの誕生を祈っています。

罪悪感と正解（violet-m・神奈川県・41）

2日目の「是非、罪悪感は払拭していただきたいものです。」のお言葉が沁みました。放射能に関する議論に参加したり、進まない復旧(復興などまだまだ先)の情報を見聞きするとめげますが、「正しい」「正しくない」ではなく、ベターな落としどころが見つかれば良いなと。「正解ではなく自分の選択」と考え、その行動に関する批判を「聞き過ぎないように」しています。復興市などで明るく活躍されている被災地の方々の様子を拝見すると、めげている場合ではないな、と思います。

SNSやニュースの力（くみこさん・宮城県・35）

某SNSで、遠くの知人友人にコメントなどで励ましてもらうことが多々ある。支援の一つであると感じる。書く近況は復興に関して土地など役場との行き違い、家族や介護施設の関係で困難な点もあり、読んで楽しい内容ばかりではない。が、関心を持たれることで、前向きな気持ちになる。また、NHKは定期的かつこまめに震災関連の話題を提供しているので、私は他地域の復興状況や困難な点を知るよう心掛けているが、正直「他の番組に変える人も多くいるだろう」と思う。まずは知ることから。

フィードバックを糧に（Zonnetje・海外・その他・37）

ソーシャルメディア等を利用し活動内容を発信することにより、賛否両論のフィードバックが得られると思います。賛成は素直に受け止めめげないための支えとし、反対にはまず使える部分がないか検討し、意味のない反対には「半端な理解しかない人の独り言」と思う姿勢を取ってみるのはどうでしょうか。支援している人たちは大概難しい状況に置かれているので、（皆さん心の中では感謝しているはずですが）「ありがとう」の一言を期待して支援するとがっかりする羽目になることもあるのではないかと思います。

長いスパンで考えて・・（パフィンドーナッツ・埼玉県・44）

少し長い時間が掛かってもよいので、被災地の方々の力を発揮できる場や機会を作るための基盤作りをする支援ができれば良いのではないかと思っています。その為の具体的な方法まで思いつかないのですが、彼らが自らの力で歩んで行くため何が必要なのだろうか？と常々考えさせられます。

具体的でとても参考になるご意見をたくさんお寄せ下さって本当に有難うございました。
くみこさんの投稿にもある様に、私たちはSNSのコメントにも大いに励まされます。これほど多くの方々が真剣に考えて、行動して下さっているということを知れだけでも、復興にとても貢献すると思いました。被災された方も支援をしている人も励まされるからです。
 
また、『自立』『レジリエンス』『楽しく』など、日頃から支援の現場で大切だと考えているキーワードがたくさんでてきて、わが意を得たりと思いました。
 
私は、現地の物産を購入する際には『美味しいから』、『美しいから』または『単純に欲しいから』という理由で購入して下さる様にお願いしています。つまり『気の毒だから』という理由では買うのは止めて頂きたいのです。どれ程厳しい状況で、立ち直れそうにないような悲しい出来事を経験した方々の中にも、もう一度立ち上がる力が眠っていることを、世界各地の被災地で見てきました。
 
JENでは、『自立』を三つの言葉で定義しています。『課題を設定し』『周りを巻き込んで』『自ら解決する』ことができる状態です。課題解決には、次から次へと現れる、新たな壁を乗り越えてゆかなければなりません。壁を越えることは簡単ではないけれど、みんなと一緒に壁を乗り越える度に一番復興していくのは心だと思います。悲しみを抱きしめながら、前に進む力を取り戻すのです。
 
震災直後、食糧の調達もままならない頃に、支援でお花を贈った方がいらっしゃいました。『花は食べられない』という否定的な反応もありましたが、『癒された』と言って喜んだ方もいらっしゃいました。励ましの言葉も、受け止めたくない人もいるでしょう。反射的な反応に惑わされないで思いを行動に変えていいのです。
 
今までやっていなかったから始めるきっかけがつかめないと感じている方も、安心して、今日から始めて下さい。続けていたけどお休みしていた方、足るだけ休んだら再開して下さい。『なんでもアリ』です。
 
支援を続けていらっしゃる方々は、続けて頂きたい。投稿にもありましたが『自己犠牲にならないように』続けて欲しいです。支援をするのが難しい方も声をかけて欲しい。声をかけるのが難しくても、思いをはせること、知ることから支援が始まります。千里の道も一歩から。小さな一歩が復興を進めます。
 
一人ひとりの眠っている力が引き出される様なサポートには、様々な形があります。今回の円卓会議は、自分のできることを楽しみながら無理なく続けることができるヒントにも溢れていましたね。もっともっと皆さんのご意見を聞きたいけれど、残念ながら今回が最終回です。示唆に富んだ投稿の数々と、投稿の背景にあるみなさんの思いに心癒された一週間でした。本当に有難うございました！


◆こちらもご覧ください〜関連する過去の円卓会議〜
・震災復興、進んでいると思いますか？
・東北関東大震災。被災された方のために行動していますか？

• 2013.04.05
• 木山啓子 特定非営利活動法人ジェン（JEN）理事・事務局長