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会議番号:3252 開催期間 2013年08月16日- 08月23日
漢方に関する質問や感想、たくさんの投稿ありがとうございました。 漢方に対しては「効果を実感するまでに時間がかかる(ゆきななさん)」というイメージをお持ちの方が多いようです。配合された生薬の組み合わせや症状により効果が実感できるまでの期間は異なりますが、即効性がある漢方薬もあります。みなさんもよくご存じの「葛根湯」は、服用後10分程度で身体が温まってくるほど、即効性があります。「芍薬甘草湯」は、こむら返りに効果があり、ゴルフなどスポーツの場に行くと、ポケットに忍ばせている方を比較的よく見かけます。 一般的には、まずは2週間程度服用してみるとよいと思われますが、体質改善を目的とする場合はより長期に服用して効果判定をする場合もあります。自己判断で効果判定をせず、医師や薬剤師とよく相談しながら、ご自分が納得できる形で服用することをお勧めいたします。 また、「苦い」「香りが苦手(dokinchnさん)」「飲みづらい(真打ちさん)」という経験やイメージをお持ちの方も多いようです。漢方独特のにおいはアロマテラピーのような効果があるとも言われます。味は、配合されている生薬の種類によって苦いものや、「甘草」のようにその名前の通り甘いものがあるのは事実です。味やにおいは、次第に慣れてくることが多いですが、内服が難しいほど苦痛を訴えるようなときは、あまり無理にお勧めしないこともあります。漢方は、内服する方の感じ方も非常に重視しますので、ご本人が拒否的な場合はその漢方自体がその方には合っていないためにそのように感じるとも捉えて、処方を見直すことがあります。 また、DAY3のまゆままさんの投稿にあるように、身体の状況によって、同じ漢方でも甘く感じたり、苦く感じたりすることもあるようです。まゆままさんの娘さんは、「症状が良いときに甘く、悪いときには苦く感じる」ようですが、その逆をおっしゃる患者さんもいます。 最近は、漢方の内服が苦手な方向けに、漢方薬服用ゼリーも販売されています。味やにおいが抑えられ、楽に内服できるようですので、試してみると良いでしょう。 漢方の効果に対する科学的な根拠(ゆきななさん)に対する質問も寄せられました。漢方は数千年の歴史を持ち、経験に基づく伝統的な医療です。そのため、西洋薬と異なり非科学的な印象を持たれるのかもしれませんが、最近は、漢方の薬効を西洋医学的に評価するという動きもあり、すでに科学的に評価が証明されている漢方(手術後の腸閉塞予防に大建中湯、がん治療の副作用予防に十全大補湯など)もあります。 漢方が日本で健康保険の適用を受けたのは1976年、文部科学省が大学医学部の必須科目として「和漢薬の概説」を加えることを求めたのが2001年。Qyfp07416さんのように医師に不信感を抱いた体験談も寄せられましたが、医師や一般の方々の漢方に対する捉え方は、徐々に変わってきているように思います。 これからは、mamisanさんがいうように「西洋医学と東洋医学を組み合わせて健康管理をすること」、つまり漢方など東洋医学と西洋医学は相反するものではなく、互いの特徴を生かし合っていくことが大切であると感じます。 今回の円卓会議では、奥深い漢方のほんの少しの基本をご紹介することで、身体的・精神的苦痛の改善や健康管理の手段の一つとして漢方というアプローチがあることを知るきっかけとなれば、と思います。 一週間ありがとうございました。★こちらもご覧ください!〜鈴木議長の過去の円卓会議より〜・いきつけの婦人科、ありますか?・婦人科検診について情報交換できる友人がいますか?・女性の健康管理の補助制度、活用していますか?
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