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会議番号:3266 開催期間 2013年11月01日- 11月08日
たくさんの投票とメッセージをありがとうございます。円卓会議の前半では、「通報をためらう」という方が約半数でしたが、皆様の投稿や、私からのメッセージを読んでくださって、「通報をためらわない」という方が増えてきたこと、とても心強く思います。 「児童相談所全国共通ダイヤルが機能するには『通報後の対処』に関する広報も必要」(銀木犀さん)、「行政の体制強化の方がよほど必要」(tarshuさん)とおっしゃるように、通報の意識を強化しても、その後の児童相談所の対応に不安があっては元も子もありません。児童相談所の1人の職員が持っている案件は、数十件とも、100件近くとも言われています。今回は触れませんが、そもそも、この部分に予算を割いて、相談対応や親子支援の体勢を強化していくことが、虐待で苦しむ親子を早めに救うことにもつながると思っています。 だからこそ、「通報しても意味がないのでは?」という意識の狭間に、こぼれ落ちてしまう「虐待で苦しむ子どもや親がいる」ことを、ぜひ忘れないでいただきたいと思います。 「『通報』が、虐待を受けている子どもにとって唯一の命綱なんだと思いました」というkkoさん。おひさまようこさんや、mayupyonさんも、今回の私のコメントを読んで、意識を変えてくださったとのこと。 「年間子ども50人分の命が暴力によって失われ、約4万人の子どもに虐待した倍近くの当事者に誰からも疑問を投げかけられることなく、また新たな当事者を作ってしまう。……そういう世の中事態がネグレスト的に思えてくる」(オレンジグリーンスプラッシュさん)という言葉の通り、「私には関わりがない」「誰かが気が付くのでは?」という意識では、虐待で苦しんでいる子どもを救うことができません。虐待をしている親自身も苦しんでいるのです。虐待がエスカレートして、子どもが児童養護施設で暮らさなくてはならなくなるよりも、少しでも早めにサポートが入ることによって、親の関わりが変化し、親子で温かく暮らせる方になる方がいいに決まっています。 虐待によって児童養護施設で暮らすことになった子どもは、住み慣れた環境とは離れた別の地域で、今まで知らなかった子どもや大人と集団で生活しなくてはなりません。通い慣れていた学校を変わらなくてはならない子どもたち、今まで遊んでいた友だちと会えなくなる子どもたちもたくさんいます。心も体も傷ついた虐待被害者の子ども自身が、生活の変化に対応して行かなくてはならないのです。 子どもとの関わり方で困っている、子どもに暴力を振るってしまったり、ネグレクト(育児放棄)してしまいそうなら、親自身が早めにSOSを出すことが大切です。ただ、心も体も弱っていたり、不安定な親は自分からSOSを出すことができません。もちろん、虐待を受けている子どもも自分から「助けて」と言うことはできません。子ども自身、他の親子の生活を知りませんから、自分が虐待を受けているということがわからないのです。自分が悪い子だから、叩かれる殴られる……と自分を責めているのです。 だからこそ、関わりが心配な親子を、周囲が早めにサポートすることが大切です。もちろん、ちょっと心配な程度なら、友人として、知人として、近所のおばちゃんおじちゃんとして、または通りすがりのお節介おばさんおじさんとしてサポートすることは、一番大切です。ただ、ケースによっては、関わりが難しかったり、関わり方によっては余計に親を追いつめてしまうことがあるかも知れません。そのよう場合には、ぜひ、児童相談所全国共通ダイヤル(0570-064-000)を利用していただきたいと思っています。 児童養護施設で暮らす子どもたちの6割以上が、虐待を受けて親元で暮らせない、心や体が傷ついた子どもたちです。 「虐待かな?」と思ったときの、児童相談所全国共通ダイヤルへの通報は、子どもの命や心を守ることにもつながります。ぜひ、「私が守る」という意識を持って、ためらわずに通報していただきたいと思います。★高祖議長の過去の円卓会議より・虐待。親子を救う方法ありますか?・しつけのために叩くことは、必要ですか?・ママになって、人生の楽しみ増えましたか?
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