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会議番号:3429 開催期間 2017年03月03日- 03月10日
みなさま、沢山のコメントありがとうございました。実際、自宅で何ができるのか、難しい議論だったかもしれません。ご意見をくださった皆さんのお考えは、非常に良いと思います。 月のしずくさんの、汚染されたものを外のごみ箱に入れたり、漂白剤での洗濯は、素晴らしい対応です。また、abbyiさんの水分補給など、基本はしっかり押さえられていると思います。また、あさーかすさんのように、手洗い30秒と具体的な数字も出ています。2006年に森先生が日本感染症学会雑誌でされたデータですが、「石けんで10秒もみ手洗いの後、流水で15秒すすぎ」を2回繰り返すと、ウイルスの残存率は0.0001%程度まで劇的に低下します。 まず、治療ですが、ノロウイルスは、有効な抗ウイルス薬はないので、基本的には対処療法のみです。対処療法といっても、中心となるのは、2つです。1つ目は、薬物療法です。一般的に吐き気止めと言われる内服薬もしくは坐薬を使用していきます。そして、2つ目は、食事療法です。吐き気も強い時には、水分だけで、その後、炭水化物などの消化に良いものです。 私が、小児科の患者さんによく説明する方法としては、まず、①吐き気止めの坐薬を使い、②本日及び明日は、常温のイオン水を30分~60分おきに飲ませる。③一般的なノロウイルスであれば、1~2日程度で吐き気は改善してくるので、吐き気がとまってきたら炭水化物を少量から開始する。④吐き気の改善の前後で、下痢が出てくる方もいるので、その場合には、整腸剤の内服を開始する。このようなスケジュールでご自宅で静養するように説明します。 次に、看護ですが、上記では、水分補給を30分~60分おきと説明しましたが、大きなコップで一気に飲むと必ず嘔吐します。そのため、オチョコのような小さなコップを使用してください。また、炭水化物ですが、味は薄めのうどんやおかゆがよいと思います。これでも改善がないようなら、病院を受診して脱水の評価をしてもらう必要があります。 また、排泄物の処理ですが、手袋、マスクの着用は非常に重要です。接触感染の予防とともに、ウイルスが飛散し口や鼻から感染する場合があります。ウイルスが付着した衣類等の洗濯ですが、洗濯機を使用するとウイルスが拡散して洗濯槽内に付着するだけでなく他の衣類にも付着するので、あまりお勧めはできません。マスクと手袋をした上でバケツやたらいで水洗いをして、その後、0.02%(200ppm)以上の塩素系消毒薬で消毒することが勧められています。 NOBUさんから、予防法の質問がありました。残念ながら、家族内や集団生活での有効な予防法に決め手はありません。しかし、睡眠や食事等の生活スペースを分ける、トイレを分ける、そして積極的な塩素系消毒薬の使用等は重要だと思います。 インフルエンザと同様にこれだけ大きな社会的反響のあるノロウイルスですが、学校保健安全法では、出席停止の法的な定めはなく、症状が改善した時点で出席可能になります。最近の研究では、熱、嘔吐、下痢等、症状が改善しても便中からノロウイルスを排出していることがわかってきました。 そこで、今日みなさんと議論したいのは、症状が改善してからのことです。ノロウイルスから社会復帰する際、自分自身、もしくは家族内で、どんなことに気をつけていますか? 何日くらいで外出をよしとするか、食事、水分、薬等、いろいろな意見があるかと思います。 感染の既往のない方は、ご自身のお考えでも周囲から聞いた話でも結構です。 ご意見をお待ちしております。★田村議長の過去の円卓会議より・はしか流行中。空気感染すること、知ってましたか?・インフルエンザに備えていますか?・インフルエンザやノロウイルス、対策していますか?
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