イー・ウーマン（ewoman）

興味深いです（しのんぬ・28）

宗教とは関係が無いかもしれませんが、「死後はどうなるか、神様はいると思うか」等を話すことは人それぞれの価値観があらわれるため、とても好きです。私は特定の信仰は無く、強いて言えば八百万の神の考え方に近いため、友人で特定の宗教を信仰している人の話は新鮮です。ただ、中には宗教がらみで怖い体験をされた人もいるので、公の場でこのような話はしないように気をつけています。

家族では話します（TINYBELL・神奈川県・42）

夫の前職が仏具屋だったこともあり、主に祀る仏像や仏具について話します。また、偏見をもたないていどに子供にもつたえるようにしています。友人には某宗教の熱心な信者がおりますが、以前ちょっと話をしたら顔つきが変わりましたのでそれ以降特に触れることはしていません。

何事のおはしますかは知らねども（ユリイカ・東京都・43）

相手を選んで話をします。「何事のおはしますかは知らねども有難さにぞ涙こぼるる」（西行）のように、私自身も家族も強く信仰する宗教は持ちませんが、宗教とそれを信仰する知人に敬意を払います。世界には生活の中に宗教がある文化も多く、宗教を学ぶことは異文化および多様な価値観を理解することにつながります。高校倫理で学んだ範囲ですが、教養として宗教について会話が出来る環境を大切にしています。

家族とはするが、友人とはしない（nekosaurus・愛知県・47）

家族とは話をします。何を信仰するにしても、宗教は弱き人間の心の拠りどころとなるものだから必要なものだと。ただし、その弱さに付け込んでくる団体には気を付けるようにと、また、海外の宗教がらみの紛争は歴史的背景を理解した上で議論するようにと、子ども達と話したりしています。友人とは、ほとんどしません。議長が言われる警告が私に根付いているのと、こちらに害がなければその人がどのような宗教を信仰しようと自由であると考えるからです。

歴史や食事を話題にします（kko・海外・その他・51）

米国在住です。それほど親しくなくても、歴史や食事については自分から話題にして、教えてもらうことはよくあります。たとえば今は、断食の季節だと思いますが、宗教によってその内容が変わるので興味深いです。逆に、家族や日本人の友人たちは無宗教の人が多いからか、あまり話題がありません。家族や友人間では、みなさんは、どのようなことを話すのでしょうか。

心のよりどころとなるもの！（シンゴパパ・静岡県・49）

家族や親戚とは、習俗の話が多いですが、少し深い話が出来る知人とは、多神教と一神教の話や、何を信じて生きていくかというような話もします。多くの人は何かを信じて生きていると思います。特に上手くいかないとき、迷ったとき、困ったときに心のよりどころとなるもの＝宗教だと思います。そういう意味では、特定の宗派に属していなくても、信仰を持っているということになりますね。

ごく親しい間柄のみ（てりは・奈良県・47）

家族と最も親しい友人には、宗教観について語ることもありますが、それ以外には実家の宗派や仏事での慣習について事実を話すことがある程度です。やはり、最も個人のコアな部分ですから、宗教観に絡む話題は出さないようにしています。

親しい友人限定です（あきんぼ・東京都・50）

子どもの頃、自宅の近くの教会に足を運んでいた人がいます。私も幼稚園から高校まで、通っていた幼稚園の教会学校に通っていたので、その人限定で子どもの頃の思い出話として、教会で教わったことを話します。それ以外の友人、家族とは宗教の話をしたことはなく、教会の送迎をしてくれていた父との会話でも話題にのぼりません。

全く話題にしません（えこりん・神奈川県・41）

宗教についての知識も無く、興味も無いので。しかし最近ボランティア活動で外国の方に触れる機会も増えたので、興味が無いでは避けて通れなくなった。私たちが日常的に行っている初詣やお参りといった習慣もどういった意味があるのか、伝えられるように知識を身に着けたい。自分の子ども達にも宗教＝悪と、日常的に勧誘が多いので警戒心を与える事ばかり優先していたが、本来宗教が持つ意味、多様性を伝えて行きたい。

宗教観の違いはありますね（ぬらりん・大阪府・48）

日本では古来から「八百万の神」という神話的存在がありますが、欧米での宗教観とは異なる部分も多いのかもしれません。また日本では宗教＝宗教団体という構図が刷り込みされているようにも思います。人それぞれ信仰はあると思いますが、一部の宗教団体に対する嫌悪感から、私個人としては触れたくないテーマの一つです。

宗教についての話題は、相手と内容とによって、やはり気を付けるという方が多いようです。
 
家族と友人とでは少しスタンスが違うという方もいらっしゃいます。（nekosaurus）さんは、子ども達と話したりするが、友人とは、ほとんどしないということです。（てりは）さんも、「最も親しい友人」なら宗教観について語ることもあるということです。
 
話の内容によっては相手の反応を気にしてしまうという方もいらっしゃいます。（TINYBELL）さんは、「以前ちょっと話をしたら顔つきが変わりました」という経験をお持ちのようです。「それ以降特に触れることはしていません」という態度になるのも理解ができます。
 
ただNOと回答した方でも（えこりん）さんのように、「最近ボランティア活動で外国の方に触れる機会も増えたので、興味が無いでは避けて通れなくなった」という感想をお持ちの方もおられます。
 
宗教についての知識の必要性が増しているのは確かですが、宗教について具体的なテーマで話題にするとなると、なかなかハードルが高いかと思います。
それぞれの経験上、このあたりの話なら比較的問題がないだろうとか、この類の話はやはり避けた方がよさそうだという判断をお持ちかもしれません。
 
たとえ家族や親しい友人であっても、このような宗教に関する話題は避けるようにしているというようなことがあったら、少し具体的な例をあげて教えてください。
ある話題は避けるというボーダ―は、一人ひとり違うと思いますが、何が、あるいはどのあたりがボーダ―なのか、についての意見を交換することにも意味があると思います。
忌憚ないご意見をお待ちしています。
 




★井上議長の過去の円卓会議より
・イスラム教徒と話したこと、ありますか？
・外国人観光客増加。多様な宗教の習慣、理解していますか？
・「信じる宗教がある」のは、良いイメージですか？


★井上議長の近著をご紹介します
『世界の宗教は人間に何を禁じてきたか』（KAWADE夢文庫、河出書房新社、2016年）

• 2017.03.13
• 井上順孝 國學院大學名誉教授