働く女性の声を発信するサイト『イー・ウーマン』
会議番号:3453 開催期間 2017年09月01日- 09月15日
「フェイクニュースにだまされない自信がある」人は2割強――この結果をみて、実は少し意外に思いました。「あれれ?イー・ウーマンのピアには知的な方が多いけど、ニュースの見極めには自信のない方が多いのかな」と。ところが、回答内容を見たら、さにあらず。YESと答えた方はもちろんのこと、NOと答えた方も、ひとつの情報源を鵜呑みにしないよう、しっかり複数の媒体をチェックするという人が大半でした。NOと答えた方は、「100%大丈夫とは言い切れない」と自らを戒めるために、NOと答えたようですね。 「紙の新聞、インターネット(各新聞社のサイト、インターネット・ニュース、SNS)など、複数の媒体を見て真実のありかについて考える。過去の経緯、両当事者の主張、各陣営支持団体等の公式見解、海外のメディアの論調等々、時系列も含め視野を広くもつ」というEldaさん。またnekosaurusさんは「全国五大紙と、47NEWSサイトで地方紙の主要記事と社説を毎日時間を作って読んでいます」といいます。 素晴らしいですね!報道機関の記者の基本動作そのもの。ひょっとして報道のお仕事をされているのでしょうか? 一方で、真偽を確かめることについては、少し自信がないという方もいます。「ニュースの出所を信頼ある機関で偽られたら」(真打ちさん)、「知り合いの口コミ情報は悪意がないだけに信用してしまうかも」(DiamondBarさん)。 真打ちさんが心配する通り、実はマスメディアも偽情報にだまされてそのまま報道してしまうこともあります。米国では大統領選の最中、クリントン候補が「ミレニアム世代の若者は負け犬だ」と発言したという偽情報をテレビがそのまま報道してしまい、大きな反響を呼んだのちに謝罪するという一件がありました。 もっともらしい情報は、つい信じてしまいがちですね。マスメディアで報道されていたら、なおさらです。 そこで、情報の真偽を確かめるにはどうしたらいいか。みなさんから頂いたコメントも参考に、いま一度、ポイントをまとめてみましょう。 □ 「本当だろうか」と疑う視点を持つ。 □ 常に複数のメディアに目を通す。 □ 賛成派、反対派といった「両論」をチェックする。 □ 情報の「出所」はどこか、確かな情報源か確認する。 □ 多数派の意見に流されない。 □ 各メディア報道の背景にある、各社の価値基準を考える。 このようにメディアの情報を読み解く力は「メディア・リテラシー」と呼ばれています。その定義は、専門家により少しずつ異なりますが、東京大学の吉見俊哉教授は、『メディア文化論』のなかで、こう定義しています。少し長いのですが、とても本質をついていると思うので、以下ご紹介します。 (メディア・リテラシーとは) メディアで語られたり、表現されたりしていることが、いったいどのような文脈のもとで、いかなる意図や方法により編集されたものであるのかを批判的に読み、そこから対話的なコミュニケーションを作り出していく能力です。つまり、あらゆる情報は編集されていること、したがってあらゆる現実も編集され、構成されたものであるという認識が、メディア・リテラシーの出発点です。 つまり、メディアで報道されている「事実」も、何らかの基準で情報が取捨選択され、最も伝えたいという点が強調されているということですね。 今や情報を伝えるのは、マスメディアに限りません。インターネットとソーシャル・メディア(SNS)の普及により、一個人も世界中に情報を発信することができ、それが世界を駆け巡る時代を迎えています。だからこそ、私たちはメディア・リテラシーをより一層磨く必要があるのです。そうした教育を、子どもに対してもっと積極的に行う必要があるという意見もあります。 みなさんは、メディア・リテラシーを磨くために、どんな教育が必要だと思いますか。子どもに対して、どんな教育を行うといいのでしょうか。また、SNSを通して自分の「好みの情報」にしか触れない大人が増えているなかで、どのように啓発していけばいいのでしょうか。メディア・リテラシー教育について、是非、みなさんのご意見とアイデアをお聞かせください。★野村議長の過去の円卓会議・定年を意識したことがありますか?
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