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会議番号:3457 開催期間 2017年09月15日- 09月22日
みなさん、こんにちは。小児科医の田村大輔です。 今回の会議では、RSウイルス感染症について議論してみたいと思います。 みなさん、RSウイルスと聞いて、ピンときますか? 正式名称は、Respiratory Syncytial Virusといいます。Syncytialは、「合胞体」という意味ですが、これはRSウイルスがヒトの呼吸器細胞に感染すると細胞が合胞体という多核巨細胞を形成することから、その名がつきました。 RSウイルスの流行は、一般的には、インフルエンザのように秋から冬季、そして春先ですが、沖縄では、例年、夏季に流行しやすいという傾向がありました。今年は、各メディアで取り上げられていますが、関東でも8~9月に感染者が急激に増加しています。なぜ、沖縄以外でも夏季に流行しているのか? 遺伝子変異や気候変動等、いろいろ研究されていますが、理由についてははっきりわかっていません。 RSウイルスはインフルエンザウイルスと同じように、接触や飛沫を介して子どもから大人まで、すべてのヒトの呼吸器に感染します。感染して数日の潜伏期間を経て、発熱、鼻水、咳などの呼吸器症状を発症し、約2週間で自然軽快します。通常、小学生以上の元気な方であれば、多少咳や鼻汁が長引いても、「風邪」として診断されますが、2歳以下の乳幼児ではしばしば急性細気管支炎や肺炎を発症し、特に6ヶ月以下の乳児では入院することが多いです。さらに、少し早く生まれた赤ちゃん(在胎35週未満)や心臓に基礎疾患をもつ乳幼児は急激に重症化しやすいという問題点があります。 こんな、やっかいで危険なRSウイルス感染症ですが、臨床現場では、問題点が沢山あります。今回は、こんな問題点を皆さんと議論したいと思います。 まず、初日に皆さんへ聞きたいのは、「RSウイルス、知っていますか?」です。 RSウイルスのどんなことをご存知ですか? 注意したい症状、治療法、感染予防法など、あなたが知っていることを教えてください。みなさんから、いろいろなご意見をお待ちしております。★田村議長の過去の円卓会議より・アニサキスやサルモネラ菌など、食中毒の予防。実践していますか?・ノロウイルス感染症に備えていますか?・はしか流行中。空気感染すること、知ってましたか?
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