イー・ウーマン（ewoman）

政治的に中立でありたい（黒船・神奈川県・51）

私は、地方の政治組織があっても参加しないと思います。問題解決のための時限付き活動を行うゆるやかな”組織”であれば良いですが、組織化されると、その組織の維持のために力もお金も使われて、自由な発想ができなくなるのではないかと危惧します。私は、政党や組織の思想に縛られることなく、その時点で良いと思う行動をしたい。地域で必要な事は何か？　自分はどう行動すれば良いか？　常に考え、その都度行動したいと思っています。

身近なところから政治家を育てる（いぬいるか・東京都・59）

地域の財源はローカルビジネスを育てることが一助になるかと思いますが、同時に、交付金を受けてもそれが「漏れバケツ」にならないように地域経済をうまくまわして行く仕組みが不可欠と考えます。それから、問いかけの地方政治組織については、都内に暮らしていると地方政党という実感はないものの、もしあれば、まずは平場のオープンミーティングなどに参加してみたいです。また、地域が政治家候補を育てるような活動があれば応援します。

国政に目が行っている間に（アビー１１３・東京都・48）

先月行われた、野党系の出陣式に参加する機会があったのですが、今の区長が30年近く続いている間に、予算の使い道がハコモノ事業につぎ込まれていることが分かって唖然としました。新しく建築中の建物は何十年か賃貸の対象になるようですが、その維持費と収入のバランスはマイナスになるということを初めて知りました。より生活に密着している筈の自治体の議員ですが、どうしても国政に目が行きがち。もっときちんとチェックする必要がありそうです。

疑似体験で在り方を学ぶ（きまこ・埼玉県・49）

ＰＣやシミュレーションマシーン、あるいはボードなどで、地元を舞台とした街作りをするのはどうでしょうか。例えば授業の一環として実際の財政を元に、財源確保や支援方法の知恵を出し合い、子どもの目線やシニア目線など、あらゆる世代に考える場を提供する。その結果を集計し見える化する。ただ漠然と嘆くより、地方政治の在り方について学べるような気がします。政治組織に加入となるとハードルが高いですが、学校教育の一環として与えられれば、親子で取り組んでみたいと思います。

複数出てくることを望む（DiamondBar・東京都・50）

東京では地域政党のようなものがありますが、実感としては活動内容もよくわからず、何かが変わったという感じもしません。国政の下部組織としてではなく、地域のことを第一に考えるための組織があったほうがいいと思いますし、機会があれば参加したいです。ただ、バラマキではなく将来を見据えた政策を持つ組織ができるのかは疑問です。今週の各候補者の主張を見る限り、当選するために耳触りのいいことばかり言っており失望しています。

市町村レベルなら（いまいくん・埼玉県・56）

その昔、後に参議院議員になった某氏が主催する政策研究会なるものに参加していました。老若男女が集うなかなか面白い集まりで、私自身は単に好奇心を満たすために参加していたのですが、もちろん政治家を目指す方もいて、そのメンバーから市議会議員になられた方も数名いました。その時「市町村レベルなら志と行動力があれば意外と簡単に議員になれるんだな」と思いました。なので志のある方がチャレンジできる制度を作れば、地方政党がなくても良いのではないでしょうか。

黒船さんのおっしゃるように地方政治とて無色透明ではありません。地域の問題を解決するにしても、財源が限られる中で、たとえば保育園を優先するか、道路を優先するかを決めなければならないのだから、当然のことながら、そこにしがらみや人とのつながりが影響します。ただ組織に縛られるのが嫌だということでは地域の問題を話し合って解決する道も閉ざされます。
 
いまいくんさんが言われるように市町村レベルなら「志と行動力があれば意外と簡単に議員になれる」という感覚がもっと地域に根付けば、日本の政治も変わるのではないかと考えます。そのためには、まず地域が大きすぎないことが重要です。私の住む横浜市など、人口が370万を超えています。こんなところで市会議員に立候補するといっても相当ハードルが高いでしょう。大阪都構想で大阪市を区に分割して直接選挙で区長や区議会を選ぶというのは、その意味で納得できる議論です。大きすぎる自治体は自治体の役人にとっては権限の拡大につながるのですが、市民にとってはあまりメリットがないと思っています。
 
また国政と地方政治を峻別して考えることが必要だと思います。国政は国全体に関わることをすればよく（たとえば外交や防衛、国全体のあり方に関わるもの）、地方では福祉や医療、教育や子育てといった生活に直接関わることを自己完結的にやればいいと思います。そこを国に頼ってしまう（たとえば予算がないなどの理由で）と、地方自治は育ちません。地方分権といっても、実際には地方が反対して権限委譲が進まなかったりという実態があります。地方財政の歳入と歳出の管理についても、それをきちんとできる政治家や議員が育っていないという実態もあります。
 
地方が自分たちで決める（全国政党の方針とは関わりなく）ようになれば、望ましい地方自治が生まれるかもしれません。自分たちにとって「望ましい地方自治とは何か？」、このテーマをこれからも考え続けていくことが重要だと思います。１週間、ありがとうございました。


★藤田議長の過去の円卓会議より
・統計の不適切調査。再発防止策ありますか？
・広がる「自国第一主義」、危険だと思いますか？
・第4次安倍改造内閣、よりよい成果は期待できますか？

• 2019.04.19
• 藤田正美 フリージャーナリスト、『ニューズウィーク日本版』元編集主幹