働く女性の声を発信するサイト『イー・ウーマン』
会議番号:3549 開催期間 2019年06月21日- 06月28日
たくさんの投票と投稿をありがとうございます。「改正児童虐待防止法、成立。体罰は減ると思いますか?」の問いに、YESが約7割、NOが約3割。円卓会議スタートから、この数値はほぼ変わっていません。ただ当初から、NOに投票くださった場合も、投稿の内容から「変わらないかもしれないけれど、変えていかれたら」という意識を、ひしひしと感じます。 3日目の私のコメントで「子ども自身が「自分は暴力を受けることが当たり前ではない」と学んだり、そのような考え方を身につけていくにはどうしたらいいでしょうか」と投げかけさせていただいたところ、以下のような投稿をいただきました。 ・「今必要なのは、子どもも大人も一緒になって、取り組むこと」子どもの頃には、地域の課題について、大人も子どもも一緒になって取り組む場」があった。(黒船さん) ・「子どもに対して:どんな理由があろうとも、あなたが叩かれる理由(正義)はないということを浸透させていく」(シンゴパパさん) ・「「体罰をしてしまったり、子どもが体罰を受けたときに、行政に助けを求められる」というのをもっとアピール」(DiamondBarさん) 子どもがいろいろな場面で発言発信してくれるといいのですが、(周囲の目を気にするなど)自発的な行為が難しいこともあります。子どもの声を聞く場を設けることも大事です。 さらに、子どもに対して「あなたは叩かれて当然ではない」と伝えていく場が必要です。教育の場ではもちろん、幼稚園や保育園でも、年齢に合わせた伝え方で、すべての子どもたちに「人権」について伝えていく場を設けていただければと思います。 虐待や体罰は、家庭という密室で起こっているケースがほとんどです。親は「本当はしてはならない」「本当はよくないこと」と思いながら、子どもを叩く・体罰をしているケースも少なくありません。子どもはほかの家庭の様子を知らないため、「自分が悪い子だから」「自分がちゃんとできないから」、体罰を受けるのは仕方のないことと思い込んでしまいます。 家庭の中にいる体罰・虐待で苦しんでいる子ども、子育てに困難を抱えている親を見つけることがとても難しいのです。周囲が気づくことはもちろんですが、親が気軽に相談できる場を設けること、そして子ども自身が「自分は叩かれたり、閉じ込められたり、ご飯を食べさせられないことは当たり前ではない」と気づき、周囲の信頼できる大人にSOSを出せることが重要です。そのSOSを受け取った大人は、何としても、子どもの立場に立って子どもの安全を確保し、親子を支援へとつなげてください。 綾oooさんは、「子どもが野球やサッカーをやりたいと言った時、高圧的な態度の指導者がいないことを確認しました。また、指導者への研修がしっかりしていることも確認」したそうです。子どもを守るために、親としても指導の様子を見に行くなどして確認すること、また、体罰が行われていることがわかれば、毅然とした態度で、指導者に改善を求めることも必要です。親がそのような考え方を持って動くことは、子どもにも体罰はいけないことだと伝え、教えていくことにもつながります。 ラビットさんから「親からの虐待と小学校でのいじめにあっていると私が最近感じる子どもがいます」という投稿がありました。地域の家庭支援センターや、児童相談所は子どもの育ちや子育てを支援する機関ですので、ぜひ相談してみてください。相談場所がわからなければ、電話「189」(イチハヤク)児童相談所全国共通ダイヤルに相談してみましょう。最寄りの機関につながります。 nekosaurusさんが「しつけと称して親として良かれと思ってやったことが、それを容認してしまう風潮を作ってしまうことが、どれだけ人格形成を歪めてしまうのか、親だけでなく一般向けに啓蒙する必要がある」と書いてくださいましたが、改正児童虐待防止法等が成立した今、具体的な啓発や支援が、大きなカギになると思っています。 今回の法改正は、大きな虐待死があって動いたものです。子どもたちの命を無駄にしないためにも、日本全体の意識を変え、「子どものしつけに体罰は不要」という認識を広げていきましょう。皆さんご自身も、自分にできること、ぜひ見つけていただけたらと思っています。★高祖議長の過去の円卓会議より・虐待通告、ためらいますか?・虐待と思われる場面に遭遇したら、声をかけますか?・叩かない子育て、日本は実現できますか?
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