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会議番号:3550 開催期間 2019年06月21日- 06月28日
「政治スイッチ」はどうしたら入るかー。重い問いかけにもかかわらず真剣な投稿を沢山頂き、改めて円卓会議で議長を務める手ごたえを感じています。 「思考停止することなく他人事から自分事にする視点を見つけることで、政治スイッチはONになる」(unagiさん)、「自分に不利益が被るとなった場合に直面しないと政治スイッチは入らない」(パフィンドーナツさん)という指摘がありました。 香港の市民は「身体と精神の自由、またその先にある経済的自由を守るために戦っている」(turipさん)。「ある日突然いわれなき罪で自分や親類や友人が中国に連れて行かれる可能性がある」(DiamondBarさん)。 まさに今回の「逃亡犯引き渡し条例」は香港の一国二制度を空洞化する不利益であり、他人事ではない。「香港で第二の天安門事件を許さない、自由を奪わせないという命がけの意思表示」(Achicoさん)なのでしょう。 中国本土や日本でこうした動きが起こらないのは「体制側に従う事が得策であるという諦めが政治スイッチをOFFにしている」とkemkem さんは言います。日本の若者や有権者は、これからも「諦め」と「政治スイッチOFF」がつづくのでしょうか? 時代をさかのぼると、団塊の世代が若かったころ大学を拠点に政治スイッチは「ON」でした。自衛隊の海外派遣などを可能とする安保法制が国会で紛糾した4年前、各地でデモや集会が起こり、若者にも抗議行動が起きた。沖縄で基地反対闘争に火がついたきっかけは「米兵による少女暴行事件」でした。 漠然たる不安が社会に充満し、何かのきっかけで「不利益」が見える姿になって襲いかかって来る。そんな風に感じた時、スイッチが入るのではないでしょうか。 阪神淡路で起きた大震災が、日本でボランティアやNGO活動の起点となった、と言われます。疑うこともなかった「不動の大地」が突然「不確か」なものになった。当たり前と思っていた暮しが、極めて危うい条件の上で成り立っていると感じた人に、何かのスイッチが入ったのではないでしょうか。震災を機に、仕事や生き方を変えた人が沢山いました。 東日本大震災があり、熊本でも地震が起き、平成は災害の時代でした。日常を寸断する危機は、決して他人事ではない、と感じた人は少なくなかった。 政治と災害は同じではないでしょうが、我々の住んでいるところは大丈夫でしょうか。「香港は大変だな」と「東北は気の毒だった」との間にどれほどの隔たりがあるのでしょう。 「命がけにならない話し合いで解決・妥協できる日本の社会をどう守るか考える一助にしていきたい」とBlueberry53さんは書きました。災害が起こる前に防災を考えることと似ているように思います。 日本は敗戦以来、一度も戦争に巻き込まれたことがなく、殺すことも殺されることもなかった。「平和ボケ」と言われる程、命のやり取りと無縁な時代が世代を超えてつづく幸せな時期でした。その結果、政治的無関心が広がっているのかもしれません。 これからは分かりません。政治スイッチが入ることが幸せなのか、それもよく分かりません。でも、あることをきっかけに日常の風景が変わって見える、という経験はあなたにもあったのではないでしょうか? 成長の過程で社会への認識は変わります。ある日突然ということもあれば、一定の時期を経てということもあります。書物や映画、体験を通じて社会の「見え方」が変わることがあるでしょう。 「香港の抗議活動、注視していますか?」への投票と併せて、あなたの「スイッチが入った経験」を投稿してください。政治スイッチでなくても結構です。「世の中の見え方」が変化したスイッチ経験があればお寄せください。★山田議長の過去の円卓会議より・「消費税増税10月から」。支持しますか?・沖縄の民意。活かす方法はあると思いますか?・英国のEU離脱、あなたは賛成ですか?
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