イー・ウーマン（ewoman）

浸水想定地域内に住んでいます。（abbyi・神奈川県・41）

現在、河川の近くの浸水想定地域内に住んでおり、台風19号の際は対岸で氾濫がありました。現在の住まいを決めた際にある程度は分かっていたので、今更引っ越すことは考えていません。国に期待することは、民間企業が災害時に提供した避難場所での事故等の免責に関する法律の整備を進めることです。去年までとある企業で防災担当でしたが、自治体からの帰宅困難者受入協定の要請に対し、事故時の免責が担保されないため泣く泣くお断りしたことが多々あったためです。

すべてを同時並行で行う（マカロン71・京都府・49）

某講演会で、このままだと日本の気温は5.5℃上昇することになると伺いました。早急に行動しないと大変なことになると思いますので、堤防の補強などの国土強靭化を図りつつ、同時に大災害が生じる根本的な原因である地球の温暖化を食い止めることが重要だと思っております。温暖化の主な原因となっている温室効果ガス排出量を実質ゼロにするために、まずは大量のCO2を排出する石炭火力発電所を撤廃し、100％再生可能エネルギーに移行する必要があると思っております。

自分ができることを（n.dan　・広島県・45）

期待を込めてのYESにしました。「浸水想定地域」であるかどうかはその土地を選ぶ際に調べていると思います。後でわかった場合は移転することは考えないと思います。浸水しない対策も要求すると思いますが、自分ができることをまず考えていくことが必要だと思います。

保険などの自助で少しでも対応（blueberry53・大阪府・63）

私は自然災害への対策は基本的に国がしなければならないと思っています。ただ、私有財産がある以上、自助として水害保険などをかける必要はあると思います。また、今後、自然災害は増加することが考えられますので、限られた国の財政支出からは社会保障などの自己負担を増やし、防災対策へ回すこともせざるを得ないと思います。将来的には、自分で自分の安全を守る（保険などを含む）ことになると思いますので、国としてもその意識を持ってもらうように国民に伝えなければならないと思います。

防ぐから逃げるへ（真打ち・栃木県・50）

今回、近隣地域は河川の氾濫で壊滅的な被害を受け、県内では犠牲者も出ている。自分の居住区が浸水想定地域だったら、身近な被害を考慮して移転を検討するかもしれない。しかし、移転コストや資産価値の見込めない土地の処分など、課題は多い。ある都市の、土砂崩れ指定区域に関する資料を読んだ。従来の「防ぐ(整備)」から「逃げる(生命最優先)」ことに重きを置いた内容に、共感を覚えた。人口と税収の減少が克服されない以上、行政任せにはできない。

被災した後に新たに住むなら（地球交響曲・大阪府・42）

先ず新たに住む限定になりますが、想定される浸水の高さに合わせた盛り土や、高床式するなどして、住むのに問題が生じ難いものにと思います。先の設問同様、コストはそれなりに掛かってしまうかも知れないですが、他に選択肢がないなら被災して住めなくなるよりはマシだろうし、多数作られれば適した工法やコスト面でも良いものが出来て来る可能性もあるので。他だと、浸水域になっていない住む場があり、今後の生活の変化に合っていれば移転も視野に入れます。

引っ越します（Tosuku・東京都・59）

私ならすぐでは無いにせよ移転することを考えます。今自分が住んでいる土地は私の知る限り浸水などが起こったことはありませんが、テレビで見た洪水の様子を考えると、恐ろしくて浸水のあった土地には住んでいられません。まだローンの残る我が家をどうするかは問題ですが、命あっての物種です。安心な土地に引っ越します。

もし自分の家が浸水想定地域にあったら、移転を検討する方、即移転する方、移転せずに被害を最小限に食い止めようという方、保険に入っておく方、いろいろいらっしゃいますね。ただ国や自治体が絶対に洪水にならないよう対策するのが当然という方はおられないようです。
 
問題は、国や自治体にはもはや十分な財源はないというところにあります。財政が豊かな地方自治体は東京都ぐらいしかありません。人口が減少して税収が減ることが明らかな中で、借金をしてインフラ投資に資金を回せば、やがて行き詰まることは目に見えています。堤防を強化するどころか、地域を流れる川にかかっている橋のうち、どの橋を将来的に維持するのかという問題に直面するところも出てきています。
 
ここで政治家の出番が回ってきます。これからの日本で政治家の役割は、縮小する社会の中で、国民に対して負担をどう説得するかだと思うのです。「痛みなくして」社会の改革はありません。右肩上がりの時代ではなくなっているからです。ところが政治家は目先の票に気を取られ、中長期的なビジョンに基づいて国民を説得する姿勢に欠けているように見えます。これが日本の社会にとって、いま最も大きな問題だと言っていいかもしれません。
 
国土強靭化という問題にしても、もっとも優先する地域はどこか、それはなぜか、後回しにされる地域の住民に対して、説得しなければなりません。そしてそれらの人々には自助や共助を求めざるをえないのだと思います。同じ税金を払っていてそれは不公平だと思われるかもしれませんが、財源が限られている以上、やむを得ないことでもあります。そしてこういう説得をするのは、役所ではなく政治家でなければなりません。なぜなら、政治家は投票で市民の代表として選ばれているからです。
 
さて皆さんに伺います。公助があまり頼りにならないとすれば、自助や共助が重要になります。自助やそれぞれの皆さんがおやりになることですが、共助で具体的にどのような防災ができているのか、具体的な例があれば教えていただけますか。





★藤田議長の過去の円卓会議より
・小泉環境大臣にして欲しいこと、ありますか？
・老後のために2000万円、驚きましたか？
・日本の人口減少、心配ですか？

• 2019.11.06
• 藤田正美 フリージャーナリスト、『ニューズウィーク日本版』元編集主幹