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会議番号:3572 開催期間 2019年11月22日- 11月29日
政治家が好きな言葉に「信なくば、立たず」があります。人々から信頼があってはじめて政治は成り立つ、ということです。 首相在位が史上最長となった安倍政権は、危機管理に長けた政権と言われてきました。周辺を信頼できる側近で固め、「チーム安倍」は様々な困難を乗り切ってきました。 原動力になったのが「権力の集中」です。内閣人事局を設け、各省にあった次官・局長・審議官の人事を官邸が握った。内閣情報調査室を強化し、役人・政治家などの行動監視もできるようになった。政策は側近である政務秘書官が仕切り、行政運営や危機管理は官房長官が主導する、官邸主導の体制です。 投票結果を見ると、9割の人が「長期政権の緩み」を感じているようです。 「強い権力」が7年も続き、周辺には「モノを言えない空気」が濃くなったのでしょうか。「安倍一強」で野党ばかりか、「自民党総裁任期延長」の声があがるほど与党にもライバルが居なくなった。 「何をやっても通る」という慢心が起きたのかもしれません。「権力は、行使してはじめて実感がわく」と言われます。権力とは人事、予算編成、許認可権、警察権の発動などです。 目障りな官僚や政治家を役職から外せば、逆らう人はだんだんいなくなる。お世話になった人を税金や許認可で優遇すれば喜んでもらえる。身内に緩く、政敵には厳しい司法権の発動も可能です。 権力者は、その気になれば好き勝手ができるので、周囲がブレーキをかけないと「わがまま」が出がちです。しかし強い権力は「ゴマスリ」を助長し、耳に痛いことを言う人がいなくなる。 「我が世の春」は、権力者や側近に、なんでもできる、という全能感を与え、判断を誤らす結果を起こしがちです。 「さくらを見る会」は、首相のわがまま(公私混同)から起きたものでしょう。潔く「私としたことがとんでもないことをしてしまった」と謝れば済んだことだったのではないでしょうか。「功績・功労のあった人を招いた」などウソで固め正面突破をはかったことが間違えでした。招待者名簿を廃棄する、という「証拠隠滅」を役人に強いることになってしまいました。道理の通らないことをするから、「反社会的な人物の参加」や「野党対策の書類細断」など社会面を賑わす問題に発展してしまったのです。 「ウソをついても逃げれば勝ち、というのはやめよう」という教訓を権力者が学んでくれれば、この騒動も意味があったのではないでしょうか。 この一週間、政治の根幹にかかわる熱いやりとりができたことを嬉しくい思います。投票に参加してくれた皆さん、議論に加わってくれた方々、ありがとうございました。 ★山田議長の過去の円卓会議より・改憲議論、急いだほうがいいですか?・香港の抗議活動、注視していますか?・政治への無関心。蔓延していると思いますか?
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