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会議番号:3578 開催期間 2020年01月24日- 01月31日
みなさん、3日目も沢山の投稿、ありがとうございます。 この原稿を書いている2020年1月28日も大きなニュースがありました。中国武漢市に渡航歴のない奈良県の方からコロナウイルスが検出され、さらに、国会では、新型コロナウイルス感染症の危機管理対策として、感染症法の「指定感染症」に、検疫法の「検疫感染症」に指定するための政令が決定しました。指定感染症になると、公費による適切な治療を受けることができるようになりますが、一方で、本人の意思とは関係なく、強制的に入院治療が行われることや就業が制限されるなど、人権に絡む問題もでてきます。1年限りの政令で、疾患のまん延により国民の生命及び健康に重大な影響を与える恐れがあるものとして、個人の意思よりも公衆衛生対策に重点を置いた政策です。最初に指定されたのは、2003年のSARSであり、その後2例の感染症:2006年のH5N1トリインフルエンザウイルス、2013年のMERS(中東呼吸器症候群)が指定されています。 今回、政府の対策についてどう考えるか?という投げかけには、いろいろな意見をいただきました。 厳しくしてほしいという意見としては、地球交響曲さん、Kitさん、DiamondBarさんは、予防措置をしっかり取る、中国からの渡航者全員を一定期間足止めにする、一人ひとりの体温測定等の強化などの意見をいただきました。2009年の新型インフルエンザウイルスが発生した際、アメリカやメキシコからの航空機には、検疫官が乗り込んで、体温測定や呼吸器症状のある乗客の聞き込み調査、情報収集を行い、最終的に発熱者がいない、疑わしい感染者がいないことが確認された後、入国審査に移動する、といった状況がありましたね。2010年に行われた新型インフルエンザの行政対応の振り返りとして、厚労省審議会内で色々な意見が出されました。委員の先生方からは口々に、タイベックスーツ(通称、白装束)で空港を走り回り、旅客者全員に体温計測や聞き込み調査を行うのは、「行政のパフォーマンス」や「テレビを見ている人への安心感を与えるようなもの」などと批評がありました。 前回のコメントでもかきましたが、潜伏期間や不顕性感染を考慮すると、結局、完全には防げません。でも、感染者が一気に急増して、病院がパニックになることを防ぐために、感染が疑わしい人を積極的に隔離し、いずれは出てしまうかもしれない感染者、増加する感染者を「ゆっくり徐々に増やす」「限られている医療資源を一気に枯渇させない」、という考えは大切です。 国内に感染者がではじめ、どこから感染を受けたかわからなくなる、つまり感染元を追跡できなくなると、患者は「ネズミ講式」に増加し、患者数は一気に増加します。中国武漢市からの旅行者を案内した奈良県在住のバスの運転手の方が、2019nCoVを発症したということは、旅行者の中に感染者がいたということです。そして、旅行者は、周囲にウイルスを撒いているので、既に奈良県は感染拡大、流行期に入りつつあると思われます。そのため、奈良県は、感染者を積極的に隔離しても流行は止められません。さらに、日本全体は、これから数週間で感染拡大期になり、皆さんも私も、いつ感染を受けてもおかしくない状況になる、と考えなくてはなりません。日本国内は非常に厳しい状況に入ったと考えなければなりません。今後、どの程度感染者が増加していくのか、医療機関へのインパクトがどの程度あるのか、国内の感染がいつ頃終息するのか、未知数です。 おがわさんやnekosaurusさん、blueberry53さんのように、個人の対策を積極的に進めることや感染予防の意識を高めることは非常に重要です。同時に、黒船さん、パフィンドーナッツさんのご意見にあるように、情報を正確にそして迅速に報道することは、とても大切です。 そこで、今日、皆さんと議論したいのは、情報収集の方法です。テレビでは、まことしやかにちょっと感染症をかじった専門家モドキの方が、通り一辺倒なコメントをしていたり、過激な内容で視聴率を上げようとする番組もあります。どのように正確な情報を選択しますか? また、今、実際、みなさんが行っている感染予防法、感染予防の考え方を教えてください。例えば、常に手指消毒薬を持ち歩く、マスクは1時間おきに変える、人が密集する空間、たとえば映画館やカラオケボックスにはいかない、などです。 さらに、今日が皆さんからいただく投稿の最終日です。私個人として、今回の2019nCoVは、SARSやMERSにくらべ、国内での流行が大きくなると思います。皆さんも、今、大きな不安や心配がおありかと思います。そのため、特に気になることがあれば、具体的な質問があれば、わかる範囲でお答えもします。 いろいろなご意見、質問をお聞かせ下さい。★田村議長の過去の円卓会議より・インフルエンザ、今年かかりましたか?・地域の感染症情報、気にしていますか?・ノロウイルス感染症に備えていますか?
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