働く女性の声を発信するサイト『イー・ウーマン』
会議番号:3588 開催期間 2020年03月27日- 04月03日
活発なご意見、ありがとうございました。今までにない反響で驚いております。さまざまな意見があることに感謝します。 Ki-yoさん、IPウーマンさん、Hiro2さん、abyyiさんが述べられたように不安をあおる報道や、ただ、感染者数だけを説明するのは意味があるのか? や、希望があれば、全数の検査を行ったほうがいいのでは?など、さまざまな意見があってよいと思います。公衆衛生と危機管理の観点からは、極端に不安を煽るのはよくないですし、逆に、現状を客観的に確認しなかったり過小評価をするのも結果としてマイナスになってしまいます。PCRをローラー作戦的に全国的に行えば、今の感染者数を計上することはできます。でも、その1時間後、1日後には、感染者数は増加しますし、本来は陽性なのに、陰性との報告になってしまう偽陰性の方もいることから、PCR検査には限界もあります。 一方で、今回、米国で感染者が爆発的に増加した理由の一つに、「検査キットの供給不足により検査の遅れ」があります。米国疾病対策予防センター(CDC)は、「WHOが推奨する検査キットとは違う、より良いものを」、ということで独自開発をすすめたところ、キットの不具合が生じ再開発を余儀なくされ、結果的に完成が遅れ各州の保健局への検査キットの発送が大幅に遅れました。国内では検査が実施されないことから、2月下旬、患者数はかなり低い数字が見積もられており、トランプ大統領は「しっかりと検疫で管理できている」、と話していましたが、実は、その時には、既に米国内でかなりの感染者が出始めておりました。ただ、その実態がつかめていなかっただけでした。その2週間後に、「患者数の急増」としてカリフォルニア州、そしてニューヨーク州で相次いで非常事態宣言が出されました。厚生労働省は、症例定義、つまり、検査を実施するにあたっての基準を設けていますが、各々の医師や保健所、行政の判断で、検査実施に当たり温度差があるのは事実です。 たとえば、abbiyさんのように、基準を設けて、とあります。皆さんが納得する基準やルールがあればいいですよね? ある地域や特定の職業に関係する方、例えば医療関係者の感染者動向調査など、明確な基準が出されれば、次の対策が取りやすくないですか? 医療関係者などは毎日沢山の患者さんと接します。不顕性感染を起こしているかもしれません。既にり患した人以外は、就業前に検査スクリーニングを行って診療にあたる。というのは、いかがでしょうか? もしくは、接客業の方にも有効かもしれませんね。漠然と、深夜営業は禁止とありますが、1分で診断できるキットが開発されれば、入店時に検査して、陽性であれば、入店禁止で、かつ自宅で14日間安静、なんてこともできますよね。そうすれば、深夜営業にくるお客さんの年齢や地域、感染保有率の動向がわかるので、注意喚起も絞りやすいと! また、少し、視点は変わりますが、IPウーマンさんの考える感染から回復した方を積極的に登用して、経済を支える、というのは、実は、医療現場で行われていることです。 私がエボラの流行時期、シエラレオネで経験した医療は、すでにエボラから回復した医療スタッフを最前線で積極的に対応してもらう、まさに、その通りでした。 ただ、現地ではエボラのサバイバーとして偏見と差別が横行していたので、復職に際してマイナスイメージがあったため、あまりうまくいきませんでした。 ただ、今回の新型コロナウイルス感染症では、国民の理解も深まっているのであれば、このような対応は素晴らしいかと思います。 2日目のコメントで追記しましたが、富士フィルムと厚生労働省は新型インフルエンザ治療薬であるアビガンを新型コロナウイルス感染症に承認に向けたプロセスとして、臨床試験を開始しました。 薬剤の開発には、時間がかかります。そのため、現在、他の疾患で承認をとっている薬剤が新型コロナに効果があるのかを治験として使用して、有効性を確認しています。アビガンは、ウイルス増殖が起こる細胞の遺伝子の増幅(メッセンジャーRNAという物質です)を抑えます。しかし、一方で、胎児奇形という大きな副作用もあります。忘れてはいけません。開発時に行った動物実験では、すべての動物において胎児奇形が確認されています。また、内服後、男性の精液にもアビガンが分泌されることも確認されています。本薬剤は、新型インフルエンザ治療薬としてのみ承認が下りております。季節性インフルエンザや、他の疾患には適応がありません。これらの理由から、製造流通には、厳重な制約がかけられています。新型インフルエンザが発生し、既存の薬剤の有効性がないもしくは低いと判断されたとき、かつ厚生労働大臣が必要と認めたときに、製造と流通を許可するといったものです。 皆さんと議論したいのは、副作用の危険性があることがわかっている薬剤の使用の是非についてです。今回の新型コロナウイルス感染症では、軽症患者であっても、数時間のうちに人工呼吸器管理が必要になり、不幸な結果になる方もいますし、比較的若い感染者は、風邪症状で済んでしまう方もいます。ただし、診断時には、今後の臨床経過を予測することはできません。現在、アビガンは国内でも幅広く使用され始めております。 それでは質問です。もし皆さん自身やご家族が新型コロナウイルスに感染したと仮定して、効果があるなら副作用の危険性がある薬剤でも使用したいと思いますか? 罹患した方の年齢によっても判断が異なるかもしれません。率直なご意見をお聞かせください。投稿をお待ちしています。★同時進行の<働く人の円卓会議>「コロナ感染拡大。生活への経済的打撃、大きいですか?」(議長:佐々木かをり)も続けて投票投稿お願いします。★田村医師への取材・講演などお問い合わせは ・取材の場合は、こちらから ・講演などの場合は、こちらから ・テレビラジオ出演の場合は、こちらから★田村議長の過去の円卓会議より・中国の新型肺炎。気になりますか?(2020年1月実施)・地域の感染症情報、気にしていますか?・インフルエンザ、今年かかりましたか?
イー・ウーマン
表参道カレッジ
eshop
©2014 ewoman, Inc.