働く女性の声を発信するサイト『イー・ウーマン』
会議番号:3595 開催期間 2020年05月22日- 05月29日
最終日は、コロナ禍のなかでさまざまな課題が見えてきた今、自分にできる具体的なアクションについて多くのアイデアを寄せていただきました。 Penguinさんは当事者以外が発言することと、当事者の声に耳を傾けて支援することの大切さを挙げてくださいました。Penguinさんがおっしゃるように当事者であるかないかに関わらず、誰かが声を上げることはきっと「周りの理解が進むきっかけ、たとえば何かを調べる、聞いてみること」につながっていくでしょう。「Ally(=LGBTを理解しようとする姿勢をもち、自分にできることを考えて行動する、LGBT支援者のこと)が増えることで理解の進むスピードが相当上がる可能性」(Penguinさん)ということは、とても重要な視点だと思います。 当事者の声に耳を傾ける具体的で身近な方法として、ひるねさんは「情報に触れる」というアクションを挙げてくださいました。福岡でLGBTの支援団体が知事に要望書を提出したという、今月報道されたニュースを例に挙げ、「コロナ感染経路の聞き取り調査の際に、意図しないカミングアウトとならないようプライバシーの確保をするという課題」(ひるねさん)に気づかされたと教えてくださいました。 ひるねさんは「友達や家族を誘って東京レインボープライドなどのイベントに参加する」ことも、情報に触れるきっかけになると教えてくれました。実際に昨年参加した際には「住居購入や墓地購入まで本当に多くの課題があることを知った」(ひるねさん)とのこと。オンラインでも気軽に参加ができるイベントも今後増えていきそうなので、まず情報に触れて知ることから始めることはとても有意義なことだと思います。 ナカサワさんはLGBTの方へのお願いとして「どんどん発信してください」と激励の言葉を寄せてくださいました。当事者の目線から事実を把握して施策を考えることは必要不可欠で、当事者の人たちと一緒に考えて制度や施策を作ることは大切なプロセスだと思います。 ナカサワさん自身も、「女性として時に叩かれながら職場制度を変えてきた」との経験を教えてくださいました。当事者にとって、自分のほしいもの、してほしいことを言語化して非当事者に伝えること自体が負担のかかる作業であることも多いということも見過ごしてはならないと感じます。 グッドラックさんは「多目的トイレは身体的ハンディを抱える人が使うものという「思い込み」から、目くじらをたててしまった」というご自身の経験を教えてくださり、まずありのままを受け入れることをしたいと教えてくださいました。ナカサワさんも、「自分の常識は自分だけのものだと常に思い、自分以外の生き方や価値観があることを忘れないようにしたい。それを子どもたちにも伝えていきたい」と寄せてくれました。 blueberry53さんは、「課題に直面する機会があった時に、立ち向かう気持ちを多くの方と共有することだけは忘れないようにしたい」と寄せてくださり、最終日の投稿は、どの言葉にも力づけられる思いがしました。 さて、1週間通じてコロナ禍におけるLGBTの課題について議論しましたが、いかがでしたでしょうか。コロナ禍のLGBTの課題には、コロナ禍以前からのものもあれば、新しい日常の中で新たに生まれたものまで様々な気づきがあったのではないでしょうか。 誰にとっても経験したことのない「新しい日常」が訪れ、前例に頼ることができない今だからこそ、自分と相手との違いを知ろうとすること、相手を理解しようとし続けること、相手の気持ちや置かれた状況に想像力を働かせること、声を上げていくこと‥などの具体的なアクションがより重要になってくるのかもしれません。 全4回、私にとってもとても勉強になる円卓会議でした。お付き合いいただきありがとうございました!★阿佐見議長の過去の円卓会議より・あなたの街。LGBTの市民も住みやすいですか?・「アンコンシャス・バイアス」って、悪いことですか?・LGBTの今後の課題、知っていますか? ・LGBTの課題への取り組み。企業の事例、知っていますか?★コロナ関連テーマのバックナンバー掲載中!
イー・ウーマン
表参道カレッジ
eshop
©2014 ewoman, Inc.