Abbyiさんは、血栓症についてコメントされています。AstraZenecaと血栓症については、2021年4月にアメリカのNew England Journal of Medicineという権威ある雑誌にmRNAワクチンと血栓症の関係とした論文が報告されました。血栓症を誘発する機序としては、血小板の活性を高める抗体価がワクチン接種後に高まったため、ということです。今後も、規模の大きなデータが出てくると思いますので、より正確な評価がされると思います。
新型コロナ感染者のワクチン接種の必要性ですが、現在、厚労省は、新型コロナウイルスに罹患した場合であっても、希望があればワクチン接種可能としております。一方で、New England Journal of Medicineには、新型コロナウイルスに罹患したことにより、ワクチン1回目と同等の免疫賦活効果、つまり、基礎免疫反応が起こっており、1回目のワクチン接種で追加免疫ができる状態になっている、と結論づけられていました。
こちらは、ワシントン大学の独立したグローバルヘルス研究センターであるInstitute for Health Metrics and Evaluation(IHME)が公表しているデータです。変異株の発症予防効果、感染予防効果(緑の値)は計算上の数値ですが、いずれも、高い予防効果を示しています。今後、大規模な予防効果の結果が待たれますが、理論上は、ウイルスのSタンパクに変異が入ったいずれの変異株であっても80%程度の予防効果は維持できそうです。