働く女性の声を発信するサイト『イー・ウーマン』
会議番号:3652 開催期間 2021年08月20日- 08月27日
こんにちは。特定非営利活動法人ジェンの木山啓子です。ジェンは、2001年からアフガニスタンの復興支援を実施してきました。 今週は、毎日のニュースで、アフガニスタンの状況が伝えられています。これほどアフガニスタンが報道されるのを見るのは初めてです。少しでも多くの人に、アフガニスタンに関心を持って欲しいと願い続けてきましたが、今回の様な混乱がなければ注目されないのはなんとも残念です。それでも、皆さんと共に、アフガニスタンのことを考える一週間になると嬉しいです。 まだアフガニスタンが、タリバン政権下にあった2001年8月、初めてアフガニスタンを訪問しました。3年続きの干ばつで厳しい状況の人々をどの様に支援するかを確認するための調査でした。自分の家にも村にも地域にも食べ物がなくなって、一族で避難してきた人々の暮らしは本当に厳しく、一刻も早く支援が必要なのは、誰の目にも明らかでした。道案内のタリバンの人が、目に涙を浮かべて「自分も難民キャンプで育ったので、気持ちが判る。この人たちを助けてやってくれ」と言われたのが、とても印象的でした。タリバンがいかに非人道的か、散々聞いていたのでギャップに驚きました。もちろん、タリバンが人権を無視したやり方で『統治』をしていたことも知っていますし、人権侵害は決して許されることではないと思います。 米軍撤退が始まってから、アフガニスタンの同僚とのやり取りが増えました。特に、安否確認は頻繁にしていて、カブール制圧後は、日に何度もSNSを通じて現地の状況を聞いたり、彼らを励ましたりしています。自分の国で、今のアフガニスタンの様なことが起きたら、冷静でいられる人はごくわずかだと思います。各地での戦闘で、避難を余儀なくされた人々が、ほとんど何も持たずにカブールに集まっている姿や、混みあった航空機に群がる人びと、どの映像も胸を締め付けられる思いで見ています。 アフガニスタンは世界で最も貧しい国の一つで、国民の7割が貧困状態にあると言われています。元々貧しかった人々には、余り蓄えがありません。戦闘があって物資が欠乏すると、物価は上がります。銀行の資金が凍結されたので、人々はわずかな蓄えをおろすこともできません。蓄えがなく、高騰した物価の中で、人道支援も止まってしまったら、食べるものをどうやって確保するのか心配です。混乱を一日も早く収めること。それが最も重要なことだと思っていますが、どうすればそれができるのか、誰にも分りません。既に混乱の渦中にある国で、政権が弱ければ、武装勢力を台頭させることにもつながります。今度こそ、アフガニスタンがテロの温床にならないためにも、国として機能することが急がれます。 皆さんは、アフガン情勢をウォッチしていますか? 今のアフガニスタンをどう見ていますか? この状況を見て、何を思いますか? 皆さんの投稿をお待ちしています。*イー・ウーマン編集担当より 投稿のルール「I statement」(「〜べき」は使わないなど)を守り、「国民は」「普通は」などではなく、「私」を主語として、自分の考えを投稿してください。 掲載する投稿には、編集にて「私は」を入れさせていただく場合もありますのでご了承ください。★木山議長の過去の円卓会議より・日本で「難民の就労」を増やす、いい案ありますか?・シリア難民、EUは16万人受け入れ。日本も難民受け入れますか?・国際支援、してますか?
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