働く女性の声を発信するサイト『イー・ウーマン』
会議番号:3719 開催期間 2023年05月26日- 06月02日
投票した9割以上が気にしていた「米国のデフォルト(債務不履行)」は瀬戸際で回避されそうです。下院議長が「借金上限」を引き上げることに同意しました。バイデン大統領は国債を発行して集めた金を支払いに充てることができる。ということは、これからも米政府の借金は増える。 すでに米政府の借金残高は32・8兆ドル(約4500兆円)に膨らみ、GDP(2022年で23.3兆ドル)の1.4倍もあります。 では日本はどうか。政府の借金は約1200兆円。米国にくらべれば小ぶりですが、米国より深刻です。GDP(2022年556兆円)の2年分もあるからです。 でも「デフォルトの危機」は起きていません。日本には「政府借金の上限」を縛る法律がなく、いくらでも国債を発行できるからです。政府の借金に歯止めがない。これでいいのでしょうか? 頂いた投稿には、二つの考えがあるようです。 「健全な国として将来も存続していくためには上限を定めて予算の適正化を検討するようにした方がよいと思います」(パフィンドーナツさん) 「上限の設定や、上限を超す場合のプロセスは少なくとも決めておく必要がある」(シンゴパパさん)など無制限な借金に歯止めをかける「上限」が必要という考えです。 これに対し「政策が正しければ借金は必要ですので、国家がデフォルトになる恐れがない限り、上限を設けることには反対です」(Blueberry53さん) 「社会の状況の変化、気候変動による災害など、多くの予算を要するようになっているので、債務が増大しても、人々の生活を守るためには、仕方ないと思ってしまいます」(にしひがしさん)など、借金の拡大を容認する考えもあります。 この二つの考えは、日本の政治そのものです。与野党関係なく、「健全財政派」VS「積極財政派」として政界を二分しています。 日本は高度成長が息切れしたころから、財政による景気テコ入れが課題になり、税収で賄えないほどの大型予算が組まれるようになりました。国債の買い手は銀行・証券・生命保険など日本の機関投資家で、背後には人々の豊富な貯蓄があります。政府にカネを貸しているのは日本人で、政府の借金は国民の資産という構図です。国債は「円」で発行されているので、政府はお札を刷れば、なんぼでも返済はできます。ですからデフォルトの心配はなく、国債はどんどん発行されました。 政府にとってこんなに都合がいいことはありません。しかし、怖いのはインフレです。度が過ぎるお札の発行は、おカネの価値を毀損します。第二次対戦後、猛烈なインフレが起こり国債は紙屑になりました。人々の財産は消えてしまった。代わりに政府は重い借金から解放されました。形を変えた大増税でした。 医療・介護・年金、教育、子ども手当、防災、防衛費・・・。必要とされる予算項目は目白押しです。でも増税は歓迎されず、財源はない。結局、借金に頼る。そうやってここまで来た。ずっとデフレだったので、インフレの心配はなかったのですが、状況は変わった。 国際競争力に翳りが出ている。貯蓄の原動力だった貿易収支は赤字に。日本人は貧しくなった。人口も減る。このまま青天井で国債に頼りつづけることはできるのでしょうか。これまで大丈夫だったからこれからも大丈夫、といえるのか。みなさん、どう思いますか。アメリカのデフォルト騒ぎは、日本に何を問いかけているのでしょう。 アメリカの「デフォルト」気になりますか? という問いに、YES・NOで投票するのと併せて、借金依存の財政は持続可能か、心配ないか、私たちは何を覚悟しなければいけないのか、などあなたの意見を投稿してください。★山田議長の過去の円卓会議より・2023年度国家予算。注目している点、ありますか?・あなたの賃金。この5年で上がりましたか?・経済制裁は、平和的手段だと思いますか?<運営事務局より>投稿は、お一人お一人の視点や体験を言葉にしていただく、大変貴重なシェアリングです。・自分を主語としたI statement で書いてください。掲載する投稿には編集にて「私は」を入れさせていただく場合もありますのでご了承ください。・引用がある場合は、必ず引用元を明記してください。・議長からの各日の投げかけ(赤字部分)に答えた内容で投稿してください。
イー・ウーマン
表参道カレッジ
eshop
©2014 ewoman, Inc.