働く女性の声を発信するサイト『イー・ウーマン』
会議番号:3760 開催期間 2024年10月11日- 12月06日
皆さん、連休中にもかかわらず、たくさんの投票、投稿ありがとうございます! 「年収の壁」については、今月27日に投開票が行われる衆議院選挙でも、見直しや引き上げが公約に掲げられていますね。 投票くださった9割の方が「問題」についてご存知という結果でした。 Kylinさんのご指摘、「何故、税法上の金額・健保上の金額が各々の金額なのか?“扶養”が社会の現状に合わなくなっているのに、改革されないのは何故か?」は、本当にその通りだと思います。なぜこの金額なのか、月額8万8000円の根拠を改めて調べてみたいと思います。 また、テスさんは「年収の壁」、1985年に始まっていたと知らなかったとのことですが、実は私も、男女共同参画担当の解説委員となり、制度を調べているときに、「男女雇用機会均等法」の成立と「第3号被保険者制度」の創設が同じ1985年!?と気づき、愕然としました。女性の社会進出、男女雇用機会均等に向けた、いわばアクセルと、ブレーキがいっぺんに踏まれたような状態ですよね。 そして、「年収の壁」の問題点は、「年収の壁」内で働く女性は意思決定の責任を自分で握れず、立場が弱くなっているように見える」(能登すみれさん)、「個としての存在意義につながる」(やっちゃんさん)点だと思います。 先日、娘と映画『眠れる森の美女』を見ていて、「年収の壁」を作っている「第3号被保険者制度」は、まるで、魔女の呪いのようだと思いました。というのは、この制度が、30年も前から、「男は仕事、女は家庭」という性別役割分業意識を温存し、「女性は結婚したら夫の扶養となり“年収の壁”を超えないように働いた方が得」、と、女性の生き方、働き方に影響を与えていると思うからです。 そして、黒船さんがご指摘のように、「年収の壁」は、企業にとっても、社会保険料の負担なく働かせることができる「安価な労働力」を確保することができた面もあります。 驚くべきデータがあります。令和4年版『男女共同参画白書』によると、「年収の壁」を意識して就業調整している非正規雇用の女性の数は463万人あまり。白書では、「この就業調整が、女性の所得が低い要因の一つとなっており、有業の既婚女性の約6割は、年間所得が200万円未満である」と指摘しています。なんと、夫のいる大卒女性の36%が年収200万円未満、66%が年収400万円未満。ちなみに大卒男性の年収200万円未満は2%、400万円未満は14%です。 日本の男女の賃金格差はOECD諸国の中でも大きく、 「当面の対応策」として導入された制度の影響が、魔女の呪いのように、こんなにも長く続き、男女平等の実現を眠らせてきたとは、皮肉としか言いようがありません。 では、nekosaurusさんがおっしゃるように、問題だ、と認識していながら、なぜ、制度の見直し、撤廃の議論が進まなかったのか。真打ちさんのご指摘のように、男女問わず、仕事と家庭が両立できるよう、長時間労働の是正や男性の育児休業などの制度が整わなければ、「年収の壁」だけ撤廃しても問題の解決になりません。さらに、「保険費用を負担したくないので無理やり休暇を取らせたり」する企業もある(シンゴパパさん)、という実態もあります。 そこで皆さんにお聞きします。「年収の壁」を見直し、撤廃するには何が必要だと思いますか?「年収の壁」の問題点、ご存知ですか?の質問にYES/NOで投票のうえ、問題を解決するために何が必要か、ご意見をお寄せください。たくさんの投稿をお待ちしています。
★関連テーマの円卓会議
・「家事8割・育児7割が妻の負担」。あなたの家庭は分担できていますか?
・あなたの賃金。この5年で上がりましたか?
・ジェンダーギャップ指数116位。日本を変える方法、ありますか?(2022年7月実施)
イー・ウーマン
表参道カレッジ
eshop
©2014 ewoman, Inc.