イー・ウーマン（ewoman）

自宅にいればできるけど（yumana・福岡県・45）

YESを選択したのは自宅にいることを想定したもので、太陽光発電と井戸水、普段多めにストックしている食材等でどうにか「生活」はできると考えました。ただ、電車で1時間の職場で被災したら？　出張先だったら？　大地震が起きた時、道路はどうなるだろうか、何時間で自宅にたどり着けるか、家族がバラバラの状態で気力が続くだろうか……と考えると不安になりました。子ども達にも同様のことが言えるわけで、心も体もタフな人間に育てなければと改めて思いました。

備蓄が使用できる前提で（ぱーと救急医・千葉県・38）

もちろん津波で全部流されたら、さすがに無理ですが、自宅の備蓄品は、玄関、台所、押し入れなど数か所に分散してあり、車の中にも着替えが置いてあるので、1週間程度はなんとかなるかもしれません。ただ、家族だけならともかく、他の人たちもおられるでしょうから、個人での備蓄には限界があるかな？という印象です。被害に遭ってみないと、これが必要だった！と気がついていないものもあるでしょうし。本当に不安です……。

震災後、意識して準備しています（ガーデナー・東京都・51）

震災前からも、食料や水などを最低1週間分は蓄えておくよう意識していましたが、震災後はそれに加えてトイレットペーパーやガスコンロのボンベなども含め、10日以上は自宅でろう城できるよう、意識して生活するようになりました。置き場に苦労し、ストックが台所の床にはみ出してしまっていますが、最近も地震が続いており、準備せねばと思っています。

1週間分準備しました（クロ豆・東京都・41）

今回の地震の混乱ぶりを見て、自力で1週間は生きていけるように食料飲料は1週間分準備しました。衣料、寝袋、テントなど生活に必要なものは全て一箇所にまとめて、すぐに持ち出せる状態にしてあります。人口が過密である首都圏は避難所に入れない可能性が高いと思い、テントなどを準備しました。

周囲に人がいれば何とかなる（meguru・宮城県・36）

私は昨年、仙台駅前で当時2歳の娘と被災しました。当日は、帰路途中の小学校へ一泊避難しました。私の場合は内陸で、大規模な建物倒壊、津波の被害もありませんでしたので、「絶対大丈夫」という確証はないのですが、「独りぼっちでなければ、何とかなるんじゃないか？」と思っています。精神的に苦痛でも、そばに人がいれば、励ましたり、弱音を吐いたりできるかもしれません。どの様な苦境にあっても「望みを捨てない」という信念があれば、もしかしたら大丈夫かもしれないと、今は思います。

一人なら何とかなる（Hornblower・東京都・43）

街にたった一人取り残されて、生きているのが自分ひとりだったら生き残る自信はあります。 複数もしくは大人数だった場合も自信はあります。日ごろからあれがないとできない、これがないとだめという発想を捨てて、あれがなければこれで、これがなければあの方法でと、知恵と工夫をする生活が生き残る確率を高める手段だと思います。

1週間分も！？青ざめます（た・ま・香川県・33）

備蓄の食べ物や水があまりに少ないことに今更気づき愕然としました。3月11日を機にもっと自己責任で生きられるよう備蓄を充実させます。震災直後に被災地で過ごした夫は、食べ物がなく体温が低下すること、食べても出すのが憚られること、パンツより靴下を替えたかったことを話していました。それから夫婦ともに報道現場で働いているので、昼間に災害があった場合、子どもを誰に託すかを親、近所の人、同級生の家の3パターンお願いしています。保育園の避難行動経路も確認しています。

物理的に足りても（junet・神奈川県・43）

「あの日」以来、この議題は私のテーマです。1週間分の備蓄があれば、せめて死からは免れるだろう、と。例え電気が来なくても大丈夫なように、冷凍庫内は保冷剤を豊富に入れておき、解凍して消費すればいい食品や、水、缶詰、生理用品の用意はしていますが、これはただ物理的に乗り越えるに足りても、精神的に1週間援助なしに耐えうるかと考えると……。通信がない中、親兄弟、友達と連絡が取れない1週間は厳しい。物資の備蓄もさることながら、精神的にも耐えられるよう、日々悔い無く過ごすことも大事と思います。

今の備えでは（abbyi・神奈川県・33）

今の備えではまず無理です。自宅に電気調理器しかないため、電気が止まれば食べるものが極端に制限されてしまいます。そもそも、会社や出先から郊外の自宅まで徒歩で戻れるほど体力に自信もありません……。今回のこの議題を見て、備えを見直さねばと気持ちを新たにさせられました。

状況にもよりますが……（kimirie・兵庫県・41）

阪神淡路大震災を経験しました。あの頃は両親が揃っていましたが、それに比べた不安などを考えると、母のいる家が潰れなければ、何とかなる気もします。でも、もし家が住めない状況だったり、一人ぼっちなら、何の援助もなく1週間は厳しいと思います。物理的にというよりも、精神的、内面的な弱さでしょうね。物は結構買い溜め派なので、何とでもなりそうな気がします。困った時、自分から友だちに助けを求めに飛び込む勇気がないのも、弱い一つかもしれません。

考えたこともなかったです（kotos8・東京都・33）

自宅と職場に水や食べ物などを置いていますが、3日持つかどうかという程度です。準備不足と思ってはいましたが。これまで、よく聞く「3日分」しかイメージしておらず、「1週間」は考えたことがありませんでした。

電源と燃料（kitazakura・北海道・48）

極寒の北国で生活しています。今朝の最低気温は－20℃を下回りました。普段の暖房は灯油ボイラーを電気でまわしています。非常用にポータブルの灯油ストーブや練炭、小型ガスボンベも常備していますが、この気候だとせいぜい2日が限界。食糧は、僻地なので日常的にストックしています。水については、近所に湧き水がありますが、非常時は気の遠くなるほど行列が長くなるのだと想像しています。

危機管理という日本語は、リスクマネージメントとクライシスマネージメントという英語に訳されます。リスクマネージメントは事前の備え、クライシスマネージメントは事後の構えを言います。試験に例えると、クライシスマネージメントはヤマをかけて、効果的に準備すること、クライシスマネージメントはヤマがはずれたとしても、弾力的に対応することです。
 
ところで、今回のテーマである「支援が得られないという孤立状況」への対策も、この2つのマネージメントに分けて考えることができます。水道が止まるかもしれないと考えてペットボトルを3日分準備するというのがリスクマネージメントです。ところが予想が外れて、何時まで経っても支援物資が届かない時に、川の水を浄化して水を確保するのがクライシスマネージメントです。
 
前者のリスクマネージメントでは、何をどれだけ備蓄しておくか、何処にどのように備蓄しておくか、ということが課題になります。食糧などが届かなければどうするか、電気やガスなどが止まったらどうするか、家の中に閉じ込められたらどうするか、病気になってしまったらどうするかなど、最悪の事態を可能な限り考えて、必要と思われるものを準備しておくのです。ここではイメージ力が問われます。
 
後者のクライシスマネージメントでは、孤立無援の状態をいかに解決するか、足りないものをいかに獲得するか、ということが課題になります。救援を求めるにはどうすればよいか、自給によって補完するにはどうすればよいか、生存への希望を失わないためにはどうすればよいのかなど、不測の事態が起きた時を考えて、窮地に追い込まれた時の対処法を考えておくのです。ここではサバイバル力が問われます。
 
そこで次回は、前者の何をどのように備蓄するかというリスクマネージメントについて詳しく検討します。YES、NOの方ともに、みなさんの備蓄の取り組みやアイディアをさらに詳しくお寄せいただけると幸いです。


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• 2012.03.07
• 室﨑益輝 神戸大学名誉教授・兵庫県立大学名誉教授・減災環境デザイン室顧問