イー・ウーマン（ewoman）

経験することが「備え」（mamisan・東京都・41）

最後は運でも、経験値を上げる事で生存の可能性を上げる事はできます。阪神大震災の被災時に、自転車キャンプツーリングの野宿経験が役立ちました。大自然でのキャンプや電気水道ガスなしの生活を試してみるといいと思います。その経験全てがサバイバルの「備え」となります。特に水の入手。断水中でも公園なら水が出る事が多い、マンションの屋上に貯水タンクがあるなど、外にある「備蓄」の見つけ方。砂で水をろ過したり、木をこすりあわせて火をおこす原始の技術が今一番覚えたい「備え」です。

キャンプ用品が活かせます（たつや・静岡県・58）

東海地震の想定域に住む者として、リスクマネジメントは常に意識の中にあります。食料・飲料を始め、家族がしばらく生きてゆけるだけの物品は用意してあります。その中で気が付いたことの一つが登山用品の有用性です。小型で使いやすく十分な機能を持ったものがいっぱいあります。趣味で揃えた物が実は非常時にとても役に立ちそうです。と同時に、最小限の道具や材料で快適な時を過ごし、命を守る工夫が必要な登山体験の積み重ねは、いざという時の対処法＝アイデアの宝庫かもしれません。

水さえあれば1週間（クロ豆・東京都・41）

水さえあれば1週間生きられると聞いたので、サバイバル用の水ろ過装置と水道水をろ過するポット式の容器を2種類購入しました。ペットボトルとコーヒーフィルタを使ってろ過する方法をネット情報で覚えました。雨水ぐらいならペットボトル式＆ポット式でろ過させ、その水を沸騰させれば大丈夫でしょう。川の水ならサバイバル用でろ過しないと駄目だと思いますが。ろ過装置すらない場合は、最終手段として、砂利や炭を使ったろ過方法で水を得ようと思っています。

遠きその先の目標があるから（ひひ・42）

乗り切って耐えられると思います。状況設定が難しいけれど、ボーイスカウトで習った火のおこし方、魚の取り方、ろ過の仕方、などを駆使して。一番大切なのは、「助かったら何をしたい・何をするかが明確で、それがものすごく楽しく、世のため人のためになることだと思うから」かな。お医者さんのように命も救えないし、アーティストのように歌で元気付けることはできないかもしれないけれど、1週間、孤独でも頑張れると思います。

やるしかない！（くみboo・47）

その時の季節にもよると思いますが、被害の少なかった自宅でなら一週間生活できると思います。水や食料のストックがあるので、食べることは大丈夫ですが、問題はトイレでしょうか。それでも、一週間と期限があれば何とかいろいろ工夫して、サバイバル生活するしかありません。ないことを嘆くよりあることに感謝すれば、精神的にも余裕がでます。

昔の暮らしに戻る（まおにゃん・茨城県・48）

有事の時には、結局は電気も水道もなかった頃の生活に戻るしかないと思います。都会では難しいとは思いますが、トイレは庭に穴を掘ってする、水は井戸水。食べ物は乾物を中心に。あと味噌、梅干しがあればなんとかなりそうです。関東大震災では家庭にある鰹節が貴重な蛋白源となったと聞きます。ごはんを炊くための燃料は必要なので、最低、燃料の備蓄は必要でしょう。朝日と共に起きて日没と共に寝る。昔ながらの暮らしをすることがサバイバルにつながるのではと思います。

あるもので工夫を（marco302・海外・その他・40）

今家にあるもので工夫して生き残れると改めて思いました。一番過酷な冬を想定すれば、寒さ対策には新聞紙を活用。トイレはゴミ袋を利用し。水は食事には使わず飲み水用とし、食事は冷蔵庫の中に残っているものを、必要なエネルギー分だけ取る。また、食事やトイレの回数を減らすため、極力動かない。これで1週間は生き延びることができると思います。電気・食費の節約と思えばそれほど苦ではないのでは。

水、レトルト、ラップ（ポーチュラカ・福島県・44）

給水車から水をもらうためには、ポリタンクを準備しておく事。無ければ段ボール箱にゴミ袋をかぶせて運ぶ事も。レトルト食品や缶詰があれば、電気やガスがだめでも食べる事が出来ます。食器は洗えませんから、ラップすると良いでしょう。ラップは包帯代わりにもなります。

山（ゆきなな・海外・その他・30）

とにかく生き延びるためを考えると、原始的に山に行って、湧き水を飲んだり、木の実をとって空腹をしのいだり、穴を掘って暖をとったりすると思います。家族が一緒にいれば、こんなことも少しは楽しんでできるかもしれないとまだ楽観的な考えが浮かんでしまいます。家族の意見も聞いてみたいです。

クライシスマネージメントは、試験でヤマが外れた時に苦境を乗り切ることに通じます。このヤマが外れた時の対応は、日ごろから基礎力を身に着けておいて切り抜けるか、とっさのカンニングで他者の力を借りて切り抜けるか、のどちらかです。基礎力と求援力がいるということです。
 
援助がなくて窮地に立たされた時の対応も同じです。いかなる事態になっても生き延びることができるという基礎力、上手にSOSを発信して援助を引き出すという求援力が必要となります。前者はサバイバル力、後者は受援力と言われます。
 
さて皆さんからは、1週間生き延びるための様々な提案をいただきました。その意見を集約すると、日ごろから自生自活できる生活スタイルを身に着けておくこと、キャンプなどの取り組みで身近なものを糧にする力を身に着けておくことが欠かせない、ということでしょう。中でも、飲料水をろ過などで手に入れる、エネルギーを火おこしなどで手に入れる、といったサバイバル力が欠かせません。
 
後者の受援力についても、コメントしておきます。自力で対応できなければ、他力を引き出すということです。他人に助けられたくないという気持ちがあるかもしれませんが、「助けられ上手」という言葉があるように、困ったときはお互い様なので、助けを求めることを躊躇してはいけません。孤立していることを「のろし」などで知らせる、何が必要かを「絵文字」などによって知らせる、といった受援力も必要なのです。
 
ところで、もし可能であれば、電気もガスも水道も止めて暮らすことができるかどうか試してみてください。1週間は大変なので、1日だけでも試してみてください。生き延びるために何が必要かわかるでしょう。その中で、家庭菜園があればといった気づきも生まれるでしょう。起きてからではなく、起きる前の体験や訓練が大切ということで、楽しくサバイバル訓練をされることをお勧めします。


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• 2012.03.12
• 室﨑益輝 神戸大学名誉教授・兵庫県立大学名誉教授・減災環境デザイン室顧問