イー・ウーマン（ewoman）

民主党代表選に比べると「盛り上がった」ように見える自民党総裁選。安倍元首相の復活という結果になりました。地方の党員票では圧倒的に強かった石破さんは決選投票で破れてしまい、その後、安倍総裁に請われて幹事長となりました。
 
いつ野田首相が解散権を行使するのかはまだまったく見えない状況です。しかし重要法案も積み残されており、いつまでも引き延ばすことはできないでしょう。そして解散・総選挙となれば民主党が負けるのは目に見えています。
 
自民党政権に戻ってほしいと考えている有権者が多いとは思いません。むしろまだ自民党には「改革」が必要だと考えている国民のほうが多いと感じます。それでも総選挙になればかなりの確率で自民党が第1党になるでしょう。そうなると次期首相は安倍さんの返り咲きということになる可能性が高いのです。
 
北方領土問題、竹島問題、そして尖閣問題（日本政府は尖閣に領土問題はないとしていますが、それはおかしな話です。不当であろうがなかろうが、尖閣の領有権を主張し、それに基づいて行動する国があれば「問題」になります）。隣国との摩擦がこれほど同時に高まったことは戦後初めてでしょう。そんなときに、憲法改正を主張する「安倍首相」が誕生することは歴史の巡り合わせとも見えますが、果たしてそれが日本にとっていいことなのか、悪いことなのかは分かりません。
 
さて皆さんは、近いうちに誕生する可能性の高い「安倍首相」に期待しますか。そして期待するとすれば何を期待しますか。あるいは期待できないとすれば、それはなぜですか。
1週間、議論をしましょう。


【藤田議長　過去の円卓会議より】
そろそろ自民党に戻りますか？ 　2012年7月6日～
野田新首相。期待していますか？　2011年9月5日～
安倍首相続投、支持できますか？　2007年8月27日～

• 2012.10.05
• 藤田正美 フリージャーナリスト、『ニューズウィーク日本版』元編集主幹