イー・ウーマン（ewoman）

選択できる制度が大切（blueberry53・大阪府・56）

男性が育児休暇を取らない理由は、育児が、「わからない」、「こわい」、「めんどうである」の３つだと思います。もちろん個人差があると思いますが、自分で産んでいない男性の本能という面があるのではと思います。そして、その差を補うためにも女性の育児休暇の増加を提言する側面はないとは言えないと思います。ただ、その心情を押さえて育児をすることがダイバーシティではないと思います。あくまでも個々人に合った生活を活かすことが大切だと思います。

周りがだれも取らないから（パフ・岡山県・31）

夫は、家事にも育児にも積極的ですが、男性の育児休暇取得に対してはとても消極的です。理由は、「取った後が不安。制度があっても、だれも取ってないのに取れない」とのこと。ただ、「7割くらいが取るのだったら、自分も取るかな」とも言います。いくら取りたくても、会社でパイオニアになるには勇気がいる、それは男性でも女性でも同じはず。男性の取得が定着するまでは、強制的に取得させるくらいのことが日本には必要では。

2.6%の夫でした（yokomit2・東京都・38）

4歳と0歳の母です。1人目のとき、夫は出産後すぐに育児休業を3週間取得し、GWとあわせて計4週間、ともに育児をしてくれました。初めての子なので自分もできるだけ関わりたいと思ったようです。不安な時期を2人で乗り越えたという実感があります。2人目のとき、「今回は無理」と言われました。職責が重くなり、顧客との関係で長期不在ができないとのこと。運用に工夫はいりますが、育休中でも仕事をした場合に給料が払われる制度改正は、男性の育休取得の一つの後押しとなると思います。

キャリア形成への意識改革（クリムト・愛知県・38）

私は、男性が育休しないのは、自身のキャリア形成に障害が発生すると自覚しているからだと思います。なぜなら子育てと自身のキャリア形成が別次元で考えられているから。そこで、育休で得られる経験が、将来マネージャーといった役割を担う中で必要とされるスキル、強み（例えば、タイムマネジ、コーチング　等）に活きたという効果を人事が明確に定義づけ、奨励することで、男性自身のキャリア形成に対する意識改革を実現できるのではと考えます。短期的視点でなく、長期的な視点が必要です。

3年も休めない（なんなんなん・神奈川県・48）

私の会社は20年前から3年取れますが、男性も女性もキャリアを考えると3年も休めません。3回の育休(1年半、半年、半年)・産休(14週)を取りましたが、その事実だけで7回の評価が最低ラインとなり昇格に響いています。男性が育休を取らないのには固定観念もありますが、やはりキャリアもあるのではないでしょうか？

問題だと思っていない（綾ooo・東京都・36）

育休が3年あります。男性に対する制度も充実しています。しかし、私も含め周囲では、女性で3年取得する人も、男性で育休を取得する人もいません。女性の復帰が早いのは、待機児童の問題があるからだと感じています。男性については、そもそも取得するという発想自体がないと感じます。もうすぐ子どもが生まれる人も、生まれたばかりの子どもがいる人も遅くまで残業しています。男性が育休を取らないのは、誰も問題だと気が付いていないから、問題自体がないことになっていると思います。

固定観念と見栄と収入格差（lina・海外・その他・28）

タイトル通りですが、育児は「基本的に」女性がするもの、という固定観念と、親族を含む会社や地域などの周りの目に対する見栄と、休業中でもどちらかの収入は確保したい、それであれば多い方の収入を得続けたい（元々ある男女間の収入差に問題）、という気持ちからだと思います。子どもは二人でつくった、責任は平等にある、という事実に対して男女ともに古い固定観念にまだまだ捕われていると思います。

男女の賃金格差（シルバ・神奈川県・41）

2人出産しましたが、夫は二度とも短期間の育休をとりました。大手企業というのもあると思いますが、一度目は正確には育休ではなく休暇を活用しています。１ヶ月といった短期間だと人事部が雇用保険の手続等をするのを面倒がり、休暇での対応を勧められたためです。長期で取りにくいのは、やはり出費がかさむ時期に収入減（育休中及びキャリアダウンによる長期的なもの）を恐れてではないかと考えます（女性が休んだ方が収入減の度合いが低いのが現実）。

男性の育休より社会のしくみ（hongqiao・群馬県・47）

私がよく行く中国、特に上海は、女性がふつうに働いている地域だと感じます。でも、男性が育児休暇をとっていることが、女性が働けている理由だと感じたことはありません。生産年齢にある人は働くように世の中ができているので、女性が家を守っているからできる男性の長時間労働もないし、外食産業も朝食から整備されている。日本で女性が「社会にとってそういう存在」であるうちは、三年の育児休暇みたいな政策が出てきてしまうのではないでしょうか。

制度を作って型にはめる（シンゴパパ・静岡県・46）

自分の場合は「有給をつないで凌げるなら何とか凌ぎたい」というのが一番の理由でした。妻が専業主婦だったこと、会社に申請するハードル、同居している親を説得するハードルなど理由は複数あります。子どもたちを社会みんなで育てていくには、やはり、男性も女性も等しく育児休業を取得するように制度をつくる必要があると思います。 特に男性は「制度」をつくって型にはめる（クオータ制）ことが必要だと思います。

たくさんの投稿、ありがとうございます。
まず、blueberry53さん、貴重なイエスの投稿、ありがとうございます。
もう少し具体的にご自身のケース、ご自身のパートナーの生の声を I statement でお伝えいただけるとさらに役立ちます。
この円卓会議の主旨は、「多様な視点」を掲載して、考える選択肢を増やすことです。
引き続き、イエスの方々からの投稿、お待ちしています。
 
そして、静岡のシンゴパパさん。貴重な男性の投稿、お待ちしてました。「制度」をつくって型にはめる（クオータ制）、私もそう思っています。
選択肢としての3年育休は構わないのですが、まずは、男性が1か月育児休業する、などの期限付き（2014年～2024年）などの強制的な制度、作ってほしいと思います。
 
月曜日、２日目の円卓会議で皆さんに出した宿題は、「なぜ男性はとらないのか」でした。
 
子どもを「産む」という行為は女性特有のものですが、「育てる」というのは、男女一緒にしていくもの。なぜ、男性が取らないのかという理由が分かり解決できれば、女性の活躍も、ダイバーシティ社会の形成も、経済成長も、出生率アップも改善に向かい、男女格差も少なくなっていく可能性があると思うからです。
 
それぞれの具体的な事例は、皆さんの、以下の投稿を読んでいただくのがいいですが、いくつか問題がみえてきました。
 
神奈川のなんなんなんさんの会社は20年前から3年取れるとのこと。しかし、取得したら、7回の評価が最低ラインとなり昇格に響いているとのこと。
こんなことは、あってはなりません。これでは、「休んでいい」とか「休業制度あり」が、偽りとなります。

また、シルバさんのご家族は、「１ヶ月といった短期間だと人事部が雇用保険の手続等をするのを面倒がり、休暇での対応を勧められた」。
これもびっくりです。そんな意識の人事部では困ります。
 
上記のような現実があるならば、愛知県のクリムトさんの言うとおり、自身のキャリア形成に障害が発生する、ということになります。
仕事人生を送っている男性たちが、取得するはずがない。
それなのに、そのような点を改善せず、女性には、「どうぞお取り下さい」と言い続けるのはおかしなことです。
このようなことは、声を大にして、改善を求めていくことが必要でしょう。
 
男性も取りたいと思う制度でなければ、もう、これ以上、前進はできないかも知れません。
女性にばかり負担がかかるという制度や慣習は、選択肢を増やしていない、ということになるからです。
 
私自身、子どもを産むことも、育てることも、働くことも、休むことも、すべてが個人の選択だと思っています。
どれがいいとか、悪いということはありません。
ただ、問題は、現在、働き続けたい女性たちが働けない仕組みになっている。
そしてそれは、男性が利用したい制度になっていないから、ということが一つの原因なのです。
 
そこで、前進のためのアイディア。
 
岡山のパフさんや、静岡のシンゴパパさんのご提案は、強制的に取らせるということです。
前述したように、私も賛成です。
男性が、育児休業を取り、子どもを育てる体験をすることは、その男性の能力を高めます。
今までと違う人脈ができ、今までの違う視点で社会を見て、今までと違う発見をする。
この体験は、仕事人としての能力を高めること、間違いないのです。
ダイバーシティ視点を身につけることができるからです。
一生に何度もない、この期間に、企業は、男性も、女性も、新しい体験研修期間だと思って、強制的に子育てをすることがいいと私も提案します。
 
もう一つ、重要なことが、yokomit2さんご指摘の「育休中でも仕事をした場合に給料が払われる制度改正」です。
 
先日、パリで開催されたOECDのフォーラムにて、元ノルウェー首相ブルントラントさん（女性）と話をしました。男性の育児休業の取得率アップの施策についてです。
彼女は、育児休業中の手当てを80～90％の給与保証にすることで、男性の取得率がアップすると私に言いました。
現在の日本では、3分の2が雇用保険から支払われるのですが、彼女いわく「66％と80，90％は、大きく違う。この割合を高めるだけでも、大きな成果があるはず」というのです。
 
男性にとって、給与も保証され、評価にも響かない、となれば、取りたいという人も増えるのでしょう。
政策を考えている男性のみなさん、女性も同じなんです。
 
では、金曜日、会議最終日に向けて、最後の議論をしていきましょう。
働きたい女性が、子どもを産んだ後も、働き続けることができるようにするために、何を改善して欲しいですか。ちょっと全体的な話になりますが、みなさん、それぞれの今欲しい制度や仕組み、サポート体制や、意識。I statement での投稿、お待ちしています。
 
この円卓会議は後日プリントして、大臣、議員らに、直接お届けします。


★こちらもご覧ください！〜佐々木議長の過去の円卓会議より〜
・子どもの頃から時間管理ができたらいいと思いますか？
・自分を予約していますか？
・手帳で、行動管理できていますか？

• 2013.06.12
• 佐々木かをり 株式会社イー・ウーマン 代表取締役社長、株式会社ユニカルインターナショナル 代表取締役社長