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会議番号:3288 開催期間 2014年04月11日- 04月18日
なぜウクライナ問題が気になるのか、なぜ国連が力がないことが問題なのか。そのあたりをちょっと考えてみたいと思います。キーワードは、武力を背景とした国境線の変更、そして国連安全保障理事会常任理事国です。 ロシア自身は、クリミア併合を武力による国境線の変更とは考えていません。クリミアの地方議会がロシアへの帰属を決議し、また住民投票では90%以上の賛成でロシアへの帰属を求めました。だから「民族自決」の原則に従って、ロシアはクリミアを編入したというのがロシアの言い分です。 もちろん欧米はこの議会決議や住民投票の正統性を否定しています。それはその時点でロシア軍と思しき武装集団がクリミアを事実上制圧していた(ウクライナ軍の基地からウクライナ兵士を追い出したりしていた)からです。すなわち武力を背景とした住民投票は住民の自由な意見の表明とは言えないということです。 さて、ひるがえって日本の領土問題の一つ、尖閣諸島を考えてみましょう。政府は、尖閣は明らかに日本の領土であって中国との間に領有権問題は存在しないという立場です。しかし中国は野田政権のときの国有化以来、頻繁に公船を尖閣周辺の領海に侵入させ、領有権をアピールしてきました。もしこの尖閣を中国が武力を背景に「占拠」したらどうなるでしょうか。自衛隊がそれを奪回するにしても(最近、自衛隊がよくやる「離島奪還訓練」というのはこういった場合を想定しています)犠牲がでます。人命をかけてまで無人島を奪還するのか、という議論は必ず出るでしょう。そうこうしているうちに、事実上、中国が実効支配するというような状態になりかねないのです。 そこで日本は、武力による奪還を諦め、国際世論、とくに国連に訴えます。国連の最高意思決定機関である安全保障理事会に問題はかけられますが、常任理事国である中国は「わが国の権利を確保しただけ」として拒否権を発動します。国連はこうして機能不全に陥ります。 つまりウクライナ問題は、日本にとっては尖閣問題のシミュレーションでもあるわけです。だからウクライナ危機は他人事ではありません。 さて皆さんにおたずねします。ウクライナ危機はいま危険な方向、ロシア軍のウクライナ東部への軍事介入に近づいているように見えます。こうした状態を見るとき、日本は尖閣問題についてどのような姿勢で臨んだほうがいいと思いますか。皆さんのご意見をお聞かせください。★藤田議長の過去の円卓会議より・次の都知事に期待すること、ありますか?・特定秘密保護法案、興味ありますか?・東京五輪、日本のプレゼンスは上がりますか?
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