イー・ウーマン（ewoman）

できるだけシンプルに（緑風・京都府・43）

私は財政構造改革への取組み姿勢を重視します。既にこれだけ巨額の債務を抱えており、これからも高齢社会は続くので、給付の削減と増税は避けられないと思います。増税にあたってはできるだけ多くの人が議論できるよう、可能な限りシンプルな設計がよいと思います。高齢者を含め誰もが働きやすい社会を目指し、労働者一人当たりの生産性を高めるための支出を増やしてほしいです。軽減税率は事務コストは確実にかかるのに効果に疑問が残るため、導入には反対です。

現実的に……（おれんじ７８・神奈川県・36）

私は、この国を維持していくことを考えると、増税やむなし、それもすぐに実施をと考えています。年齢にかかわらず、経済的に立ち行かなくなった人への生活保護（軽減税率等の救済を含む）は必要だと思います。しかし、それ以上の優遇は現実的に無理だと思います。経済が少し停滞気味であっても自助努力できる人は頑張ってほしいと思います。私なら、いくらいま手厚く保護されても、将来に希望が持てなければ、その過酷な将来に自分の子どもを送り出そうという気にはなれません。

避けて通れない増税問題（unagi・東京都・54）

社会保障、少子化対策、債務超過問題、どれを取っても増税は避けて通れない問題なのに、それを先送りして保身のための解散総選挙を決めた与党を私は腹立たしく思っています。ノーベル平和賞を受賞した17歳の少女の様に澱みなく、未来のビジョンを語ってくれる政治家がいたら、私は投票したいと思います。ただ、その増税も議員定数削減や無駄遣いを排除してからやってもらいたいと思います。

消費税増税には賛成ですが……（いぬいるか・東京都・55）

社会保障・税一体改革としての消費税増税には賛成です。その社会保障の受益が「子育て世帯」に多くなること、ワーキングプア層への支援などにも充てられることを望みます。一方で私は「集団的自衛権行使容認」と「原発」にNOなのですが、今回の選挙でこの双方にNOを明言している政党は、消費税増税にもNOであり、そのような意味で全面的に支持できる政党・候補者が居ない状況です。とは言え、もちろん投票はします。

明るい未来への投資（blueberry53・大阪府・58）

私は、もちろん増税はやむを得ないと考えますが、増税の捉え方を変えたいと思います。これまでの借金を返済すると言うようなことや社会保障を補填するためのものというマイナス的な捉え方をするのでなく、将来、日本を復活させるための投資、それがこの増税であると考える。あるいは、若者の活躍の範囲を広げ、活力をもたらす投資としての社会保障の負担増や削減などと考えれば未来志向になると思います。ただ、選挙のためのキャッチフレーズでなく、本当に明るい未来を示して欲しいものです。

増税＝高福祉との変換を！（シンゴパパ・静岡県・47）

私は、増税することによる恩恵が丁寧に説明され、そこに夢（未来）があるのであれば納得できると思います。税金を何％上げます。その結果税収がxx兆円上がります。その中の◯兆円は児童手当増額に、△兆円は子どもの医療費無料化に、□兆円は高校生までの授業料無償化に使います。と使途を明確に説明し増税して欲しいと思います。

子ども手当てを廃止しては？（Qingmu・海外・その他・41）

公的債務はもちろん減らしてほしいです。日本は国民の貯蓄が多いから他の国と違って破たんする可能性は低いという話は聞きますが、やはりそれが未来へも続く借金であることは変わりないと思うので、債務金額の大きさに不安を感じます。私は増税の前に、子ども手当てを廃止してほしいと思います。導入前は賛否両論あったのに、一旦導入すると後戻りはできないのでしょうか。子ども手当で現金をばらまくよりも、教育や保育園など制度の充実にそのお金を充てて欲しいです。

選挙自体に失望（kyoko004・神奈川県・37）

私は増税やむなしと思っています。国家予算の半分を国債の発行でまかなっている状況で、GDPの結果を考慮しても一年半もの先送りには納得できません。増税先送り反対の意見の反映がどの主要政党にもできないという点で、今回の選挙自体に失望しています。

投票に迷いあり（りりあむ・奈良県・42）

私は増税もする必要があったと考えていますが、今回自民党が勝てば、いろんな他の問題（原発、憲法解釈など）まで一つのパッケージとして承認を得たことなるのが嫌です。このタイミングで選挙する意味はないと思うし、信任を得たかのようなお札にしてほしくないのです。野党も与党の政策反対だけでなく、きちんと対案を具体的に示してほしいです。与党圧勝を回避したいなと思っても他に推したい党もなく悩んでいます。

ひと頃は増税というとやはり反対される方が結構おられたと記憶しますが、今回は増税はやむなしというご意見が圧倒的に多いのが印象的です。「無駄遣い」を止めればという声もそう大きくはないようです。実際のところ無駄遣いと言っても、いまさら何兆円もの無駄はないのだろうと思います。
 
増税には必ずしも反対ではないと思っておられる方も多いように見受けられますが、自公両党は野党が準備できていない状況で「勝てる総選挙」を選んだ感じがします。しかしそれは争点を明確に意識した、すなわち国民に選択を迫ったものではありません。
 
そこが問題なのだと思うのです。これからの日本は、もはや八方美人的な政策を採用する余裕はありません。社会保障一つ取っても、子育ても老人福祉も生活保護もというわけにはいかないのです。それは財源問題があるからです。そうすると誰にガマンしてもらうかという判断をしなければなりません。そこを提案するのが日本の将来を憂える本当の政治家、いわゆるステーツマンです。国民に言いにくいことを言わない現在の政権は、ある意味で無責任です。金融で時間を稼いでいる間に、日本経済を変えていかないと大変なことになりかねません。
 
どの政党を選ぶのかはなかなか難しいけど、少なくとも私は、国民に耳の痛い話をする政党や政治家を選ぼうと思っています。


★藤田議長の過去の円卓会議より
・今回の内閣改造。評価しますか？
・集団的自衛権行使容認、あなたは賛成ですか？
・参院選、あなたの期待通りですか？

• 2014.12.12
• 藤田正美 フリージャーナリスト、『ニューズウィーク日本版』元編集主幹