イー・ウーマン（ewoman）

市長は身近に感じます（本の虫・大阪府・43）

市長は市からのお知らせなどに顔写真とあいさつが載っているので身近に感じます。知事は大阪はいろいろ話題に上がるので顔は存じていますが遠い存在という印象です。市にお世話になっていることは、いろいろ思いつくのですが、府に世話になっているものは、すぐに思い浮かびません。

女性の活躍を応援する広島県知事（Coco Bennie・広島県・46）

私は目下「なんちゃってセレブ塾」という活動を通して広島の経済活性化及び、地方格差是正を目指しています。まだ、女性の社会的地位がいまいちと感じられる地元にいて、働く女性を積極的に応援してくれる広島県知事は一時、育児休暇取得を巡って話題になりました。私は、県民の一人にすぎない立場からささやかなボトムアップですが、そこから声を拾い上げてくれる県知事の存在はありがたく、今後も期待していますし、私もやる気でいっぱいです。

賛成ですが、少々強引すぎるかも（Nyaon.・兵庫県・41）

毎日、大阪市内の事業所に通勤していて思うこと、橋下さんが府知事、その後に市長になってから良くなったと感じることが多々とあります。ただ、来月の住民投票は強引。議会は住民投票に丸投げしている感があります。複雑な内容を議論してほしいが、メリット・デメリットが分かりにくいし、情報も少ない。住民の判断材料が少なく、もっと時間をかけて議論してほしい。そして、区の権限拡大などの制度をまず導入し、数年間試みても成果が出なければ、都構想に移るでも良いのではと思います。

府議の存在意義（せいら・東京都・45）

きめ細かい行政サービス（介護や片親支援、子育て応援施策、貧困実態把握など）のため、という目的に限って賛成です。懸念点として大阪府議の存在意義が住民にとってより一層遠くなる事を指摘します。府議の税金無駄遣いを防止する手段としては効果が低いと思います。東京都議の税金の無駄遣いを直接的に防止できない都民としての率直な気持ちです。各区間の格差も必ず生じるので、その手当策も必須でしょう。

メリットが感じられない（レッズ・埼玉県・34）

私はさいたま市に住んでいます。日曜日に市議会選挙があり、区の代表として市議を選出することが出来ました。市議会については自分から情報を取りに行かないと分かりにくいですが、役に立っていると思います。一方の都構想ですが、住民サービスが向上するのかどうか判然としませんし、それなりにデメリットもあると思います。二重行政については、話し合いで解消することは出来ないのでしょうか。今後人口が減っていく以上、「平成の大合併」の様に自治体は大きくならざるを得ないと考えます。

関係を全く感じません（まうやん・東京都・43）

私は既婚ですが子どももいませんし、夫とは住民票が別になっています。どちらも東京特別区内です。この状況で、仕事をし保護や助成を受けていない立場となると、はっきり言って何処に住んでも住民サービスに差を感じることはほぼ無いです。せいぜい税金の違いと住民票等を取得する際に便利なサービスがあるかないかぐらいです。そうなると、地方議会議員が誰であれ首長が誰であれ、自分とは関係ない気がしてしまっています。

一週間ほどで決められない（blueberry53・大阪府・58）

私のまちの首長はある疑惑を持たれたこともある方です。私はその方の人となりはまったくわかりませんが、そんな方が首長になってとても残念に思います。地方自治は住民と距離が近い分、より密着した政治が求められますが、市議選を始め、選挙期間が１週間ほどしかありません。その間に、我が町について任せられる人かを判断するのは難しい気がします。議院内閣制のように政党を選ばない分、また、住民が判断しやすくするためにも選挙期間を長くして冷静に判断できるようにして欲しいものです。

わからないので現状維持に投票（いのくち・東京都・48）

地方自治については仕事上の繋がりもあって関心が高いのですが、正直、大阪都構想についてはよくわかりません。キーワードだけが一人歩きしているように感じ、実際の行政改革については不明なことが多いからです。この先まだ発展する議論だと思いますし、私ももっと多くを学べば意見が変わるかもしれませんが、よくわからないときには、ひとまず現状維持に投票の精神で、ノーを選びました。

二重行政の解消が目的なら不要（Ｈａｐｐｙｍａｍｅ・大阪府・46）

大阪府堺市在住のものです。私は首長主導で府・市が二重になっているところを洗い出すことで二重行政は解消できると考えています。大阪府内に大阪市と堺市、2つの政令指定都市があり、大阪市をなくしたところで「日本維新の会」が目指している「大阪都」になるのか、そのあたりが正直よくわかりません。東京都ほどの税収もない中で住民サービスが低下するのではという危惧さえあります。

そもそも、地方自治とは何なのでしょう。皆さんは何のために地方の首長や議会議員を選ぶのでしょうか。
 
たとえば「市立病院」のようなものを考えてみましょう。その病院は地域住民のための病院です（もちろん◯◯市の住民以外の人も受診できます）。その病院を維持するために税金が投じられます。しかし維持することがだんだん厳しくなってきたとき、住民は病院を維持するのを諦めるか、維持するために税金を上げるか、他の費用を削って維持するかという選択をしなければなりません。これが国立病院だったら、国の都合で閉鎖が決まります。住民としては病院がなくなると困るので、閉鎖反対のデモをしますが、国が決めてしまえばひっくり返すのはかなり困難です。
 
たとえば子どもの医療費を考えてみます。未就学児など小さい子どもの医療費についてはほとんどの自治体で助成制度があります。しかしその中身はかなり差があります。財政に余裕のある自治体と余裕のない自治体では、年齢、通院・入院の違い、親の所得などによって、助成が変わってきます。豊かな自治体から豊かではない自治体に引っ越してきた方は、違いに驚かれることがあるでしょう。
 
これらは自治体が税金をどう使うかという問題で、それを決めるのは地方議会です。首長の給料も議員の手当も、そして自治体職員の給料も地方で決めることができます。つまり住民が、税金の使い道を決めることができるのです。そういったことを意識せずに暮らすこともできますが、これからはそうもいかないかもしれません。なぜなら人口減少と高齢化で税収は減ることになるからです。
 
国は税収減を補うために消費税を引き上げました。2017年4月にはまた引き上げます。消費税の一部は地方にも配分されるのでその分は税収が増えることにつながりますが、地方に今後よりいっそう求められるのは、効率的な支出の在り方です。自治体が借金するのは孫子に負担を先送りするだけ（子どもが増えている時代ならばそれも可能でした）ですから、できることは行政の効率化なのです。そうすると何を削り、何を削らないか、あるいは増やすのかという選択が必要です。選択するのはそこに暮らす住民なのです。
 
今はそれほど各自治体で差がないように見えますが、もうすぐいろいろな面で（子どもの費用、老人の介護や医療、その他の福祉費用）より大きな差が出てくるでしょう。サービスの低下を甘んじて受け入れるか、それとも負担を増やすか、皆さんは選択しなければならない時代がすぐに来ます。
 
こういう選択をするためには、自治体はあまり大きくないほうがいいと考えます。5000人では少なすぎていろいろサービスができない（これが平成の大合併の主旨でした）かもしれないし、300万人では多すぎて住民があまり「自治」を身近に感じないかもしれません。大阪市の場合でも、選挙で選ぶ首長は今は1人ですが、これを5つの特別区に分ければ5人の首長を選ぶことになります。住民の側から言えば、268万分の1の声がたとえば50万分の1の声になるわけです（横浜市民である私の場合は、370万分の1にしかならないのです）。
 
さて皆さんにおたずねします。たとえばお住まいの自治体が一部サービスを止めるというような事態になったとき、皆さんは自分の声を選択に反映させたいと考えますか、それともしょせんそんなことは誰かが決めることだからと静観しますか。
そして会議最終日ということで、大阪都構想に賛成の方（YES）も、反対の方（NO）も、この一週間で議論したことを振り返りながら、大阪都構想について考えたことを教えてください。


★藤田議長の過去の円卓会議より
・新聞を、毎日読んでいますか？
・衆院選。注目している争点、ありますか？
・今回の内閣改造。評価しますか？

• 2015.04.15
• 藤田正美 フリージャーナリスト、『ニューズウィーク日本版』元編集主幹