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会議番号:3370 開催期間 2015年11月20日- 11月27日
シンガポールでの中台首脳会談に続いて、マニラではAPEC首脳会談、クアラルンプールでは東アジアサミットが開かれました。パリの同時多発テロがなければ、世界はもっと東アジアの動きに着目したことでしょう。TPPに関しても、APEC首脳会議では、台湾、タイ、フィリピンが関心を公言したそうで、首脳宣言でもTPP大筋合意を「留意する」という文言(原案は「歓迎」だったのが中国やロシアに配慮して変更)が入りました。 アジア太平洋の国や地域の経済協力を進めるとしたAPECには、中国(People’s Republic China)のほか、台湾(Chinese Taipei)と香港(Hong Kong, China)がメンバーに入っています。台湾がTPP参加に意欲を示しているのは、「一つの中国」であれば「一国二制度」を認める中国も公然と反対はできないと踏んでいるからでしょう。台湾の政権が中国寄りの国民党政権から独立色の濃い民進党政権になれば、この動きは加速すると思います。 TPPも自由貿易圏のひとつですから、台湾が入ることは、日本にとってもメリットが大きいと思います。しかし、政治的には、「mayupyon」さんが言うように中国を刺激することになるでしょうから、日本が積極的に動くことは避けたほうがいいかもしれませんね。「あさーかす」さんも日本が台湾のTPP参加を促す必要はないと言っています。米国は台湾のTPP加入というカードを中国とのかけひきに使うでしょうから、日本が米国のお先棒を担いで動くと、はしごをはずされる恐れも十分にあります。 「DiamondBar」さんが指摘するように、TPPは台湾にとって「踏み絵」になるでしょうが、「政治の世界は何でもあり」ですから、中国が台湾の加入を容認することだってありえるでしょう。そのときは、中国自身がTPPに加わるときかもしれません。TPPが中国包囲網というなら、いっそのこと中に入ってしまえ、という考え方も中国にはあるからです。一方の米国も、中国を外側から包囲するよりも、中国をTPPに入れて内側から中国の政治・経済構造を解体させる、という考え方も米国にはあるでしょう。ウルグアイ・ラウンドによる「コメ自由化」のころから、自民党の単独支配が崩れてきたことを思えば、経済の自由化が中国の政治構造に変化を与えても不思議ではありません。 日本は台湾と国交はありませんが、尖閣諸島をめぐって日中関係が悪化した際には、日台漁業取り決めを結んで、この問題で中国と台湾が連携するのを阻もうとしました。日中関係を政治ゲームとして見れば、ゲームを有利に進めるには、東アジアの重要なプレイヤーである台湾との関係も大事です。中台首脳会談は、「unagi」さんが言うように、中国による台湾取り込みの一歩でしょうが、「あさーかす」さんのコメントにあるように、この歴史的な出来事を日本にとってもよい方向に向けるためには、日台関係を進めることも必要でしょう。そうするにはどうしたらいいのか、考えてみましょう。難しい問題ですが、知恵をしぼってみましょう。★高成田議長の過去の円卓会議より・東日本大震災から4年。風化したのでしょうか?・東北の復興支援、続けていますか?・最近の世界経済、気にしていますか?
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