働く女性の声を発信するサイト『イー・ウーマン』
会議番号:3386 開催期間 2016年04月01日- 04月08日
2016年4月1日は記念すべき日でした。女性活躍について、企業が情報公開をすることが義務づけられた「女性活躍推進法」が施行されたのです。 対象は301名以上の従業員のいる企業ですし、10年間の時限法ですし、公表する内容は企業に任されているという状態です。ペナルティーもありません。さらに300人以下の企業は更に「努力目標」となっています。だから「こんな法律ダメだ」ということも簡単です。 でも、考えてみてください。雇用機会均等法が施行されてから30年たつのに、日本企業の中で女性たちは管理職や取締役にほとんどなってこられなかった。本当に30年前に機会が均等になっていたなら、今頃各社に女性の管理職や取締役が育っていたはずです。 ルールを決めたり、法律を決めたり、新聞記事を書いたり、テレビニュースを作ったり、政策を決めたり……。全ての場所に利権のある男性たちが沢山いたから、本当に機会が均等にはならなかったのです。その結果が、世界での男女格差101位の日本です。 その日本で、この法律がやっと誕生しました。 この法律が意味を持つのか、成果を作るのかは、世の中次第です。世間の目、外圧か機能するかどうかにかかっている。つまり、私たち一人一人の目であり、声であり、行動が大切だということです。 どんな情報を出して欲しいかは、多くの人が各所で注目し声をあげていったらいいでしょう。ゆりえってぃさんからは「女性労働者に占める管理職」と「全社員に占める管理職」の割合を公表して欲しいという意見がとどきましたし、ki-yoさんや銀木犀さんからは男性の実態、たとえば「年間男性育休取得率」「男性管理職の育休取得経験者率」、また、階層別研修への「ダイバーシティマネジメント研修」の導入状況や受講率も公表して欲しいとの意見。 nekosaurusさんの「努力義務の中小零細企業はどうなっているのか」も大変重要なポイントですね。これは、中小企業をどう見て行くのか,評価するのかという私たちの課題と、一方で、なんだかんだいっても、やはりやはり「法律」は強いということも意味しています。渋々でも、一部でも、301人以上の従業員のいる企業は公表せざるをえないという第一歩を作り出していることが確認できるからです。 hiro2さんのいう通り、「企業が論理的に経営しているのであれば、優秀な女性がもっと評価されているはず。 だからこそ、今週の働く人の円卓会議はこれで終了ですし、もう投票はできませんが、これからの毎日の生活のなかで、ぜひ「イエス」に投票しつづけ、私たちが多くの企業の公表情報に関心を寄せ、見て、語って、この法律を意味のある成果に繋がるものにしていきたいと思います。 私はウーマンリブでもなんでもありませんし、むしろ各個人に対しては厳しい評価をしている方かと思います。しかし、今の日本企業にはダイバーシティが大きく欠如しています。「ダイバーシティは成長のキーワード」というテーマで、よく講演をさせていただいていますが、その時の私のポイントは「視点のダイバーシティがイノベーションの源泉であり、成長の源である」ということです。 この法律を意味あるものとして育て、日本がさらに豊かで幸せな国になりますようにと、願っています。一週間ありがとうございました。そして、このあとも、引き続き毎週の「働く人の円卓会議」にご参加ください。 さらに、7月18日(月・祝)には、第21回国際女性ビジネス会議を開催します。ダイバーシティに関心のある志高い方、男女どなたでもご参加いただけますので、ぜひいらしてください。申し込みは4月中旬〜下旬にスタートします。(お申込み開始次第、メールマガジンやイー・ウーマンのトップページでお知らせします) <参考>★国際女性ビジネス会議公式サイト★国際女性ビジネス会議に関する情報をいち早く! 最新情報のメール受信をご希望の方はこちらからお申し込みください。 ★佐々木議長の過去の円卓会議より・多様な働き方への改革。変えて欲しい法律ありますか?・この20年間、働くことへの意識変化、ありましたか?・世界男女格差101位。日本が女性リーダーを増やす方法、ありますか?★厚生労働省 女性活躍推進特集ページ
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