働く女性の声を発信するサイト『イー・ウーマン』
会議番号:3407 開催期間 2016年09月09日- 09月16日
領土を守る場合に警察力(日本の海上保安庁、アメリカの沿岸警備隊、中国の海警も同じです)が前面に立つのは当然です。いきなり軍隊を出す国はあまりありません。 軍隊の任務は基本的に外敵と戦うことですが、警察力は治安の確保、領海警備、海難救助などなどさまざまな任務を帯びています。したがってある程度の武装はしていますが、とても軍隊の比ではありません。その意味では、中国公船による尖閣周辺の領海侵犯も海警の船ですから、ある程度の「自制」はしているわけです。軍艦が領海侵犯すると事態としてはかなり変わってきます(もっとも軍艦による領海の無害通航というのは認められている権利なので、注意が必要です)。尖閣に関しては日本も海上保安庁が対応しています。中国が軍艦を出してこない限り、海上自衛隊も出動しないでしょう。ただ問題は、空で思わぬ衝突が起きたり、中国民間船が沈没して人命救助の名の下に軍艦が出動してくるような場合です。そういう事態にどう対処したらいいのかは、とても難しい問題ですが、もちろん日本側から戦争をしかけるようなことがあってはなりません。その意味では、いわゆる日中のホットラインの運用に早くこぎつけることが重要でしょう。 多くの方は、世界で危険な地域は、と尋ねられたら、中東とか、アフリカとかを挙げるかもしれません。テロということになればヨーロッパやトルコ、アメリカを挙げる方もいらっしゃるでしょう。しかしアメリカ人やヨーロッパの人に言わせれば、東アジアも相当にきな臭いのです。日中間の対立、韓国への迎撃ミサイル配備、北朝鮮の核武装、そして南シナ海、東シナ海での緊張。アメリカの一部では「北朝鮮が核武装すれば、日本はすぐにでも核武装に踏み切るだろう」という見方もあります。北朝鮮の核ミサイルの射程に入っている日本が自衛するためには核武装するしかないという論理です。 私たち日本人にとっては、とても考えられないような話です。しかし私たちがそう感じるのは、日本が四方を海で囲まれ、外敵から守られているからでもあります(それと戦後70年間、安全保障は基本的にアメリカ任せできたからでもあります)。だんだんそうも言っていられない状態になりつつあるのは間違いありません。その意味で、いかに現実的に物を考えるかが重要だと思います。理想論は大切だと思いますが、理想だけでは現実的な問題に対処できないからです。 また皆さんと議論できる機会があれば幸いです。1週間、ありがとうございました。★藤田議長の過去の円卓会議より・アメリカ大統領選、興味ありますか?・海外メディアのニュース、ウォッチしていますか?・18歳選挙権。期待していることありますか?
イー・ウーマン
表参道カレッジ
eshop
©2014 ewoman, Inc.