働く女性の声を発信するサイト『イー・ウーマン』
会議番号:3449 開催期間 2017年08月04日- 08月11日
皆さん、こんにちは。日経の関口です。本日もたくさんのご投稿をありがとうございます。9日朝の時点で「フィンテック」をご存じだという方は47%。前回よりわずかですが、増えたようです。「フィンテック普及のために必要なことは何か」ということを前回お聞きしました。anastasiayanoさんは「管理体制の強化」が必要になると答えられました。DiamondBarさんやunagiさんは、リスクを考えて利用することが重要だと指摘されています。一方、ゆみ子さんはフィンテックのことはご存じなかったそうですが、「規制をしすぎないことが大切」というご意見でした。これは重要なポイントだと思います。 ドローンや3Dプリンターなどもそうですが、日本では新しい技術が登場すると、とかく規制に走ったり、利用するための難しいルールをつくったりしがちです。フィンテックについても同様でした。その意味では金融庁がフィンテック解禁の方針を打ち出したことは、とても歓迎すべき対応だったと思います。 本日は金融庁がフィンテックを前向きにとらえるきっかけとなった「ブロックチェーン」の技術について少しお話をしたいと思います。この技術は仮想通貨「ビットコイン」のコアとなる技術でもあります。 ブロックチェーンは一言で表せば「電子分散台帳」ということになります。通貨などの決済は、政府や中央銀行などが中央集権的に管理するのがこれまでのやり方でしたが、ブロックチェーンはインターネットを使って利用者自身が管理するところに特徴があります。そうすることで特定の権力の影響を受けずに決済ができ、国家を超えても同じ仮想通貨などが使えるようになります。銀行経由で海外送金すると数千円の高い手数料がかかりますが、この仕組みを使うと非常に安いコストで海外にお金を送れることは、皆さんもよくご存じの通りです。 ビットコインの仕組みは、決済したログを利用者が全員で検証し、これで間違いがないとなれば、仮想通貨の動きをデータ台帳(ブロック)として固定化し、次の決済に進みます。この検証作業にはたくさんのコンピューターパワーが必要になりますので、最も早く検証した人には報酬として、ビットコインが支払われます。この作業は「ビットコインを掘り当てる」という意味で「マイニング(発掘)」とも呼ばれています。ブロックチェーンはこうした電子台帳が鎖状に次々とつながっていくことから、そう名付けられました。 現在はブロックチェーンの技術を不動産登記や物流管理、医療情報管理など金融以外の様々な分野に活用しようという動きが広まっています。分散台帳システムを使うことで、行政などによる管理コストが大きく低減されるからです。いわば「インターネット公証人役場」にあたります。今後はあらゆるものがネットにつながる「IoT」の技術が広がりますので、いちいち銀行を通して決済するより、利用者自身が相対で取引する電子決済手段としてもブロックチェーンの利用が期待されています。これはフィンテックの拡大バージョンといってもよいでしょう。 少し話が長くなり、すみません。私から皆さんへの質問は今回が最後になりますが、皆さんはこうしたフィンテックの技術がどんな分野で使われるようになると便利だと思いますか。日本は現金による決済が海外諸国に比べて非常に高く、行政サービスやビジネスの効率を落とす要因にもなっています。フィンテックを上手に活用すれば、パスポートや運転免許証などを更新する際、いちいち収入印紙を購入したりする必要もなくなります。さて、皆さんはフィンテックでどんなことができたらいいとお考えですか。本日もたくさんのご投稿をお待ちしています。★関口議長の過去の円卓会議より・Windows10への無償アップグレードしましたか?・アップルは端末ロックを外し、FBI捜査に協力したほうがいい?・アップルウオッチ、欲しいですか?
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