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会議番号:3467 開催期間 2017年11月03日- 11月10日
『テレワーク、あなたの生産性上がりますか?』というテーマも、いよいよ最終日となりました。みなさんからの積極的な意見をいただき、もっとディスカッションしたいぐらいの思いでいっぱいです。 前回の私からの問いかけ「テレワークでも『時間あたりの生産性』を高めるには何が必要でしょうか。」に対して、いくつもご意見をいただきました。 「上司と常日頃認識合わせできるようにすることが必要」(おれんじ78さん) 「仕事の全体像を把握し、どこまで出来ているか認識すること」(violet-mさん) →お二人のご意見、まさに、その通りだと思います。時間当たりの生産性を高めるには、本人が「決まった時間で仕事をする」という強い意志が必要です。そのためには、仕事の全体像を把握し、上司や同僚と共有し、細かくスケジュールを立て、時間を意識しながら仕事を進めなくてはいけません。 「評価の基準を、労働時間の長さから生産性へ変えていく必要がある」(ひるねさん) →最近「時間ではなく成果で評価」という言葉をよく聞きます。日本は、これまで「長く働く社員」を評価する傾向がありました。労働者不足になる日本企業は「生産性」を高めていくしか道はありません。つまり、「生産性」が高い社員を評価していく必要があります。 生産性の基準というのは、いろいろありますが、私は「時間」にこだわっています。これからの日本は、子育てや介護との両立により「仕事時間に制限がある人」が増えるからです。もし、1か月あたりの生産性で社員を評価すると、1か月間に、より多くの時間をかける人のほうが有利になってしまわないでしょうか。 そういう話をすると、「時間あたりの生産性はどう評価するのか?」という質問を受けます。これに対し、私は、これまで「足し算」であった評価を、「割り算」にしてください、とお答えします。 多くの日本企業が、「成果」+「時間」で社員を評価していました。これを「成果」÷「時間」にすることで、その人の能力を正しく判断することができます。 「そんな事できない」とおっしゃる企業の多くは、もともとの「成果」の評価方法が曖昧だったり、評価対象期間が長期だったりします。また、割り算の分母となる「時間」を正確に把握できていないケースも少なくありません。 「テレワークでも『時間あたりの生産性』を高めるには何が必要でしょうか。」という問いかけに対する、私の答えは、以下です。 「テレワークだから」と特別に考えるのではなく、普段の仕事から、しっかり計画を立て、上司や同僚と共有しつつ、時間を意識しながら効率よく業務をすることが一番重要であり、その上で、テレワークでも「共有」と「時間管理」を同じようにすることができれば、「テレワークでも『時間あたりの生産性』を高める」ことができるでしょう。 「テレワークだとノートPCなので効率が下がります」(あきんぼさん) →その通りですね。仕事をする机や椅子などの環境は、健康面からもとても重要です。最近は企業が用意する新しいテレワーク場所としてとして、「サテライトオフィス」が注目されています。今は都市部中心ですが、自宅に近い郊外の駅や自然豊かな地方にもサテライトオフィスが広がりつつあります。自宅に限らず、テレワークで生産性を高める場所が増えていくといいですね。 「AIなどが急速に進化し、テレワーク自体の業務内容も変遷する」(blueberry53さん) →AIやロボットの登場で、仕事がより効率化されているのは間違いありません。しかし、過去を振り返ってみても、技術が進歩して仕事が無くなった分、別の仕事が生まれてきています。ただ、この分野については、進展のスピードが早く、働き手の知識や技術が追いつかない可能性もあります。 ICTを使ったクリエイティブな仕事が増えることが予測されるのであれば、少しでも早く「教育」から変わっていくべきだと思います。 「テレワークで生産性の低い方が切られるような仕組みになるのではと懸念」(blueberry53さん) →実際、アメリカではそのような事が起こっているようですね。日本がそうならないようにするためには、やはり「テレワークでも生産性が落ちない」働き方を進める必要があります。であれば、オフィスの賃貸料や交通費などを考えると、企業は「会社に来ている生産性の低い人を切る」こともあるかもしれませんね。 今、日本はさまざまな課題を抱える中、かつてない「働き方改革」に挑戦しています。これが適切に進むかどうかに、日本の未来がかかっていると言っても過言ではありません。 今回のディスカッションで私が一番伝えたかったのは、「テレワークという働き方でも、時間あたりの生産性を高めることができる」日本型テレワークを推進していくことの重要性です。この「日本型テレワーク」が進むことを心から願っています。★田澤議長の過去の円卓会議より・在宅勤務、したいですか?・在宅勤務でも、自己管理できますか?・会社命令があれば、1カ月在宅勤務できますか?
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