働く女性の声を発信するサイト『イー・ウーマン』
会議番号:3517 開催期間 2018年10月19日- 10月29日
「虐待と思われる場面に遭遇したとき」とても迷ったり、いろいろな想いを抱いたり……投票と投稿に、そんな想いがあふれていました。みなさま、ありがとうございます。 「お母さんが子どもを叱り、乱暴に叩いたとき。たまたまその場に、私とお隣さんと二人で通りがかったので「どうしたの」と声をかけ、世間話などをして落ち着かせました」とひるねさん。その偶然と勇気が、ママの心をほどいたのではないでしょうか。そのままだったら、もしかしたら、もっとひどい暴力に発展していたかもしれません。 blueberry53さんは「少し叱り過ぎではと思いじっと見ていたら、視線に気が付いたのかそそくさとどこかへ行かれました」という体験談を寄せてくださいました。ストレスを爆発させているときは、とても視野が狭くなっています。大丈夫かなと視線を送るだけでも、「あ、」と我に返る瞬間を与えられたのかもしれません。 「友人が、虐待通報で自治体の訪問を受けたのを気に病み、地域を引っ越してしまいました」(kyoko004さん)という体験談には心が痛みます。ただ、児童相談所の方から以前伺った話ですが、通告を受けて受理会議というのが行われるそうですが、このときに「いかに支援につなげられるか、どのように声をかけるかにとても力を割く」とのことでした。児童相談所は親を追い詰める機関ではなく、親の子育てを伴走しながら応援してくれる機関なのです。児童相談所が訪れるとショックを受ける方も少なくありませんが、「疑われた」というより「心配して応援に来てくれた」と考えていただけたらと思います。 また「虐待かも?」と思ったときに通告するのは国民の義務(児童虐待の防止等に関する法律)です。「虐待じゃなかったら、迷惑がかかるから」と通告せず、子どもがけケガを負ったり、命に関わるようなことがあった場合、「あのとき通告していたら」ととても後悔するでしょう。虐待かどうかは、児童相談所が判断しますので、通告は情報提供です。「189」は24時間つながり、匿名でも通告でき、守秘義務も守られます。 「虐待と思われる場面に遭遇した」場合について、とても難しいですが以下一例として書きます。 子どもがとても叩かれていたり、危ないと思われる場面に遭遇したなら、もし可能なら子どもに向いて割って入り「どうしたのかな? ママ(パパ)困っているよなどと」声をかけてはいかがでしょう。子どもの安全が第一です。でも、それが難しければ、「189」に通告しましょう。通りがかりの時には特定が難しくなりますが、情報提供としては有効です。見た目の年齢や性別、ママ、パパまたは誰と一緒だったようだ、そしてその時の具体的な状況をわかる範囲で通告してください。もし子育てに困難を抱えている親子なら、地域の児童相談所や子ども家庭支援センターが把握している可能性もあります。さまざまな情報が集まれば、その後の適切な支援方法の参考にもなるのです。 「挨拶に始まり、相手の体調や飼い犬の様子を尋ねるなど「この人は自分を気にしてくれている」と感じてもらえる距離感を保つ」(真打ちさん)ことは、大きな防止策につながると思います。顔が見える、挨拶する、声をかけられる、ちょっと頼れる、心配しあえる……そんな関係がある地域なら、虐待というところまでならないのではないでしょうか。 受援力という言葉があります。でも、心や体が弱っているときに自分から頼ることはとても難しくハードルが高いものです。時には、たまたまのすれ違いの時などでもいいので、ちょっと元気がないと感じたら「最近元気?」「赤ちゃん小さいと、夜泣きとか大変だよね。寝られてる?」など、相手を思いやったり労う声掛けをしてはいかがでしょうか。 心配だ、何とかならないかな、応援できないかなと、私たち自身が思いを巡らせ、ちょっとできることを考えてみる。そんなところから、子ども虐待を防止したり、減らしていくことができると信じています。私も学びの多い1週間でした。ありがとうございました。 ★高祖議長の過去の円卓会議より・叩かない子育て、日本は実現できますか?・「189」。虐待通報したことありますか?・「ワンオペ育児」。母親の負担を減らす方法、ありますか?
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