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会議番号:3521 開催期間 2018年11月16日- 11月23日
wrennさんやtulipさんのように「自国第一主義」のどこが危険なのかというご意見もありますね。私の考えを申し上げます。まずそれぞれの国がそれぞれの利益を主張し、「熱く」ぶつかり合う時代はもはや終わったのではないかと考えています。お互いに主張を曲げず、外交交渉で埒があかず、結局は武力で解決するしかなくなったのは、第一次世界大戦まででした。 その反省から国同士が話し合う場として国際連盟が構想されたのですが、言い出しっぺであるアメリカが議会の反対で参加しませんでした。大国が抜けたことで国際連盟はうまく機能せず、日本も抜けて、やがてまた武力で問題を解決するという方向に動いてしまいました。それが第二次大戦です。 この両大戦の反省から多くの国が集まって協議する場が生まれました。国際連合だけでなく、貿易や通貨などいろいろな場面で国同士が話し合う組織ができました。そしてヨーロッパは戦後間もない時から、欧州連合という「共同体」を目指して動き出したのです。このような多国間が話し合う場は、紛争の解決に時に大きな役割を果たしてきました。 多国間で貿易協定を結んだり、軍事同盟を結ぶということは、これまで世界を安定させるのに一役買ってきました。いかなる国であっても、大国から横暴な圧力をかけられることはあってはならないし、内政に干渉されることもあってはなりません。 しかしいま、アメリカは多国間主義を捨て、二国間で問題を解決しようとしています。そのほうが自分たちの意見が通りやすいと考えているからです。 チキンレースのようなもので、どちらかが引くまで圧力をかけ続けます。米中貿易戦争とイランの核開発をめぐる争いがまさにその様相を呈しています。逆に妙に相手をなだめながら目的を達成しようとしているのが、北朝鮮のケースでしょう。どちらもトランプ大統領は「駆け引き」で解決できると信じているようです。 二国間で国際問題を解決しようとすると、その結果はある大国による「覇権主義」につながりかねません。つまりいま世界にはそうやって覇権を目指しているような国がアメリカと中国と二つあり、ロシアは「核戦力」でそこに割り込もうとしているように見えます。その根本にあるのが「自国第一主義」ではないでしょうか。 さて皆さんに伺います。この流れの中で、日本は何をできるでしょうか。日本は経済的には世界第2位から第3位に滑り落ち、さらに地盤低下が予想されています。そして安全保障ではアメリカとの同盟がなければ自国の安全を守ることができません。それでも世界のために、日本ができることは何だろうか。是非、皆さんのお考えをお聞かせください。★藤田議長の過去の円卓会議より・トランプ大統領の貿易政策、気になりますか?・第4次安倍改造内閣、よりよい成果は期待できますか?・海外メディアのニュース、ウォッチしていますか?
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