働く女性の声を発信するサイト『イー・ウーマン』
会議番号:3523 開催期間 2018年11月30日- 12月07日
非常に中身のある投稿をいただき、感謝しています。いい議論です! まず、あきんぼさんの「社内公開されるようになったことに進歩を感じました」ですが、これは、2016年4月から施行になった法律で、「女性活躍推進法」といいます。従業員が301人以上の企業は、女性活躍についての現状や何らかの数値目標と、その目標達成に関する行動計画をホームページなどで公表しなくてはならない、という法律が施行されているのです。ですから是非みなさん、自分の会社や気になる会社を見てみてください。 残念なことに罰則がないので、企業によっては、「あれ?」と思うような低い数字を掲げたり、本質と関係ない数字を出したりもしているようです。しかしそれでも、30年前と比べれば良い!ということで、この第一歩を私は応援しています。このあとは、私たちが、企業姿勢を評価したり、目標達成しているかをウォッチするという役割があるでしょう。 日本で女性の活躍がダイバーシティの第一歩であることは間違いありませんが、何度も言うように、ダイバーシティの目的は「多様な視点で議論されるから、良い結果が生まれる」ということです。大切なのは、「より良い結果が生まれる」ということです。 ですから、メヌエットさんの指摘はとても深いところにあります。「多様性を尊重できない人も受け入れられなければ本当の多様性尊重にはならない」のか。この点は、よく議論になります。もちろん排除してはならず、受け入れるのですが、ダイバーシティとは、組織や仕組みが出来上がったら、参加している従業員は、「私を受け入れろ!」という姿勢で良いかというと、違う、ということです。 「自分の存在や主張が、チーム全体=会社全体のプラスになるように動いているのか」を常に考えて発言し行動することが一番重要なことなのです。「横の関係・繋がりを築き上げ維持できるコミュニケーション能力を持つ人」とご指摘頂いている通りです。 多様性を「色々な人がいることであり、それを認めることである」とだけ定義するのは、正しいようで、正しくないと思います。それでは、ただ、身勝手、わがまま、自分のことだけを考えて行動する人が存在していることになり、社会も、チームもバラバラになります。ダイバーシティとは、「皆の力を合わせてより良い結果を出すための基本」なのです。繰り返しますが、一番肝心なことは「自分の存在や主張が、チーム全体=会社全体のプラスになるように動いているのか」ということです。 ということは、女性の人数や、役員の割合だけを数えても、ダイバーシティのゴールにたどり着きません。測定が必要だと思って私が数年前に考えたのが、「ダイバーシティインデックス」です。いよいよ2018年11月からスタートしています。 ダイバーシティインデックスとは、職場のダイバーシティを数値化する、日本初(多分、世界初)の試みです。多くの企業がすでにサーベイやアンケートをとっていますが、それだけにとどまらず、試験を行います。社長含め、一人一人の働く人がオンラインテストを受け、ダイバーシティについてどれだけの知識があるのか、このような場合はどう対応するのか、を考える試験です。分野も女性、障害、国際、年齢、そしてワークスタイルなど多岐に及びます。 これらを一人一人が受けることで、各自の意識や知識を毎年1回数値化でき、社員IDと紐づけられたデータから組織の改善点が具体化され、翌年のテストまでに何を学び、身につけるとダイバーシティな組織づくりができるのか、研修やコンサルティングをしていきます。 例えば英語の試験なら、総合点は60点。内訳は、ボキャブラリーが70点、読解が60点、リスニングが50点、とでると、次のテストまでにリスニングを強化しますね。そんなイメージです。そして、自分の健康状態を知るために、年に1回人間ドックにはいるように、企業が年に1回、ダイバーシティインデックスを受ける。3年、5年、10年と続けていくと、その成果が見えてきます。ビッグデータから経営や売り上げとの関係も見えてくるでしょう。 今は、12月中旬を最終〆切として、受験企業を募集しています。ダイバーシティができているから受ける、ということだけでなく、「これから始めるから、まず受けてみる」という企業姿勢を応援する「ものさし」です。そう、レコーディングダイエットって、ありましたね。毎朝、毎晩、体重計に乗るだけで痩せていくというダイエット方法。組織が、このテストを毎年全社員で受けることで、数年後には、ダイバーシティの認識が高くなる組織になることでしょう。 詳細:ダイバーシティインデックス公式サイト ということで、最後の質問です。あなた自身が、ダイバーシティを組織内で推進させるために意識している行動や発言などありますか。自分の存在が、組織にプラスを与えるように意識して動いていることなどあれば、ぜひ教えてください。 その他、今週の「働く人の円卓会議」すべての私のコメントや、ピアのみなさんからの投稿を読んでの感想や質問でも結構です。お待ちしています! ★日本初!ダイバーシティを数値化する 「ダイバーシティインデックス」公式サイトはこちら★佐々木議長の過去の円卓会議より・あなたの会社、ダイバーシティ進んでいますか?・多様な働き方への改革。変えて欲しい法律ありますか?・手帳の選び方、自信ありますか?・人前で話す技術、高めていますか?
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