働く女性の声を発信するサイト『イー・ウーマン』
会議番号:3591 開催期間 2020年04月17日- 05月01日
今日も活発なご議論、貴重なご意見、体験談をありがとうございました。 日本でオンライン診療が進まなかった理由には、地球交響曲さん、blueberry53さんがご指摘のとおり、患者や医療現場のネット環境が未整備だった、デジタル化に対応できない人が多かった、などの理由もあると思います。今回自宅での生活を否応なく迫られ、これは進みそうですね。 また、オンライン診療・服薬指導は、小さなお子さんを連れているとき、インフルエンザ、また移動負担が大きい、待ち時間が長いときなどに切実なニーズがあるという多くの体験談もいただきました。一方で、他国で進んでいるのは日本と異なりセキュリティの違いなどの理由があるのではないか、というBUNBUN01さんのご指摘も的を射ていると思います。 皆さんのご質問に対する意見も織り交ぜながら、話を進めていきたいと思います。 オンライン診療を適切に進めることはその信頼性確保のために重要であり、医師等に対して厚生労働省もガイドとなる指針を出しています。また、対面とオンラインを適切に組み合わせて診療の効果を上げていくのが基本的な考え方だと思います。 海外については、私はエストニアに2016年に訪問する機会があったのですが、その時点で既にマイナンバー(カード)を使って個人認証を行い、大多数の国民が、医療、投票、納税や様々な行政手続きなどオンラインで便利に活用するようになっており、しかも高度な暗号技術でセキュリティが確保されていて、勉強になりました。こうしたデジタル先進国に比較すると日本には課題が多いですね。セキュリティ確保などの技術革新への弛まぬ努力は、どの国でも医療データ活用の前提だと思います。 実は、初診については、患者のなりすましを防げない、患者の基礎データがなければ診察ができない、といった医師側からの懸念が多く、原則対面診療とされていたのです。このため、コロナウイルス流行を踏まえた措置として3月からはまず、かかりつけ医を持つ患者に対してのみオンライン診療による薬剤処方を可能にし、医師から直接薬局に処方箋をFAX等で送る、薬局は電話等で服薬指導をして患者に医薬品を郵送することなどを可能にしました。 それではなぜ4月13日週以降、追加的に初診もOKとなったのでしょうか。40代、50代になると生活習慣病などで、かかりつけの医者を会社や自宅の近くに持つ方が増えるのですが、20代など若年層の方たちは日常的に健康に心配がないことから、かかりつけ医を決めていないことが多いのです。このため、感染が広がり、誰もが医療機関への受診が困難になる中、若年層などを差別すべきではないと判断され、また医師側の感染リスクも一層高まったからなのです。厚生労働省、日本医師会などは、特例的時限的に認めたオンライン診療拡大の一連の措置は、流行が収まれば、元に戻すとしています。 今回、感染拡大防止のためにも、地域でどの医療機関がオンライン受診可能かをわかりやすく周知する必要があります。そして、多くの医療機関、薬局でオンライン対応が可能になることが期待されます。医療現場の厳しい状況が連日ニュースで伝えられていますが、地域で、オンライン診療も最大限生かし、医療機関が相互に連携し、コロナウイルス感染患者も他の疾患の患者も、適切な診療が行われるよう医療提供体制が維持されることを願います。 それでは、3回目、最後の議論です。 新型コロナウイルス感染症の広がりで医療提供現場の逼迫が伝えられていますが、皆さんは今回のことで、日本の医療提供体制について、どのようなことを感じましたか。 今回のオンライン診療・服薬指導の拡大は、時限的なもので、流行が収まれば元に戻すことについて、どのようにお考えになりますか。 既に少し議論も出ていますが、今後オンライン診療、服薬指導を適切に広げていくには何が必要と思うか、など、ぜひ様々な視点からご意見やご感想をお聞かせください。 オンライン診療、使いますか? YES、NOにお答えいただいたうえで、ご意見をお聞かせください。*イー・ウーマン編集担当より皆様へ 投稿のルール「I statement」を守り、自分の考えや体験を投稿してください。「I Statement」では、例えば「誰々はどうすべきだ」ではなく、「私」を主語とし、「私は誰々にどうしてほしい(~~を望む)」と述べることがルールです。掲載する投稿には、編集にて「私は」を入れさせていただく場合もありますのでご了承ください。
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